谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語
絵本紹介
2023.11.20
少しずつ肌寒くなって、本格的な冬が到来します。温もりが恋しくなる季節は、いつもそばにいてくれる家族や友だちの優しさが身に沁みますね。
毎日顔を合わせる友だちやきょうだいのユニークな出来事を描いた『ちゃうちゃう ちゃうねん』や『ゴロウのえほん』。卒園してからも大切にしたい幼稚園での思い出がつまった『ともだち みんな』。そして、今はもう会えなくても、ずっと心の中にいてくれる存在を感じる『ぼく、いいたい ことが あるの』と『3歳語辞典』。どれも、かけがえのない誰かを思うことで、心の奥から愛しさがあふれるような絵本です。
クリスマスやお正月と、大切な人と過ごす時間が増える季節。優しい気持ちに包まれて、心あたたまる冬を過ごせますように。
出版社からの内容紹介
『おむつのなか、みせてみせて!』作者の25年前に刊行されたベストセラー絵本を復刊
うさぎのリッキの耳は、なぜかいつも右の耳だけ、ダラーンとたれさがっています。みんなが「たれみみ」と笑うので、ピーンと立った2本の耳がほしくてたまらないリッキ。色々な方法で耳をのばそうとしますが、うまくいきません。でも、みんなとちがうということは、本当におかしなことなのかな? 「見た目も、性格も、考え方も、それぞれちがっていていいんだよ」と教えてくれる絵本。3歳から
この書籍を作った人
1957年、ベルギー生まれ。ハッセルトの美術学校で、絵、グラフィックアート、写真を学ぶ。著者に『わらって!リッキ』(ハッセルト市の国際絵本賞を受賞)『リッキとアニー』『リッキのなつやすみ』『リッキのおともだち』『リッキのクリスマス』『リッキのゆめ』『リッキとにわとりのミア』(以上、「リッキ」シリーズ)、『おしりをだして』『みんなおやすみ』『ゆきがたくさんつもったら』『あなたのことがだーいすき』『だっこのえほん』『パパ、おばけがいるよ。』(すべてフレーベル館)など。ベルギーではもちろん、ヨーロッパ各国でも大人気の絵本作家。
出版社からの内容紹介
こーくんとねねちゃんの兄妹が絵本を読んでいると、
猫のゴロウがおさかな目がけて飛び込んだ!
あとを追いかけると、そこには不思議な世界が待っていて……。
ゴロウのえほんを開くと、どこでも自由に好きなところに行けるって?
出版社からの内容紹介
ある日、クラスの男の子あっくんに「すきかも」と言われたゆい。どうして好きなのかは来週教えると言われ、長い一週間、ゆいは理由を考える。
「なんで わたしのこと すきなん? ぶたばな、ブヒブヒが じょうずやから?」
「ちゃうちゃう、ちゃうねん。ぶたばなと ちゃうねん」
理由はわからないまま月曜日。ゆいはあっくんからミニトマトをもらう。
この書籍を作った人
大阪府に生まれる。鹿児島県在住。京都教育大学卒。日本児童文芸家協会会員。かごしま児童文学「あしべ」同人に所属。他の作品に『風よ!カナの島へ』(国土社)、『おじいちゃんとカッパ石』(マイナビ出版)がある。
出版社からの内容紹介
東京都荒川区立東日暮里幼稚園の先生と、園児で作った園歌「ともだちみんな」を参考にして、幼稚園の思い出と先生たちの思いを形にした絵本です。
出版社からの内容紹介
しんじられない。おばあちゃんにもう会えないなんて。ふたりで行ったところ、いっしょに作ったもの、思い出がこんなにいっぱいあるのに……。流れる川のようにすぎていく時間のなかで、やっと言えた「さようなら」。大切な人とわかれる気持ちを、キツネの男の子に託して、あたたかく、包みこむように描きます。自分自身も「おばあちゃんに伝えたいことがあった」というカナダの作家の文章を、人気画家の岡田千晶さんが、かぎりなく愛らしいイラストで飾りました。静かな感動をよぶ作品。
この書籍を作った人
大阪府に生まれる。ボローニャ国際絵本原画展2010入選。子どもの世界の繊細な表情をていねいに描く。作品に『ゆめのとびらをひらくとき』(カール・ニューソン作、岩崎書店)、『ハンカチさがし』(森山京作、文溪堂)、『ざしき童のはなし』(宮沢賢治作、ミキハウス)、『しゃっくりくーちゃん』(竹下文子文、白泉社)、『ボタンちゃん』(小川洋子作、PHP研究所)など多数。林 木林との絵本に『あかり』『ひだまり』『こもれび』(光村教育図書)がある。
