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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  あそびにきてくれました  >  『もこ もこもこ』『ココロのヒカリ』谷川俊太郎さんが遊びに来てくださいました!

谷川俊太郎さんが、なんと絵本ナビオフィスに来てくださり、絵本ナビでも大人気の絵本『もこ もこもこ』にサインを書いてくださいました。100万部突破記念なので100冊!(『ココロのヒカリ』もあわせるとさらにたくさん!)
サインを書きながらいろんなお話をしてくださいました。カナガキ事務局長も大興奮です(笑)

もこ もこもこ
もこ もこもこの試し読みができます!
作:谷川 俊太郎
絵:元永 定正
出版社:文研出版

「しーん、もこもこ、にょきにょき」とふくれあがったものは、みるまに大きくなってパチンとはじけた。詩人と異色の画家がおりなす不思議でおかしな絵本の世界。

───『もこ もこもこ』は、絵本ナビでもすごく人気があるんです。人気ランキングで、現在扱っている5万タイトルのなかのベスト20に入っています!

「この本を出版したときのことを考えると信じられない気持ちがしますね。1977年刊行でしたか。ぜんぜん売れなかったんだもの。(保育や学校の)現場の先生たちが、これはどういう絵本ですか、子どもたちにどうやって与えたらいいかわからないと言うし。楽しんで作ったのに、売れないのが不思議だった(笑)。」


お話会などで、子どもたちに大好評だという口コミが広がり、15年ほど前から売行が伸びたそうです!

───(磯崎) じつは息子があかちゃんのころ、乾燥肌のせいかお風呂上がりにかゆくて泣いてしまっていたときに、すごく助けられた思い出があるんです。「もこっ」「もこもこ」「にょき」と言うと、ぱっと息子の表情がかわって、泣き止んで。そのまま10分くらい、『もこ もこもこ』の言葉だけで泣かずにいてくれて・・・。

「本当ですか? まるでお薬じゃないですか(笑)。うれしいですねえ。
言葉だけでもいいんですよね、子どもは。」

───本当ですね。絵本ナビにも、親御さんや先生たちから、たくさんの感想が寄せられていますが、「(子どもが)本にでてくる言葉を暗記しています」というコメントがよくあります。


サインがはじまりました!


「もこ もこもこ」には見返しの「しーん」の下部分に「Shuntaro Tanikawa」と筆記体でサイン

───絵を描かれた元永定正さんが2年前にお亡くなりになりましたが、元永さんとは『もこ もこもこ』を作る以前からお知り合いだったんですか?

「名前は知っていましたけど、会ったのは、1966年に留学生として一年間ニューヨークに滞在したときですね。お互い、30歳代と40歳代くらいですか。同じマンションの上と下の階で、一緒だったのが元永さん夫妻だったんです。ちょうど元永さんの奥さん、中辻悦子さん(美術家)が何番目かのお子さんを産んだときでね。(外国で出産なんて)勇気があるなあ、すごいなあと我々夫婦は感心していたんです。」

───そのとき元永さんの作品をご覧になって、おもしろいなあと思われたのでしょうか。

「絵よりも何よりも先に、人間がおもしろいんですよ、元永さんは。体が大きくて、白系ロシア人みたいな顔して「そやからさあ」とか言って。ニューヨークで絵を見せてもらったとき、(絵に)題つけてえな、と言われたのでへんなタイトルをつけたりしてね。それがすぐ『もこ もこもこ』につながったわけではなくて、それから10年くらい経ってですけども、『もこ もこもこ』の制作のもとになったのは、そのときのやりとりがベースにあったんだろうと思いますね。」


ご自身でどんどん本を開いてサインしていかれます

「元永さんは、ニューヨークのグッゲンハイム美術館で何度も作品が展示されているし、れっきとしたアーティストでしょう。
後年、僕が朗読して、ジャズピアニストの僕の息子(谷川賢作さん)が音楽、元永さんが舞台の上でライブペインティングをしてというイベントをやったことがありますが、そういうときの元永さんは、紙の貼り方とかにわりあい神経質でしたね。舞台を一緒にして、彼がナンセンスなものをいかに真剣に描いているかがよくわかりました。
意味のあるものを描くほうがやさしいんですよね。ナンセンスなものは本当に美しくなければいけない。さらっと描いているように見える絵を、元永さんはすごく考えて描いていました。」

