なつやすみ。おじいちゃんちに いくんだよ。くるまで ブーンと、3じかん。はじめて ひとりで とまるんだ。 期待と不安でドキドキのボクを待ち受けていたのは、虫博士のおじいちゃんと過ごす、サイコーの夏だった。ギンヤンマとの出会い、クワガタの歯医者さん、そして、夜の森に現れた美しい蛾の王様……。 無類の虫好き、タダサトシ氏の少年時代の絵日記を元に、作家おのりえん氏が、軽快な文章でひと夏の物語を綴りました。宿題なんか忘れちゃうぐらい、サイコーにエキサイティングな夏休みのお話。
まず見開きを開いてびっくりします。
図鑑のように精密な昆虫のイラストがいくつも描かれているのですが、なんと著者のタダサトシ氏が小学校低学年の時に描いたものだそうです。そのクオリティの高さには驚きます。
それだけでも著者の昆虫愛が伝わってくるのですが、絵本の内容にも昆虫愛が詰まっています。
昆虫に詳しいおじいちゃんの元にお泊まりに来た主人公の少年と、おじいちゃんとの温かい交流が描かれています。
おじいちゃんの、子どものように飽くなき好奇心を持ち続け、孫と一緒に昆虫を追う姿や、孫を大切に慈しむ心が伝わってくる素敵な絵本でした。
私はどちらかというと虫は苦手ですが、そのような理由から大好きな絵本になりました。
〇〇が好き!という熱い気持ちは伝わるのだなあと思います。著者の昆虫愛がひしひしと伝わってきて、少し昆虫に興味が湧いてきたほどです。
文章担当はタダ氏ではないのですが、タダ氏の小学生の頃の日記を下敷きにされたようです。しっかりとタダ氏の昆虫愛が伝わる良い文章でした。
虫が苦手な私の心をここまでとらえた絵本ですから、昆虫好きなお子さんにはきっとお気に入りの絵本になるのではないかと思います。 (てんちゃん文庫さん 40代・ママ 女の子18歳、男の子15歳、女の子11歳)
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