「もしかして、きります?」 食べられたくないピーマンと、野菜炒めにピーマンを入れたいお母さんの戦いがはじまった! 漫才したり、なぞかけしたり、スーパーマンの仲間と言い張ったり……。 ピーマンの努力は実るのか!
最近は夏野菜といってもスーパーなどでは一年中見かけますが、
それでもやはり旬に食べる夏野菜ほどおいしいものはありません。
しかも、種類も豊富。
キュウリにナス、トマト、そしてピーマン。
その形状こそ独特ですが、色鮮やかな緑はキュウリとともに
夏野菜の代表格。
そんなピーマンを絵本にしたのが、
川之上英子さんと健さんの共作による『うちのピーマン』。
絵を描いているのは、柴田ケイコさん。
ユニークな絵を見て、すぐにわかるのじゃないかな。
絵本でベストセラーになったあの『パンどろぼう』を描いた柴田さんです。
柴田さんの描くピーマンを見ているだけで笑いがこぼれそうですが、
お話も傑作。
料理に使おうと冷蔵庫からピーマンを取り出したお母さん。
ところが、切られるのが嫌なピーマンは徹底抗戦します。
ピン芸をしたり、なぞかけをしたり、スーパーマンのまねをしたり。
おしまいには、顔を真っ赤にしてパプリカのふりまでするのですから。
夏野菜はどれもおいしいですが、
その一方で苦手という子どももいます。
ピーマンが苦手という子どもでも、この絵本を読んだあとなら
食べられてそうかな。
それとも、「ピーマンがかわいそう」って、もっと食べなくなるのかな。 (夏の雨さん 60代・パパ )
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