都会で、セミがふえている。福岡のクマゼミや、東京のミンミンゼミだ。なぜふえているのか、セミたちの一日を観察して考える。
都会で増えているセミと、減っているセミを観察して、自然環境や人間の暮らし、生き物の生活についていろいろ考えさせられる写真絵本。
2005年刊行。昆虫に詳しい海野和男氏と、いろんな生き物を観察して写真を提供している武田晉一氏がコラボ。
生き物に魅力を感じ、体を張って、あちこちにどんどん冒険して撮影、取材、研究している人たちならではの、具体的で愛情あふれる素敵な雰囲気。
なかなかじっくり見る機会がない「セミ」という生き物の、生い立ち、一生、住む場所、生活全般を大迫力の写真で美しく紹介してくれる。
セミに関しては、都市伝説的にあれこれ噂されるが、本書でセミの素顔・真実が見られる。
生まれたてのセミの幼虫とか、土から出てくる瞬間とか、めったに見えらない場面ばかり。
セミは、重機のようなカッコよさがあって最高。
魂の叫びというか、ロックな見せ場というか、あの大音量の声を聞くと、生きている実感がして妙に夏が楽しくなる。
なんだか楽しい気分になった。
自然も、生き物も大切にして、カッコいいセミが長く地球上で幸せに暮らせるようにしていきたい。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
|