「ねぇママ、どうしてキンギョはサメがすきじゃないの?」「それはね、サメがいっしょだときゅうくつだからよ」 おかしな質問におかしな回答で読者を笑いの渦に巻き込んだ、 『ねぇパパ、どうしてシマウマはローラースケートをはかないの?』の続編。 今度はママが娘のヘンテコな質問に答えていきます。
幼年期の子どもたちの「なぜなの?」「どうしてなの?」の攻撃に、困っている大人たちがたくさんいると思います。対応の仕方は、いろいろあると思います。図書館やインターネットで一緒に調べる、あいまいだけれど知っていることを話す、「今、忙しいから、あっちに行ってなさい」と突き放す、などなど。
おそらく、多くの大人は「正しいことを答えなければいけない」症候群にかかっているのだと思うのです。必ずしも、いつも正しいこと(何が正しいのか悩みますが)を答える必要はなく、質問によっては、子どもの想像をふくらませるような、夢をいだかせるような、そんなユーモアいっぱいの答えをしても良いのではないでしょうか。そうすれば、大人も子どもも楽しい時間が増えると思います。
息子が小学低学年のとき、遊びに来ていたお友だちが泊まっていくことになりました。3人でお風呂に入ったのですが、お友だちが「小さいお風呂だなあ」と言ったので、すかさず私は「このお風呂にはすごい仕掛けがあるんだよ。教えてあげようか。」ともったいぶって秘密を教えてあげました。お風呂を出た彼の頭の中には、宇宙に旅立つお風呂の姿がインプットされていたはずです。だって、翌日、家に帰って、お母さんに本当かどうか聞いたそうですから。
この本のタイトルの質問、「ねぇママ、どうしてきょうりゅうはがっこうへいかないの?」に、あなたなら、なんて答えますか?作者の答えは裏表紙に書いてあります。見逃さないでくださいね。
困ったときには、ユーモアで切り抜けましょう。そのためには、この絵本が参考になります。まずじっくり大人が味わうのも良いかもしれません。 (はしのさん 40代・パパ 男の子15歳、女の子13歳)
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