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やなせたかし おとうとものがたり

やなせたかし おとうとものがたり(フレーベル館)

アンパンマンの作者やなせたかしが弟・千尋との思い出を綴った幼物語。

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くまちゃそ

その他の方・40代・東京都

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くまちゃそさんの声

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自信を持っておすすめしたい かかわるということ   投稿日:2009/05/26
ライオンはそよかぜのなかで
ライオンはそよかぜのなかで 作・絵: よしざわけいこ
出版社: ひさかたチャイルド
誰もが手を焼く荒くれ者のライオン、
そしてライオンの心を静めようとあれこれ思案し、柳の木を1本植えたライオンバスの運転手。

今の世の中、とくに学校などでは問題事や扱いにくい子供と「関わらない事で未然に責を逃れる」風潮が強くなったと感じられます。

問題そのものではなくて、問題に直接自分が関わらないための対策をするという考え方です。

昭和世代の自分は幾人もの教師に何度もビンタ食らわされた記憶があります。
しかしそれに食って掛かった親はいなかったし、自分自身も潔く反省し今ではどの教師に対しても尊敬と感謝の念を抱いています。
教師である以上に彼らは恩師でありました。
それほど「かかわりかた」が深かったのであろうと思います。
「かかわりあうこと」を恐れない時代であった、とも言えます。
などと書くと体罰容認の話か?というような向きに行ってしまいそうなのでこのあたりで話を元に戻します。

もちろんこのお話には体罰なんて関係ありません。
ライオンバスの運転手は荒くれ者のライオンに手を焼いて、じゃぁどこか他所の動物園に移してくれとか、大人しくなるように重い鎖をつけてしまえとか、事故があったら誰の責任か?とか言った訳ではありません。

ただ思案し、ライオンの心が静まるようにと願いを込めて柳の木を植えました。
そして願いかなって心は打ち解け、二人は草原を駆け巡る夢をいっしょに見ます。
それは柳の木が二人に見せてくれたファンタジーです。
動物園に連れて来られた事によって奪われたライオンの自由と、その悲しい気持ちをバスの運転手も知ることになります。

それは運転手からライオンに「かかわって」いかなければ知る事も、理解する事もできなかった気持ちです。

ただ面倒を避けようとするのではなく、お互いに正面から向き合って理解しようと努める事。大切ですよね。

このお話を読んで自分自身にも言い聞かせました。
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