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野原で遊ぶのが大好きなけんちゃんはある日不思議な銀色の笛をひろって…。表題作「かぜのふえ」のほか、すっと読める、ちいさなお話20編を詰め込んだ童話集。子どもからおとなまで楽しめるお話ばかり!

やなせたかしさんの、短い童話集。
前書きで、やなせさん自身が語っている通り、
「みじかくても内容は非常にこい」「おもしろい」作品になっています。
昔話のようでもあり、寓話でもあり。
やなせたかしさんのヒューマニズムがとても伝わってきました。
しかも、語り口もユーモアがあり、まさしく「メルヘン」を体感です。
展開も、なかなか示唆に富んでいます。
「キュラキュラ」は、思い込みの危うさを、
「トランゴラのうみ」は環境問題を、
「じんごべえさんのおくりもの」では語呂合わせの意外な発見を、などなど。
子どもにも大人にも、不思議な余韻が残るでしょう。
(レイラさん 50代・じいじ・ばあば 女の子1歳、女の子1歳)
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