話題
まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

オカズ

パパ・50代・東京都、女22歳 男19歳 男10歳

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オカズさんの声

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なかなかよいと思う 縦長が一つのしかけです   投稿日:2008/11/19
ポッチャーン!
ポッチャーン! 作・絵: フィリップ・コランタン
訳: ふしみみさを

出版社: 朔北社
 縦長の本は他にもあると思いますが、普通の本は縦長に置いたとき
に左右に開いていくものだと思います。でもこの本は上下に開いてい
くんです。そうすることによって開いたときの縦の長さが2倍になり
ますから極端に縦長な感じになります。なぜそうするかというと、井戸の深さを表現するためなんですね。
 井戸に落ちた動物が次から次に入れ替わるんですが、それぞれの動物たちの体重にも考慮がゆきとどいていて、ブタに代わってウサギがおちる場面では3匹のウサギが井戸に落ちるようになっています。
 動物たちがなぜ井戸に落ちたかというと、おいしい食べ物を手に入れようという欲望のためなんです。オオカミが2回も井戸に落ちてしまうのもよく考えられていると思いました。
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自信を持っておすすめしたい 大人が感動する絵本   投稿日:2008/11/19
木を植えた男
木を植えた男 作: ジャン・ジオノ
絵: フレデリック・バック
訳: 寺岡 襄

出版社: あすなろ書房
 どんぐりを植えていくことは小さい子どもでもできます、100粒ぐ
らいなら。でもそれを毎日続けるとなると子どもには想像もできない
のではないでしょうか。大人でさえも。ましてこの本に書いてあるよ
うに35年以上続けることは考えられません。まさに「継続は力なり」を
説明しているような絵本です。
 最初から具体的な年数を決めて始めたらできないことかもしれませ
ん。今日までできたから明日もやろうと思い、その結果が35年以上の
年月になったのだと思います。
 最近テレビで見たのですが、医者のいない島で急病人が出たときに、
島民を本土まで運ぶための救命艇を運転する仕事を36年間続けた人が
いました。いつ急病人が出るかわからないので、毎朝船のエンジンを
かけて船の調子をチェックし、寝る時も普段着のままです。もちろん
36年間旅行にも行けません。世の中にはすごい人がいるものだと感じ
ました。
 この絵本のブフィエ氏は自分のやっていることを宣伝しません。で
すから植えたどんぐりによって広大な森林ができた時も、人々は自然
にできた森だと信じています。まさかこんなに広い森がたった一人の
人の手によってできたとは想像もできないからにほかなりません。
 またこの絵本は、ブフィエ氏が作ったのは単に森だけではなく、そ
のあたりの村々と、そこに暮らす人々の笑い声や陽気な声も作ってい
ることを教えてくれています。
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自信を持っておすすめしたい 戦争の悲惨さを程よく描いた本   投稿日:2008/11/19
オットー 戦火をくぐったテディベア
オットー 戦火をくぐったテディベア 作・絵: トミー・ウンゲラー
訳: 鏡哲生

出版社: 評論社
 デビッドと親友のオスカーはテディベアにオットーという名前を
つけ、いつも三人一緒に遊びます。でも戦争が三人を引き裂きます。
デビッドはユダヤ人だということで強制収容所に連れて行かれます。
オットーは爆風で吹き飛ばされ、アメリカ兵に拾われます。その後
オットーはいろいろなことがあってボロボロになりますが、骨董屋
が丁寧に縫い合わせて修理して店先に置いてくれます。このあたり
を読むと、西洋人にとってテディベアは特別な存在なんだとという
気がします。
 その後何年もたってから運良くデビッド・オスカー・オットーの
3人はめぐりあい、一緒に暮らすようになります。オットーが3人
の自伝をタイプライターで打つというハッピーエンドによって、人
種差別・戦争などという暗い出来事があまり深刻にならずにすんで
いるので、子どもに読み聞かせるにはちょうどいいと思います。
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なかなかよいと思う 最後まで読むと、エエエッー!   投稿日:2008/11/17
ニワトリが道にとびだしたら
ニワトリが道にとびだしたら 作・絵: デビッド・マコーレイ
訳: 小野 耕世

