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2025年8月 新刊&おすすめ絵本

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読み聞かせの時間を十分にとれなかったり、「読んで」とせがまれた絵本をつい急ぎ足で読んでしまったり……子育てに暮らしにと忙しい毎日の合間ですから、そんな日もありますよね。絵本をたくさん読んであげたいと思う親心にジレンマを感じますが、時には一冊の絵本に時間をかけて、読み終えた後も親子でゆっくり向き合ってみるのはどうでしょう。
心に残った場面、刺さったことば、気になったこと、好きな、または苦手な登場人物……。

時は止まることなく流れていく。大人には無常についても問いかける絵本、かつては人気者だった『きいろいバス』の変化を子どもたちはどんなふうにとらえるでしょうか。お殿様のひげが忍者になった『ひげにんじゃ』がピンチを救う!? 理屈じゃない、奇想天外なおはなしこそ、子どもをとりこにします。どんなところがおもしろい? 子どもの脳内に迫るようで、応えを聞くのも楽しくなりますね。

絵本を真ん中に、子どもの現在地に気づけるのは、おはなし絵本のうれしい産物。ママ・パパと語り合った時間とともに、彼らの心にも大切な一冊として刻まれるのではないでしょうか。

毎日、子どもたちを学校まで送迎するピカピカの『きいろいバス』月日は流れ乗客も入れ替わっていき……変化を受け入れ今を生きる幸せに気づく物語

  • きいろいバス

    出版社からの内容紹介

    子どもたちを送迎するピカピカの黄色いスクールバス。時は流れ、乗りこむ者は老人になったり、家のない人々になったり、元気なヤギになったりしましたが、そこには常によろこびがあふれていました。しかし、とうとう乗る者のいなくなったバスは、じっとするしかありませんでした。小鳥一羽もはばたかない、川べりのはらっぱのすみっこで。すると……。

    忘れ去られた黄色いスクールバスが、ふたたび幸せに輝ける場所を見つける物語です。

この書籍を作った人

林 木林

林 木林

山口県生まれ。詩人、絵本作家。詩情あふれる独自の視点で多彩な作品を創作。言葉遊びの達人でもある。詩のボクシング全国チャンピオン。サンリオ詩とメルヘン特別賞などを受賞。絵本『ひだまり』(光村教育図書)で産経児童出版文化賞産経新聞社賞、『みどりのほし』(童心社)で児童ペン賞絵本賞を受賞。詩集、絵本、翻訳、作詞など作品多数。

くまくんとこぐまくんが開いたバナナ屋さん、でもお客さんはゼロ……「だってバナナは森にあるからね」さるくんの一言にふたりは?『くまくんこぐまくんのバナナやさん』

  • くまくんこぐまくんのバナナやさん

    出版社からの内容紹介

    なかよしコンビ、くまくんとこぐまくんが、バナナやさんを開店! でも、お客さんは、だれも来ない。どうして? と思っていたら、さるくんが来て、「だってバナナは森にあるからね」とひと言。そこで、ふたりが、考えたことは?

この書籍を作った人

乾 栄里子

乾 栄里子

1964年東京都生まれ。東京造形大学デザイン科卒業。大学卒業後インドへ渡り、バナスタリ大学でテキスタイルを学ぶ。床屋さんと動物たちとのやりとりをユーモラスに描いた絵本『バルバルさん』(絵・西村敏雄 福音館書店)で絵本作家デビュー。東京都在住。

この書籍を作った人

松田 奈那子

松田 奈那子

1985年、北海道生まれ。画家。絵本作家。2009年に札幌大谷大学短期大学部専攻科美術専攻を卒業。2011年、多摩美術大学大学院美術研究科 修士課程 絵画専攻 修了。絵本制作のほか、雑誌、広告、映画など様々な媒体で活動。個展、グループ展にて作品を発表し、子ども向けの造形教室やワークショップも開催している。

娘をさらわれた殿様、救出を命じたのは……自分のヒゲ?!飛び出す忍法、大活躍の『ひげにんじゃ』ヘンテコなのにどこかかわいい爆笑必至の一冊

  • ひげにんじゃ

    みどころ

    家臣はあわて、殿さまがいかる、城もおおゆれの緊急事態! なんと他国の殿さま「ずるすぎ うそのすけ」に、大事な姫をさらわれた!?

