内容紹介 北極の氷山が、南極へ
この物語の主人公は、ルリという名の氷山です。
2万年も氷床の中にいたルリは、やっと氷山になりました。
「南の果ての氷に会いたい。」 ルリは思いました。
さあ、ルリの大航海がはじまります。
北極の氷山が経験した航海は、私たちにとっても、地球を知る旅です。この本は、好奇心旺盛な子どもたちへのすてきな贈り物です。――(財)アイスブリッジ・フォーラム代表クリストファー・スティーブンス
著者紹介 ■高円宮妃久子殿下(たかまどのみやひひさこでんか) 東京でお生まれになる。聖心女子学院から英国ケンブリッジ大学ガートン・カレッジへ留学され、中国語、考古学、人類学を学ばれる。1984年、憲仁親王殿下とご結婚、3人の女王殿下の母親でもあられる。自然環境と動物に深い関心がおありで、とくに野鳥観察と蘭の育成にご熱心です。2度にわたる北極圏へのご旅行をとおして、大自然と人間との関わりについて興味を持たれ、この作品を創作された。絵本に『夢の国のちびっこバク』(ブライアン・ワイルドスミス・絵 学研・刊)がある。
画家紹介 ■飛鳥童(あすかわらべ) 香川県高松市で生まれる。自動車会社の宣伝部勤務を経て、デザイナーとして独立へ。ヨーロッパ各地での絵画制作・個展を経て、1979年カナダへ。1982年に永住権取得、現在にいたる。ユニセフ・グリーティング・カード採用をはじめ、トロント出版文化賞・市民栄誉賞、ライプチヒ国際図書展栄誉賞など多数の受賞歴がある。また、カナダ・アメリカ合衆国で多数の絵本を出版。今回の制作にあたっては、北極での3週間にわたる洋上スケッチ旅行を始めとして、体力の限界まで根をつめた。