テレビで話題!いま、かんがえてみませんか?
- ためしよみ
絵本紹介
2022.02.24
いろんな事に興味しんしんの3・4・5歳の子どもたちにおすすめの、おはなし絵本やしかけ絵本、生活習慣を身につけられる絵本など、バリエーション豊かな作品を集めました!
おはなしだけでなく、探し物遊びや言葉遊び、しかけ遊びも楽しめる工夫がいっぱいの絵本がそろいましたので、ぜひお気に入りを見つけてくださいね。
みどころ
妖怪好き、猫好きよっといで〜。
とんでもない「ばけねこ」たちが競演する最高にクールな絵本の登場だぜ!
ある晩、主人公のオレは「ばけねこ」と化した飼い猫のトンに忠告されちまう。いつも猫をいじめてるオレにみんな怒って襲いかかるっていうんだ。なんでも猫はみんな本当は化け猫なんだっていうじゃないか。
「このままだと やばいぜ。
おれに ついてこい。」
大きな満月をバックに緑のスカーフをなびかせ、オレにそういうトンはとんでもなくカッコいい。なんだかわからないけど、化け猫トンのあとについて外にでてみると・・・
でた、でた、でた〜。
化け猫がでるわ。でるわ。でるわ。次から次へ。
でっかいピンクの肉の塊みたいな「ぬっぺふほふ」ならぬ「にゃっぺふほふ」から「ぶるぶるねこ」、「うみぼうず」じゃなくて「ねこぼうず」。観音開きのページを開けば、『画図百鬼夜行』『百怪図鑑』のような妖怪絵巻からとびだした妖怪たちが練り歩いてるからおったまげたよ!
しかもみーんな猫バージョンの妖怪たち。そこへ睨まれただけで失神しそうな黄色い大きな目がギョロリ!!とうとう、「ばけねこ」たちを牛耳ってる親玉に見つかっちまった。オレ、どうする?どうなる?大、大ピンチのオレの前にトンが勇敢にも飛び出した!
なんともユニークな妖怪絵本。
正確には妖怪化け猫絵本?石黒亜矢子さんが描くスタイリッシュで刺激的な絵本です。歌川国芳を彷彿とさせる浮世絵のような、迫力があるのに繊細な和のタッチ。開いたページは、海外のグラフィックノベルを思わせるパンチのきいた構図で、まるで切り取られた一枚絵を思わせる美しさ。和洋折衷の表現が新しくも懐かしい不思議な気持ちを呼び起こします。そして、「ばけねこ」の時も普通の猫の時も愛くるしいトンちゃんにすっかり虜なってしまうのです。
この書籍を作った人
1973年、千葉県生まれ。絵描き。絵本作家。妖怪や創造生物、動物を描く。著書に『ばけねこぞろぞろ』(あかね書房)、『いもうとかいぎ』(ビリケン出版)、『えとえとがっせ』(WAVE出版)、『どっせい!ねこまたずもう』『ねこまたごよみ』(以上、ポプラ社)、『おろろんおろろん』(偕成)、『おおきなねことちいさなねこ』『つちんこつっちゃん』(以上、好学社)『こねこのきょうだいかぞえうた』石津ちひろ・文(BL出版)。挿絵には『ショローの女』著:伊藤比呂美 (中央公論新社)などがある。国内外で、個展も開催。愛猫家。爬虫類好き。
この書籍を作った人
イラストレーター、画家、デザイナー。「チカツタケオ」名では写実的なタッチで国内外の装画や挿絵を手がける。2006年9月から1年半、絵を描くことに専念するため南仏Aix en Provenceに滞在。東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS)会員。07年玄光社ザ・チョイス年度賞優秀賞、09年第8回TIS公募金賞を受賞。『ぬにゅ〜ぽんぽん』(KADOKAWA)が絵本デビュー作となる。
みどころ
「おふろ はいって きれいになろ」
そう言ってお風呂場に向かっているのは、大根のきょうだい達。
小さいの、ひょろ長いの、でかいの、太っているの。
見るからに個性的な4兄弟は、入る前に葉っぱを取ってもらい、タオルを頭にかけて。
彼らは今日、お料理をしてもらう日なのです。
かけ湯をして、体をしっかり洗い、みんなで仲良く湯船に入ります。
鼻唄なんて歌いながら、すごく平和な光景です。
なんだ、なんだ、この感じ。
岡田よしたかさんの描く食べ物たちは、いつも目や鼻なんて付いていないのだけれど。
足も手もはえていないのだけれど。
ものすごく、生きている!
体の向きを変えるだけで、会話まではずんじゃって。
おまけに湯船にはブリやくしカツさんまで入ってきて…!?
はしゃいでいた彼らは、そのまま自然にぶり大根にお料理されていくのです。
あんなに豊かな体の4兄弟、美味しいに決まってます。
「ぼくらが おかずやがな」
「あ、そやったな」
そこにあるのは大いなる違和感、だけど自然体でほのぼのしてて。
おまけに関西弁がしっくりきていて笑ってしまう。
『くしカツさんちは まんいんです』『はずかしがりやの バナナくん』に続く、岡田よしたかのユーモア絵本シリーズ第3弾も、やっぱりかなりクセになる面白さです。
この書籍を作った人
1956年 大阪生まれ。著書に、『おーい ペンギンさーん』『特急おべんとう号』(福音館書店)、『ちくわのわーさん』『こんぶのぶーさん』『うどんのうーやん』(ブロンズ新社)、『ハブラシくん』(ひかりのくに)などがある。奈良県在住。2012年『ちくわのわーさん』(ブロンズ新社)で、第3回リブロ絵本大賞を受賞。
みどころ
日本の名所やおいしい名物、だれもが知ってるあれやこれ。ぜんぶをめぐるぜいたく旅行に、友だち連れていざ出発!
みんなを案内してくれるのは、ジンベエ羽織ってゲタを履く、白い犬のふじまろくん。アメリカ、スイスにフランス、ロシア……それぞれの国の衣装を着たかわいいおともだちといっしょに、日本中を飛び回ります。
「ずーっと にんきもの」の章では、日本一の山、富士山や、相撲が見られる両国国技館。「がいこくの ひとが いきたいところ」では、大阪の道頓堀や、厳島神社などなど。それぞれのテーマに沿った日本の名所が、かわいらしいイラストで紹介されています。
ほかにも、「なんでも かえる かいもののくに」や、「かわいい どうぶつに あいたい」なんてテーマも! いったい日本のどこが紹介されているか、わかりますか?
そして、忘れちゃいけないニッポンみやげ!
「やっぱりうちの県はコレだよね」
「いやいやもっと良いものあるよ!」
全国47都道府県を代表するおみやげの品々が、ずらりとならびます。
海外の人々から見ると、日本にはどんな魅力があるのか? ユニークな視点から自分の住む国をひもとく一冊です。
この書籍を作った人
絵本を中心とした、企画・編集・デザインチーム。「あそびのおうさまBOOK」シリーズ(学研プラス)でボローニャ国際児童図書ノンフィクション賞を受賞。手掛ける絵本に、「てあそびおうたえほん」シリーズ(学研)、『みて みて おてて』(作:北川チハル 写真:三原 由宇/アリス館)「Sassyのあかちゃんえほん」シリーズ(監修:Sassy/DADWAY/KADOKAWA)などがある。