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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  当世落語絵本『母恋いくらげ』大島妙子さんインタビュー

出版社に勤めながら、絵本作家を目指しました。

───プロフィールを拝見すると、元々、出版社さんで働いていたと書いてあったのですが、どのようなお仕事をされていたんですか?

ちょうど絵本を描きたいと思いはじめた、30代の頃なのですが、月刊絵本を出版している会社で、短いおはなしを考えたり、どんな付録をつけるか考える、編集プランナーの様なことをやっていました。最初は絵を描かせてもらうことは少なかったのですが、2,3回くらい絵本の絵を描かせてもらう機会があって、すごく楽しかったです。

───その頃から絵本作家になりたいと思われていたそうですが、いつ頃から絵本作家を目指されていたんですか?

実は30代くらいまでは絵本を全く知らなくて、興味もほとんどなかったんです。あるとき、四ツ谷のカルチャースクールで絵本の描き方を学べる講座があって、軽い気持ちで受講しました。それが思っていたよりもずっと面白かったので、そこから絵本に興味を持つようになりました。

───大人になって絵本と出会ったんですね。そのときはどんな絵本が好きだったんですか?

長新太さんや片山健さん、ささめやゆきさん……特に好きになったのは大道あやさん。大道あやさんの動物や植物の絵は、鳥肌が立つほどすごくて、いくらでも見ていたいと思いました。絵本は、小さい頃にも読んでもらっていたはずなんですが、ほとんど覚えていなくて……。ただ、『シナの五にんきょうだい』(作: C・H・ビショップ、絵: クルト・ヴィーゼ、訳: 川本 三郎、出版社: 瑞雲舎)と『やまのたけちゃん』(作:石井 桃子  絵:深沢 紅子  出版社:岩波書店)が大好きで、子どもの頃、何度も読んだ思い出があります。

───そうして、絵本作家を目指されて、1993年に『たなかさんちのおひっこし』(あかね書房)でデビューされたんですね。

たなかさんちのおひっこし
作・絵:大島 妙子
出版社:あかね書房

たなかさんちのおうちに、ある朝、大きな足がはえてきて、ドシンドシンと歩きはじめました。おうちは、どこへいくのでしょう。大島妙子のデビュー作!

出版社を辞めた後は「あとさき塾」※にも通っていたんです。そこで、作ったダミーをあとさき塾講師の土井さんが「おもしろい!」と言ってくださって、あかね書房さんに売り込んでくれて、とんとん拍子で出版が決まりました。



※あとさき塾……絵本作家を目指す人のための、絵本作家養成講座。酒井駒子さんや島田ゆかさん、どいかやさんなど、多くの絵本作家が通っていた。

───あとさき塾出身の絵本作家さんでも、なかなか企画が通らず、デビューするまでに時間がかかったという方も多い中で、早い段階でデビューが決まるなんて、すごいですね。

でも、それから出版できるレベルにまで、作品をブラッシュアップしていく作業が大変でした。それまでは短いおはなしの絵しか描いてこなかったので、いきなり32ページの絵本を描くことになった不安もあって……。結局、編集者の方からOKをもらうまで1年近くかかったんです。

───出版が決まってからも、実際に出版されるまでにはそれほど時間がかかるものなんですね。デビューから20年以上、絵本作家として活躍されていて、楽しい絵本をたくさん描かれている大島さん。絵も文も自分で描かれる自作絵本もありますが、内田麟太郎さんや角野栄子さん、中川ひろたかさんなど、ほかの人の文章に絵を描かれることも多いと思います。ほかの方の文章で絵本を描くときには、自作絵本とはまた違った難しさがありますか?

そうですね。ほかの方の文章に絵を描くときは、ラフ(下絵)を描いて見てもらって返事をもらうまで、不安でずっとドキドキしています。作家さんからOKをもらって、初めてホッとする感じです。

───今まで、特に緊張された方はいらっしゃいますか?

角野栄子さんの作品に絵を描いたときは、まだデビューしたてだったので、勝手が分からず緊張しましたね。角野さんご自身から電話を頂くこともあって、ひたすら恐縮して、ドキドキしたのは今でも覚えています。作者の方の文章に絵を描くときは、基本的にその方の作品世界を一番表現するにはどうすればいいか……を考えているので、私だけの作品という感じはなくて、いい意味で客観的に考えられる部分もあると思います。

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大島 妙子(おおしまたえこ)

  • 東京生まれ。出版社退社後、絵本を描き始める。主な作品に「たなかさんのおひっこし」「ケンケンとびのけんちゃん」(以上あかね書房)、「タマミちゃんハーイ!」「ぼくんちどうぶつえん」(以上童心社)、「ちきゅうのうえのピクニック」(PHP研究所)などがある。

作品紹介

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原作:柳家 喬太郎
文・絵:大島 妙子
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