語り手のねずみが、イソップ寓話を子ねずみたちに聞かせる「イソップねずみの イソップものがたり」。ぶどうを狙うきつねが、「あんなぶどう、きっとすっぱいにきまってる」と言ってあきらめたのは、ただの「悪態」ではなく、心を前に向けるためーー精緻でかわいい動物たちが、奥深く優しいメッセージを、ハートフルに伝えます。
イソップねずみのイソップものがたり、とあります。
有名なイソップ寓話の「きつねとぶどう」を、
イソップねずみが語る趣向。
紹介本だと、数ページで終わる短いお話ですが、
そのお話を語るという構成で、前後に語りを入れることで、
より深く味わうことができますね。
短いお話だけに、子どもたちなら疑問に思う部分もすくい上げ、
フォローしているところが嬉しいです。
そして何より、しもかわらゆみさんの動物たちの描写が美しいです。
そして、ぶどうの質感やアングルが素敵です。 (レイラさん 50代・ママ 男の子29歳、男の子27歳)
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