子ぎつねが青くそまった四ほんのゆびで小さなまどをつくると、中に白い母ぎつねのすがたがうつりました。
この本は新しく編集され、2005年に出版された「ポプラポケット文庫」シリーズの中の1冊です。
安房直子さんという作家の名前を知らない人は少ないでしょう。それというのも、彼女の作品は小学校の教科書で取り上げられていることが多いんです。
もちろん表題作の「きつねの窓」も。お父さんお母さんなら、習った記憶のある人がいると思います。けれども、作者が短命だったためか、今の子供たちにはあまり読まれていないような気がします。
それがすっごぉく残念。
後書きで「三木卓」さん(有名なSF作家)が、この本というか、安房直子さんの作品をべた褒めしています。
安房さんの描かれる作品の時代背景は、決して今どきっぽくはありませんが、読んでいるうちに、その独特の世界の中にとっぷり使ってしまう不思議な魔法のようなエキスがあちこちにちりばめられているので、読み始めたらその人を虜にする確率はかなり高い!です。
ポプラ社ではこの作品集を小学高校学年向きと定めていますが、うちの下の子が小3の時に読んで聞かせたら、とても楽しんで聞いてくれました。だから、読み語ってあげるなら、小学校中学年からでも大丈夫です。
ただ、残念なのが、非常に女の子を意識した作品が多いので、活発な男の子には、あまりお勧めできないかもしれません。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子13歳、女の子9歳)
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