───『もこ もこもこ』の誕生は、元永さんの絵が先だったのですか。それとも谷川さんの文章が先だったのでしょうか。

「どうでしたかねえ。元永さんと見解がわかれるらしいですが(谷川さんは絵が先、元永さんは文章が先と主張)、結局、その中間だったんじゃないかな。もしかしたら絵が何枚か先に来ていて、それをつなげる形で文章を書いていったのかもしれない。それを、また元永さんがつづけて描いてくれてね。」

───続編『ココロのヒカリ』(2010年刊行)は、元永さんの奥様の中辻悦子さんがデザインをされていますね。

「元永さんの作品はだいたい中辻さんが扱っていましたから、『もこ もこもこ』も中辻さんが装丁されたんでしょうね。当時のことははっきりとはわからないですけれど。」


『ココロのヒカリ』にもサインしてくださいました!


筆ペンで、俊、とサイン

(文研出版の坂田さん)  『もこ もこもこ』制作当時の関係者がみんな退社してしまって、当時のことを知る人間が出版社にもいなくなってしまったんですよ。

───谷川さんは1931年生まれ、現在82歳になられますが、変化していく時代の中で言葉を書いてきた感慨はおありになりますか。

「それはありますね。友人たちがどんどん亡くなっていきますしね。時代に体が反応するんです。ツイッターや、インターネットを通じて何ができるかも、自然に体が反応して、考えますね。」


言葉を選びながらお話をされる谷川さん


『もこ もこもこ』レジャーシートに谷川さんもびっくり。子どもが1人で広げて座れるサイズ。園や小学校の遠足用に、ちょうどいい大きさです!

───そういえば、谷川俊太郎さんの名前のツイッターがあるらしい、本物!?とネット上で話題になったことがありましたね。

「本物です(笑)。(https://twitter.com/ShuntaroT) 谷川俊太郎ドットコム(http://www.tanikawashuntaro.com/)も見てくださいね。朗読会などのお知らせは、だいたいそこに載せています。2013年11月からはメルマガで詩を配信していますよ。」

───ええっ、本当ですか。前回インタビューにうかがったときも驚かされるお話が多くて、谷川さんが新しいことを試していらっしゃることが、ますます刺激になります!


スマートフォンをつかった絵本ナビの「絵本コンシェル」に興味深げに聞き入ってくださいます

ここで、絵本ナビスタッフから、谷川さんへプレゼント! 『もこ もこもこ』の表紙をフェルトアートで再現したバッジです。口があいている角度をそっくりに作るのがむずかしかったそう。


受け取ってくださいました!ありがとうございます!

そして、最後にスペシャルな動画をご紹介します。谷川俊太郎さん『もこ もこもこ』の読み聞かせ会のようすをちょっぴりお見せしちゃいます!(リブロ池袋本店にて、2014年4月20日開催) みなさま、貴重な谷川俊太郎さんの読み聞かせをどうぞご堪能ください。

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文・構成:大和田佳世(絵本ナビライター)

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谷川 俊太郎(たにかわしゅんたろう)

  • 1931年、東京に生まれる。高校卒業後、詩人としてデビュー。1952年に第一詩集『二十億光年の孤独』(創元社)を刊行。以後、詩、絵本、翻訳など幅広く活躍。1975年日本翻訳文化賞、1988年野間児童文芸賞、1993年萩原朔太郎賞を受賞。ほか受賞多数。絵本作品に『ことばあそびうた』(福音館書店)、『マザー・グースのうた』(草思社)、『これはのみのぴこ』(サンリード刊)、『もこもこもこ』(文研出版)、「まり」(クレヨンハウス刊)、「わたし」(福音館書店)、「ことばとかずのえほん」シリーズ(くもん出版)他多数の作品がある。翻訳作品も多数。

作品紹介

もこ もこもこ
もこ もこもこの試し読みができます!
作:谷川 俊太郎
絵:元永 定正
出版社:文研出版
ココロのヒカリ
ココロのヒカリの試し読みができます!
作:谷川 俊太郎
絵:元永 定正
出版社:文研出版

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