この書籍を作った人
翻訳家。英米の絵本を中心に活躍中。おもな翻訳絵本に『わすれられない おくりもの』、『どんなにきみがすきだかあててごらん』、『パパとママのたからもの』、『だめよ!デイビッド』(以上、評論社)などがある。
出版社からの内容紹介
くるみが育ち、めぐる季節と命。おじいちゃんが教えてくれた大切なこと。
ある朝目をさますと、ベッドのわきのテーブルにくるみがひとつ。おじいちゃんがくるみにまつわる物語を聞かせてくれます。小さいカバンとポケットにくるみ。おじいちゃんはそれだけを持ち、海を渡ってきたのです。
「ちいさな わかぎを にわの、ゆたかな ちゃいろい つちにうえかえた」
「このおうち? このおにわ?」
「みに いくかい?」
おじいちゃんはくるみの育て方を少しづつ教えてくれます。けれど、くるみが育っていくにつれて、おじいちゃんはだんだんとゆっくりになっていって――。
「すばらしい ことが おきるには、じかんが かかる。たとえ、じぶんが みられなくても かならず おきるんだよ」
この書籍を作った人
翻訳家。英米の絵本や物語の翻訳を手がける。おもな絵本の翻訳に『ずーっと ずっと だいすきだよ』『まじょとねこどんほうきでゆくよ』『グラファロ―もりでいちばんつよいのは?―』『スパーキーとスパイク―チャールズ・シュルツとせかいいちゆうめいなイヌのおはなし―』(すべて評論社)などがある。
出版社からの内容紹介
『チクタク チクタク 時計の音がきこえてくるよ。時計やカレンダーの数字は、時間や月日を おしえてくれる。でも、時間って なんだろう?』時間は、花が咲くことかもしれないし、髪を切ることかもしれないし、パンがふくらむことかもしれない。みんな同じ「時間」なのに、いろんな顔を持っている。目には見えない「時間」を、親しみやすく表現した絵本。
この書籍を作った人
子どもの本の翻訳家。埼玉県生まれ、山形県在住。訳書に『わたしたちだけのときは』『ほしのこども』『目で見ることばで話をさせて』(以上、岩波書店)、『きょうはふっくら にくまんのひ』(偕成社)、『地球のことをおしえてあげる』『わたしの心のなか』(以上、鈴木出版)、『きみは たいせつ』(BL出版)、『ジュリアンはマーメイド』(サウザンブックス社)など。JBBY会員。やまねこ翻訳クラブ会員。
出版社からの内容紹介
「名前」は両親からの最初の贈り物。
「しあわせになあれ」という真摯な祈りがこめられています。
そんな大切な「名前」をテーマにした合唱曲「しあわせになあれ」の詩に絵本作家の松成真理子さんが叙情的な絵をつけて絵本ができました。名前を与えられたこどもが、だんだんに成長しやがて独り立ちしていくまでの姿が描かれています。沢山の子ども達が手を取り合って「しあわせになあれ」と歌っているシーンは大変感動的です。
合唱曲「しあわせになあれ」は、全国の学校現場で歌われており、待望の出版となりました
この書籍を作った人
1959年生まれ。大阪府出身。イラストレーター、絵本作家。『まいごのどんぐり』(童心社)で児童文芸新人賞受賞。紙芝居『うぐいすのホー』(童心社)で第43回五山賞奨励賞受賞。『じいじのさくら山』(白泉社)などの作品の評価も高く、読者、専門家の注目を集めている。ほかに『こいぬのこん』(学研)、『くまとクマ』(童心社)、『ぼくのくつ』(ひさかたチャイルド)などの作品がある。
出版社からの内容紹介
【序文より】
―4歳になった息子へ
おめでとう。お風呂あがりに見たきみの背中はこんなにも小さいのになんだかとても頼もしくて涙があふれてしまったよ。
なんだろう。この感情は。よくわからないけれど、どんどん大きくなっていく3歳のきみがよく使っていた不思議な言葉たちをここにまとめておく。
いつか忘れてしまわないように――。
父より
日常の中で息子が使っていた不思議な言葉たちを、コピーライターである父がエピソードとともに記録。
クスリと笑えてちょっぴり泣ける。写真には残らない"子どもの言葉"に着目した、新しいかたちのエッセイ。
文:栗田奈緒子 編集:木村春子