ぶち模様の犬、ロケットは外であそぶのが大好き。
ある秋の日、いつものように、木の下のお気に入りの場所にいると、黄色の小鳥がやってきて言いました、
「あなたが、わたしのあたらしい生徒ね」
ロケットはびっくりしますが、木には「きょうから学校がはじまります」と看板がかけられていて、小鳥は授業をはじめるつもりのようです。
ロケットは別の場所で昼寝をすることにしました。
でも、小鳥が本を読む声が聞こえてきます。
だいすきな骨をなくしてしまった犬のバスターのお話です。
最初はうるさいと思ったロケットでしたが、いつのまにかわくわくしてお話に聞き入って……。
小鳥が読むのをやめると、つづきが知りたくて「ねえ、骨だったんでしょ?」「ねえ、そうなんでしょ」と思わず声をあげます。
そうして、ロケットは黄色の小鳥の生徒になり、アルファベットや単語を覚えるようになっていきます!
GRRRRRRRR!(グルルルルルルルル!)といううなり声や、日ごとに冷たくなっていく風の音が、WHHOOSSSHHHHHHHH……(フーーシュシュシュシューー)と表現される場面は、言語の違いをこえて面白いところ。
絵の中にたびたび登場するアルファベットの綴りが刺激的です。
英語に興味をもつ子は、くりかえし絵本を開きたくなるのではないでしょうか。
And again.(アンド アゲイン)
A-G-A-I-N.(エイ ジー エイ アイ エヌ)
最後のページに書いてあるとおり、またもういちど、です!
ロケットの身ぶりや表情から、犬の愛らしさが伝わってくる絵本です。
犬好きな子、文字や言葉に興味をもつ子にぜひ読んでみてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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