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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  絵本紹介  >  【連載】6月の注目の新刊&おすすめ絵本紹介 〜【児童書】小学校低学年向け読み物@〜

連載

2021年6月の新刊&おすすめ絵本

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小学校低学年は、「読み聞かせ」から「ひとり読み」にステップアップしていく時期です。子どもが興味のあるテーマを扱った、簡単でわかりやすいおはなしを探してみてください。そしてページを開いたら、文字と絵の分量を見てみましょう。文字と絵がちょうど同じくらいで、字が大きい本なら、初めての「ひとり読み」にもぴったりです。

まだ「ひとり読み」が難しい場合は、読み聞かせと同じように、大人が読んであげてみてください。読書レベルは人それぞれですから、ゆっくりあせらず本に親しんでもらえたらうれしいですね。

ひとり読みのはじめにぴったりの幼年童話『わにのはいた』

わにといえば強そうなイメージがありますが、この本に登場するわにのアリは、虫歯のおかげで夜も眠れないほど弱っています。そのなんともしょぼくれた表情に、思わずクスリ。しかたなく歯医者に向かうアリ。ちゃんと治るといいのですが。

ページをめくると、文字と絵が同じくらいのボリュームになっています。文字も読みやすいので、小学1年生くらいからのひとり読みにぴったり。最初は親が読み聞かせをしてあげても良いですね。

この書籍を作った人

光吉 夏弥

光吉 夏弥 (ミツヨシ ナツヤ)

〈1904-1989年〉佐賀県生まれ。毎日新聞記者を経て、絵本・写真・バレエの研究・評論に活躍。ヘレン・バンナーマン『ちびくろ・さんぼ』をはじめ、シド・ホフ『ちびっこ大せんしゅ』(大日本図書)など、児童書の翻訳を多数手がけた。

土偶が楽しいキャラクターになった『あっぱれ! どぐうちゃん』

頭でっかちで、スカートをはいているような形をした土偶は、一度見たら忘れられない不思議な魅力があります。縄文時代に、豊かな実りを願って作られたという説もある土偶のキャラクター「どぐうちゃん」が、ユーモラスな表情と独特のセリフで、絵本の主人公”ぼく”と読者を、縄文の世界に連れて行ってくれます。

土偶を知らなくても、おはなしとして楽しめることはもちろん、漫画やアニメで「日本の歴史」を見たことがあるお子さんなら、土偶が作られた理由を想像するきっかけにもなる刺激的な1冊。

  • あっぱれ! どぐうちゃん

    出版社からの内容紹介

    雨が降り続き、おじいちゃんの畑のジャガイモが病気にならないか心配。あれ? とがったかけらが地面から顔を出している。何だろう……? ドグドグ ドルルルン! かけらが土からとびだして、土の人形になった。うねうねもように大きな目。きみはだれ?「ド・グ……ドグウ」「どぐうちゃん?」そして、ぼくはどぐうちゃんに連れられて土の中へ。ぼくは「縄文の世界」を体験することに。
    誰しもひとめ見たらわすれられない魅力を持つ土偶のはじめてのおはなし絵本です。

迷子になっているのは子どもじゃなくてパパとママ!? 『どんどん どんどん まいご』

迷子になるのは本当に一瞬!

遊園地には、あれもこれもと見たいもの乗りたいものがいっぱい。目に入るものすべてがキラキラしていて、迷っていたらもったいない! そう思った瞬間に、走り出しているのが子どもです。親からすると「ちょっと目を離した隙に消えちゃった」という感覚ですが、子どもからすると、もあちゃんのように「パパとママが、ちゃんと私の後をついてきていない!」という感覚なのかもしれません。

さて、そんな風に迷子になってしまったパパとママを探すもあちゃん。「探す」と言いながらも実際には……? 本作のおもしろさは、子ども視点で「迷子」を描いたところにあります。そういえば、ショッピングモールでこんな放送が流れたことがありました。

「迷子のおしらせです。○○ちゃんの保護者の方。○○ちゃんがインフォメーションセンターでお待ちです」

……今や迷子になるのは、子どもじゃなくて「親」かもしれませんね(笑)。

  • どんどん どんどん まいご

    出版社からの内容紹介

    あたしのママとパパがまいごになっちゃった!遊園地に遊びにきたもあちゃん。楽しそうなのりものにむねをときめかせていると、いつの間にかママとパパがいなくなっちゃった!まいごのふたりをまっている間に、もあちゃんは汽車や遊覧船にのったり、まいごのイルカくんを助けたり、どんどんどんどんつき進み、さいごにたどりついたのは…?まよわず進めばまいごじゃない!新感覚のまいご絵本。

純粋な愛情物語と繊細なイラストが魅力『シャーロットとしろいうま』

いかにも童話らしい、真っ白で美しい子馬にぴったり寄り沿う少女のイラストを描いたのは、『かいじゅうたちのいるところ』など何十冊もの名作を世に送り出している絵本作家、モーリス・センダック。

