母が再婚し田舎のじいちゃんに預けられた和彦。そこで元は人間だったという河童達と出会うが・・・。傷つけられた子供の心を描く力作。
舞台となった広島の十方山とそこにある小学校の分校を思い描くと、人里離れた地で、様々な幽玄世界を想像できるようです。
再婚した母親から離れ、その地に祖父と暮らすことになった和彦だからこそ、人の心を思いやる事が出来たのかも知れません。
河童となった死者の霊と交流しながら、和彦の心はとても清らかです。
物語に寄せた、著者の十方山への思いを感じました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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