    「ひげにんじゃよ!
    すぐさま うそのすけの しろに むかい、
    ひめを たすけだすのじゃ!」

    殿の命によりはせさんじたのは……他ならぬ、殿ご自身のおヒゲ?

    「ひげにんじゃの なにかけて
    かならずや ひめを すくいだして みせまする!」

    殿さまのヒゲが音もなく抜けたと思ったら、読者の頭から飛び出した「!?」のマークも消えないうちに、汗をかきかき闇夜をかけ出す、ひげにんじゃ。いったいこのお話は読者をどこに連れて行ってくれるのか、スタートから期待に胸が高まります……!

    「それっ、にんぽう……」のかけ声で、次々とびだす毛忍法。
    闇から闇に、ヒゲからヒゲに。隠れて渡る『わたりひげのじゅつ』!
    高いところもなんのその。ヒョロリと毛がのび縦横無尽、『ひげなわのじゅつ』!

    これは、かわいいのか……? キモいのか……? ただひとつたしかなことは、とっびきりヘンテコで、一生懸命だってこと!

    数々の術を駆使し、ようやく姫を見つけ出したひげにんじゃ。しかし、外には「ずるすぎ うそのすけ」の家来たちがぞろぞろいます。いったいどうすれば……と、そのとき。

    「ひげにんじゃ またせたな!
    ひめも ごぶじでなにより!」

    ひげにんじゃのピンチにかけつけた、意外すぎる忍者仲間たちの正体は? そして、忍者たちが協力してくりだす、必殺毛忍法『へんげのじゅつ』!

    果たして、これを読んで笑わずにいられる子がいるのでしょうか……? 子どもたちがどんなふうに笑ってくれるのか想像してしまって、むしろ読み聞かせる側がワクワクしてしまうような一冊です。

    任務を終えた忍者たちといっしょに、殿さまの元にご報告! そうして読者を待ち受ける、まさかまさかの、二段オチ……。

あのねブックス

この書籍を作った人

くどう たけお

くどう たけお

1979年生まれ。愛知県出身、東京都在住。上智大学卒業。トムズボックスのワークショップで絵本を学ぶ。本書がデビュー作。

長く愛される絵本が改訳・新版で復刊!本を拾った『ガチョウのペチューニア』持っているだけで賢くなれると勘違いをし……仲間たちとの素朴で愉快なおはなし

「がちょうのペチューニア」シリーズ

この書籍を作った人

ロジャー・デュボワザン

ロジャー・デュボワザン

1904年スイス ジュネーヴ生まれ。1925年、アメリカに渡る。息子のために絵本を作ったことがきっかけとなり、絵本作家・イラストレーターとして活躍。1980年没。主な作品に『ロバのロバちゃん』(偕成社)、『しろいゆき あかるいゆき』(BL出版)、「ごきげんなライオン」シリーズ、「がちょうのペチューニア」シリーズなど多数。

この書籍を作った人

松岡 享子

松岡 享子

1935年神戸市に生まれる。神戸女学院大学英文学科、慶應義塾大学図書館学科卒業。1961年渡米。ウェスタンミシガン大学大学院で児童図書館学専攻後、ボルチモア市立イーノック・プラット公共図書館に勤務。帰国後、大阪市立中央図書館を経て、自宅で家庭文庫を開き、児童文学の翻訳、創作、研究を続ける。1974年、石井桃子氏らと共に財団法人東京子ども図書館を設立。2015年まで理事長を務めた後、同館名誉理事長。文化功労者。著書に『子どもと本』『えほんのせかい こどものせかい』創作に『なぞなぞのすきな女の子』『とこちゃんはどこ』、翻訳に『しろいうさぎとくろいうさぎ』、「うさこちゃん」・「パディントンの本」シリーズなど多数。

紹介動画公開中

文/竹原雅子 編集/木村春子

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