川や運河に囲まれた、昔からある「葵町」に起る事件を、小学5年生の「悪ガキ7」が解決するお話。
葵町に入るには、3つの橋を渡るほか、方法はない。
特に「外から」くる人達は、交番の前の大橋を渡るから、すぐに分かる。
住民の結束力は(おそらく)固くて、町内の子ども達は、多少危ないことをしても、環境が守ってくれる。
そんな理想的な場所で、いたずら大好きな7人の子ども達が、いじめ、カツアゲ、大型スーパーの出店など、とても現実的な問題を阻止するのだが…。
何というか…読んでいて、とても危うい感じがしました。生々しい現実を、フワフワした何かで包んで解決してしまっているように感じたからです。
世の中のモラルの基準が変わってきているからかもしれません。
ただ、この本。
子ども達には大人気で「読んでてコーフンしちゃったよ!」「シリーズ、全部読みたい!」などと感想を教えてくれます。
大人の私が感じられなくなった何かを、子ども達は読み取っているのかもしれません。
星二つ、ですが、子ども達が自ら手にとったら、読む事を応援したい一冊です。