カメレオンのかきごおりや
- 作:
- 谷口 智則
- 出版社:
- アリス館
絵本紹介
2022.08.31
みどころ
旅するかき氷屋のカメレオンが、リヤカーの屋台を引いています。
中に並ぶ、世界中であつめた色とりどりのシロップが自慢なんですって。
元気のないサルくんがやってきて、カメレオンは黄色いかき氷をすすめます。
「レモンにバナナ、はちみつをつかった“たいようかきごおり”をめしあがれ」
食べてみると……あら不思議。
そこはかがやく黄色の世界!
カメレオンも黄色になってまどろんでいます。
砂漠の太陽をたっぷりあびて、顔色がよくなったサルくんが元気いっぱいにとびあがっています。
シロクマくんやコアラさん、ウサギさん……。
いろんな動物がやってくるたび、カメレオンは彼らの体調や症状にぴったりのかき氷をすすめてくれるんですよ。
「あまいソーダとうみのしおをつかった “うみかぜかきごおり”」とか、「ぶどうとブルーベリーをつかった“よあけかきごおり”」とか……。
こんなかき氷、食べてみたい!
そんな頼りになるカメレオンにも悩ましいことがあるようで……いったいどんな悩みを抱えているのでしょうか。
体の色を変えることができるという特徴を持つ、カメレオン。
ページごとにいろいろな色に美しく変化します。
落ち着いた色から、はっとするほど華やかに見える色まで。
半開きのような目の表情もすこしずつ変わって、知的に見えたり、悲しそうに見えたり。
独特のタッチに魅了されます。
作者である谷口智則さんは大学時代に日本画を専攻しており、日本画の色調や空間表現から学びつつ、今の作風を作り上げてきたそうです。
「もしもじぶんにじしんをなくしたら……」
こんな言葉と、カメレオンの悩みややさしさに心が震える絵本。
子どもはもちろん、大人にも、自分のための大事な本としておすすめしたくなる1冊です。
この書籍を作った人
1978年大阪府生まれ。金沢美術工芸大学日本画専攻卒業。20歳の時にボローニャ国際絵本原画展を見て、独学で絵本を作りはじめる。絵本「サルくんとお月さま」で絵本作家としてデビューしたのち、フランスの出版社Le petit lezard社より絵本「CACHE CACHE」をはじめ、日本だけでなくフランスやイタリアなどで数々の絵本を出版。以降絵本の世界にとどまらず、テレビ、雑誌、企業広告、商品パッケージ、店舗デザインなどあらゆるメディアで活躍の場を広げる。今後の活躍が最も期待されつつある、日本人絵本作家の1人。読んだ人が絵本の世界に入り込め、登場人物の想いや言葉が空間に浮かんでくるような絵本作りを心がけ、たとえ言葉が通じなくても、子どもから大人まで世界中の人びとに想いと感動が伝わるような絵本作りを目指している。
悩みがなくなるかき氷
色んなお悩みに合わせた素敵なかき氷を提供するカメレオン。みんなを元気にしてくれるカメレオンですが、そんなカメレオンにも悩んじゃう時、モヤモヤしちゃうときはありますよね。
それに気付き、考えて自分を再発見していくのが凄くいいですね。虹色かき氷、私も食べたいです。
(lunaさん)
自分に自信をなくしたら
動物たちの悩みに合わせた色のシロップで作ったかき氷。とても素敵な色使いでページをめくるたびに元気が出てきます。
ただ、そんな素敵なかき氷屋さんのカメレオンには大きな悩みが…。何色にもなれるカメレオンは「ぼくっていったいなにいろなんだろう?」と自信をなくしていました。
最後ににじいろになったカメレオン。何度もページをめくりたくなるくらいにきれいで鮮やかでハッピーな気分になるラストでした。
(ouchijikanさん)
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