出版社: 岩波書店
 風が吹いたら桶屋がもうかるなんていう言い回しがありますが、この絵本もニワトリが道に飛び出すことによっていろいろな出来事が連鎖反応的に起きて、最後には元に戻ってニワトリが道に飛び出すことになります。
 9歳の子に読んだのですが、最初はあまり興味無さそうに聞いていましたが、最後まで来ると「ありえねー」と叫びました。「最初に戻って同じことが繰り返されるんだね」と私が言うと、「同じことが起きるわけないだろ」と言いながら楽しそうでした。
 小さい子に読む場合は途中であきてしまうかもしれませんね。最後まで興味を持続できるかがカギですね。
 こういった遊び心のある本がもっとあったらいいな。
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なかなかよいと思う 子どもに見せたらあっという間に取られて   投稿日:2008/11/17
さかさ絵本 まさか さかさま
さかさ絵本 まさか さかさま 作・絵: 伊藤 文人
出版社: サンマーク出版
 楽しいですね。絵本をひっくり返すと全く別の絵に見えるんです。子どもに最初の絵を見せて、ひっくり返して別の絵になっているところを見せたら、あっという間に取られて子どもは勝手に見ていました。
 「似てねー」とか「これはロバじゃねえよ!」などと言いながら、夢中になって見ていました。

 このシリーズは他に2〜5までや「まさかさかさま ふしぎサーカス」という本が出ていたのですが、現在重版未定になっているようです。この本も重版未定だったのをサンマーク出版さんが復刊してくれたものです。他の本も復刊してくれないかな。
 同じ著者によるさかさ絵の本としては小学館から「さかさえ えほん みらくる くるくる」が出ていて、こちらはまだ入手できます。しかもさかさえを描く方法まで載っています。
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自信を持っておすすめしたい こども向けに環境問題を考えさせる本   投稿日:2008/07/05
いつかどんぐりの木が
いつかどんぐりの木が 作: イヴ・バンティング
絵: ロナルド・ハイムラー
訳: はしもとひろみ

出版社: 岩崎書店
 木の根元に誰かが化学薬品を捨てたために、大事にしていたどんぐりの木がどんどん弱ってゆく。環境問題は決して自分に関係のない話ではなく、自分の身の回りでいつ起きてもおかしくないということを考えさせる本です。絵もすばらしいですね。

 木を助けようとしてさまざまな人たちが手を差し伸べますが、日本だったらなかなかこのようにはならないだろうなと考えさせられます。

 みんなの努力もむなしく木が枯れてしまうのが明らかになったとき、アリスは自分の宝物であるどんぐりを植えればまた木が育つのではないかと思いつくのですね。そういえば子供のころは、どんぐりや貝殻やセミのぬけがらなどいろいろな宝物があったななんて思います。
 植えたどんぐりから芽が出て立派な木に育つのは、子供にとっては遠い未来でしょうけど、これが大人だったらあと何年でどのぐらいの高さまで育つだろうとか考えながらできるので、「木を植えた男」のような壮大な話があるのですね。しばらくしたら子供たちには「木を植えた男」も読んでもらいたいなと思いました。
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自信を持っておすすめしたい 小さい子にもわかりやすい本   投稿日:2008/07/05
三びきのやぎのがらがらどん
三びきのやぎのがらがらどん 作: (ノルウェーの昔話)
絵: マーシャ・ブラウン
訳: 瀬田 貞二

