元旦の朝。変な夢を見たと、おとんが言う。牛みたいな大きな茄子が迎えに来て、富士山に連れていき、富士山がなんでも願いをかなえてくれるという。そこでおとんは、餅が焦げないようにしてくださいと頼んでしまったというのだ。その願い通りに、なんと、日本中の餅が焦げなくなってしまった! あともう一つ富士山は、願いをかなえてくれるという。親子がかなえてほしい願いはひとつ。それは死んだおかんを生き返らせてほしいということ……。
お正月にぴったりなタイトルに惹かれ、手に取りました。
関西弁でリズムよく進む父と息子の会話。
初夢で餅が焦げないようにとお願いをしてしまった父の願いが叶ってしまった?!
ナンセンスなギャグ本かと思いきや、次第に明かされる2人の心の穴。
まさか泣かされるとは思いませんでした。
各段落の後に挿入されるイラストも、温かくてとても素敵です。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子13歳、男の子11歳)
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