2009年読書感想文全国コンクール小学校中学年課題図書。
竹下文子さんと鈴木まもるさんの共作って多いなあ、と思っていたら、
ご夫婦だったのですね。
題名の「エメラルド」という言葉に惹かれて手に取ってみてギョッ!
これって・・・恐竜?
確かに素敵なエメラルド色だけど・・・、と恐る恐る読み始めたら、
本当にぐいぐい読んでしまいびっくりしました。
ファンタジーなんですが、さりげないリアリティがあって、
ラストがまた、いい余韻を残します。
主人公はるひこの視点で物語は進みます。
はるひこは、急な仕事で出勤のお父さんの代理で、
妹ふうちゃんの7歳のお誕生日プレゼントを買いに行きます。
お目当てはかわいいハムスター。
ところが、ハプニング続きではるひこが買ってしまったのは、
エメラルドホシトカゲ。
トラブルもあったけど、「エメラルド」と名付けられて
すっかり家族の一員になったのに、やがてお別れの日が来てしまうのです。
トカゲって、あまり馴染みがなかっただけに、
この作品で妙に愛着が湧いてしまいました。
トカゲについて調べたくなりました。
はるひこが迷い込んだ(!?)不思議なペットショップは
なかなかインパクトがありました。
エメラルドをめぐっての家族の反応も、それぞれ共感できますね。
はるひこと一緒にドキドキしてしまいます。
でもやっぱり圧巻はラスト。
とても印象的なシーンで感動しました。