2006年度のコールデコット賞オナー賞受賞作品。
動物を乗せた初の熱気球実験飛行を描いた絵本で、1783年の実話が元になっています。
熱気球に搭乗したのは、アヒル、ヒツジ、オンドリの三匹。
無事着陸するまでを描いたものですが、その行為のみならず、表情が実に愉快。
読んでいて何かに似ていると思ったのが、「ブレーメンの音楽隊」。
「ブレーメンの音楽隊」に登場したのは、ロバ、犬、猫、オンドリでしたが、この作品は、あの「ブレーメンの音楽隊」の楽しさを熱気球という歴史的事実に盛り込んだものと言えると思います。
作品には分章がないので、絵だけを見て楽しむタイプのもの。
その躍動感溢れる絵は、見る度に楽しさを伝えてくれると思います。
擬音が若干あるので、その擬音を上手く表現して、説明しながら読み聞かせするしかないのですが、一寸難しいかも知れません。
巻末には、熱気球の歴史もあって、充実した内容となっていると思います。