ずっと欲しかった子馬が産まれ、「あまのがわ」と名づけたシャーロット。心を込めてお世話をし、かけがえのない関係を築いていくシャーロットの純粋さと健気さに、心を打たれます。

この書籍を作った人

モーリス・センダック

モーリス・センダック (Maurice Sendak)

1928年アメリカ ニューヨーク生まれ。アート・スチューデンツ・リーグに学ぶ。『かいじゅうたちのいるところ』(冨山房)でコールデコット賞を受賞、その他『まよなかのだいどころ』『まどのそとのそのまたむこう』(冨山房)、『ロージーちゃんのひみつ』(偕成社)、『そんなときなんていう?』(岩波書店刊)、『くつがあったらなにをする?』(福音館書店刊)、『ミリー』(ほるぷ出版)他多数の作品がある。国際アンデルセン賞、ローラ・インガルス・ワイルダー賞、アストリッド・リンドグレーン記念文学賞などを受賞。

生きるために必要なことについて考えさせられる『カイマンのダンス アマゾンのおはなし』

世界の多種多様な価値観に触れることができるのも、本のすばらしさです。『カイマンのダンス アマゾンのおはなし』では、アマゾンで自給自足の生活を営むローザ一家と、保護動物であるカイマンの複雑な関係が描かれています。

一家にとっては、日々を生き抜く大切な「食糧」でもあるカイマン。しかし、カイマンが絶滅の危機に瀕した保護すべき動物だと知ったローラは、いったいどんな答えを出すのでしょうか。ローザとカイマンの交流を絵本で体験しながら、自分ならどうするのか、一緒に考えさせられる読み物です。

  • カイマンのダンス アマゾンのおはなし

    出版社からの内容紹介

    ローザと家族は、アマゾン川のほとりに住んでいます。川へ魚をとりに行ったパパがつかまえてきたのは、小さなカイマン。ところが、赤ちゃんカイマンはパパの腕にパクッとかみつくと、はっぱのかげにかくれてしまいました。学校で、カイマンは保護されている動物だと知ったローザは、そのことを家族に話します。しかし、自給自足の生活を送っているローザの家族にとっては、カイマンをつかまえて食べることも生きていくためには必要なことなのです。小さなカイマンとローザの交流を通して、アマゾンに生きる人々の生活を描いたおはなし。

この書籍を作った人

市川 里美

市川 里美 (イチカワ サトミ)

岐阜県大垣市生まれ。1971年、旅行で訪れたパリにそのまま移住。その後独学で絵を学ぶ。こどもの世界をあたたかく、生き生きと描き、世界で出版された絵本は70冊を超える。『春のうたがきこえる』(偕成社)で講談社出版文化賞絵本賞、『はしって!アレン』(偕成社)で第28回サンケイ児童文化賞美術商など、受賞多数。『とんでいきたいなあ』『ぼくのきしゃポッポー』など、パリの暮らしのなかから生まれた絵本や、『じゃがいもアイスクリーム?』『ジブリルのくるま』『森からのよびごえ』『なつめやしのおむこさん』『マンモスのみずあび』など、世界各地を旅し、その土地のこどもたちとの交流や暮らしから生まれた絵本、日本を舞台にした『ハナちゃんのトマト』、ニューヨークを舞台に、少年とぬいぐるみの友情を描いた『ペンギンのパンゴー』など多数の作品がある。

自然科学とおはなしのおもしろさ両方が味わえる絵本『おはよう! げんき? ありさん どんどん のぼったら』

ちいさなありが「おはよう!」とあいさつしながら、植物の茎をぐんぐん登って行くと、さまざまな生き物に出会います。ほのぼのしたおはなしと平行して、1本の植物の上にいろんな生き物が一緒に暮らしているという、自然科学的な視点でも楽しめます。

  • おはよう! げんき? ありさん どんどん のぼったら

    出版社からの内容紹介

    小さなありさんが「おはよう!」と朝のあいさつをしながら、ぐんぐんと元気いっぱいにのぼっていきます。のぼる途中ではばったやてんとうむし、ちょうちょなどの生きものたちと出会います。みんなとあいさつをした後、のぼった先に待っていたのは……大きなひまわりと……?いきいきと表情豊かな生きものたちがたくさん登場し、ページのすみずみまで自然の中で生きる喜びが感じられる一冊。

この書籍を作った人

村上 勉

村上 勉 (Tsutomu Murakami)

1943年、兵庫県生まれ。1965年、佐藤さとる作の「コロボックル物語」の挿絵でデビュー。挿絵、絵本、装丁など、出版美術と深くかかわってきた。主な作品に『おばあさんのひこうき』(小峰書店)、『おおきなきがほしい』(偕成社)、『てがみをください』(文研出版)などがある。『おばあさんのひこうき』で、小学館絵画賞受賞。

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