子どもたちがワクワクしながら、主人公たちと心を重ねていろんな体験ができる「こころのほんばこ」シリーズの2作目です。
ある小さな町に、ギャングの一団が乗り込んで来るというニュースが舞い込みます。
でも、街の署長さんとお巡りさんたちは、のんきに川へ釣りに出かけてしまい、
街の人たちは大弱り。
ところが、おとなもこわがる16人のギャングに、堂々と勝負を挑む
ヒーローが現れたのです。
それは、ちびっこの少年ウォーリー。
ギャングたちはちびっこだとバカにしますが、
賢いウォーリーは、かけっこやはしご登り、力比べ…
あの手この手をつくして、ギャングたちに競争を挑むように見せかけ、
言いなりに動かしていくのです。
さあ、最後に待っているのは、ギャングのボスと対決。
いったいどうなる?
はらはらドキドキしながら読める、痛快なストーリー展開が楽しい
ウォーリーのお手柄劇。ウォーリーの知恵に、拍手喝采!
小宮由さんによる翻訳もテンポよく、声に出して読んでも盛り上がりそう!
マーク・シーモントさんによる迫力あるイラストが、ユーモラスさを
倍増させています。むさくるしい、怖そうなおじさんギャングたちが、
一生懸命がんばってしまう姿、見ているだけで吹き出してしまいますよ。
ブルー、黄色、グリーンの配色も魅力。爽やかな読後感の一冊です。
(編集者・ライター)
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