失われた声を拾い上げ祈りを込めた短編連作
7万人もの命を一瞬にして奪った「光」。原爆投下後の生き残った人々のヒロシマの物語です。文庫版『八月の光・あとかた』に「八重ねえちゃん」「カンナ−−あなたへの手紙」の2編を加えて単行本化します。
広島原爆投下を生き延びた人々の物語として2012年に児童単行本として発表された『八月の光』は、多くの人の心を打ち、評価の高い作品でした。そして、2編を加えて小学館文庫化されました。このたび、著者の意向で、さらに新たに2編書き下ろしを加えて、7編の短編連作として児童向けに出版いたします。
名前だけでしかない人があり、名前すら残らなかった人があります。ヒロシマの物語を書くということは、あるいは読むということも、そのような人びとの「失われた声」に耳をすませることなのだと私は考えています(作者あとがきから)。
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