出版社: 福音館書店
 一番下の子が1歳数ヶ月でまだろくに話もできない頃、私の顔をみつめて「がっぐぉ〜ん」と話したのです。一体何を言いたいのかわからなかったので無視しようかとも思ったのですが、話しかけてきたときの顔を思い出すと、無視するのは良くないなと思いました。最初に「が」がつくようなものがあったかななどと考えていたら、2週間ぐらい前に読んであげた「三びきのやぎのがらがらどん」を思い出し、この本を読んでもらいたいのかと話しかけると、子どもはにっこりするのでまた読んであげました。
 一番大きながらがらどんがトロルをやっつけるとキャッキャッと笑い、もう一度読めとせがまれました。
 こうしてしばらくの間は何度もこの本を読まされました。絵もストーリーも小さい子によくわかるものだと思います。
参考になりました。 4人

自信を持っておすすめしたい 馬鹿馬鹿しさ最高   投稿日:2008/07/03
あらまっ!
あらまっ! 作: ケイト・ラム
絵: エイドリアン・ジョンソン
訳: 石津 ちひろ

出版社: 小学館
 図書館でこの本を見つけました。他にも何冊か小脇に抱えていたのですが、9歳の息子がちらっと見るなり、いきなりこの本を奪い取り読み始めました。それだけ子どもには魅力的なタイトルなのでしょう。
 馬鹿馬鹿しさ最高という内容。どのぐらい広い土地を持っているのか。ベッドを作るためになぜあんなに巨大な設計図を描かなければいけないのか。ベッドに色を塗ったり、毛糸を染めたりしたら、乾かすだけでもすごい時間がかかるだろう。おばあちゃんは子供に寝ろというくせにベッドや枕や毛布などを何も用意していないのはおかしいだろ、などとまともに考えていたらおかしな点が次から次へとあるのが楽しいですね。
 最後はあまりにも驚いたおばあちゃんが家を飛び出していって終わるのですが、それまでの大変な作業の間ずっと持っていたハンドバッグを置き忘れているので、そのことからもおばあちゃんがどれほど驚いたかが表現されてしまいます。
 あのハンドバッグにはいったい何が入っているんだろう。気になりますね。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 最後はぐっとこみあげるものが・・・   投稿日:2008/07/03
賢者のおくりもの
賢者のおくりもの 作: オー・ヘンリー
絵: リスベート・ツヴェルガー
訳: 矢川 澄子

出版社: 冨山房
以前に短編の名手と言われたオー・ヘンリーの短編集を文庫本で読んでいたので内容は知っていました。またこの話は数あるオー・ヘンリーの短編の中でも、「最後のひと葉」と並んで最も有名なものです。
 でも読んでいるうちに(妻の髪が切られたのを夫ジムが見るあたりから)ぐっとこみあげるものがあって、何度読んでも最後のほうはメロメロになってしまうのは、年を取ったせいなのかななどと考えてしまいます。
 お互いのクリスマスプレゼントのために自分たちの最も大切なものを売ってしまい、一見無駄に終わってしまったのは愚かな行為だが、彼ら夫婦こそ最も賢い贈り物をしたのだという最後の部分には納得ですね。
 子どもの通う小学校で読み聞かせをやっているので、この本も読んでやりたいとは思いますが、今のところちゃんと読む自信がありません。
参考になりました。 7人

自信を持っておすすめしたい なぞなぞが傑作   投稿日:2008/05/10
なぞなぞライオン
なぞなぞライオン 作・絵: 佐々木 マキ
出版社: 理論社
 7歳の息子に読んであげたら、おかしななぞなぞに大笑い。そばにいて何気なく聞いていた高校生の兄が、あまりにもバカバカしいなぞなぞを話すので、私が捏造して話しているのではないかと思ったほどでした。
 この本には、なぞなぞ、早口言葉、しりとりを題材にした3つの短編が入っていますが、なぞなぞが一番おもしろく、早口言葉は読むのに苦労しました。
 小学3年生ぐらいまではなぞなぞが大好きなので、なぞなぞライオンはもう少し長くして、もっといろんななぞなぞがあればもっと良かったなと思います。
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