十五歳の少年ブレイク・ジム・ケニーは、親友ロスが交通事故で死んだことを受け入れられないでいた。
葬式は心のこもらない形ばかりのものに思えたし、おまけに警察が自殺かもしれないなんていいだした。
あいつのことを本当にわかっているのはぼくたちだけだーー。
三人は、遺灰の入った壷をリュックに入れ、ロスが「自分と同じ名前だから」と行きたがっていた、北の海辺の小さな町「ロス」を目ざす。
それがあいつの「本当の葬式」になるはずだから。
もちろん悲しいけれど、三人でトラブルをのりこえながら行く旅は、充実して楽しい気がした。
ここにロスがいないことだけが残念だ……。
ところが、やっとのことで警察の目をかいくぐり、目的地まであと少しというところで、それぞれがだまっていた事実が明らかになるーー。
イギリス気鋭の作家が、少年たちの痛くて熱く繊細な友情を、あざやかに描く青春物語。
2009年カーネギー賞最終候補作。
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