子どもたちに人気のキャラクター、トムとジェリーが世界をめぐる「トムとジェリーのたびのえほん」イタリア編。
イタリアのローマを訪れたトムとジェリー。いつものように追いかけっこをしているうちに、古代ローマのコロッセオにタイムスリップしてしまいます!
古代の競技場に迷いこんでしまったトムとジェリー、いったいどうなっちゃうんでしょう!?
コロッセオは、今から約2000年前に、皇帝ウェスパシアヌスとその息子、皇帝ティトゥスがつくったと言われる歴史的な大建造物。石でできた競技場です。現在はユネスコの世界遺産に認定され、世界中から観光客が訪れます。
じっさいにいま見られるコロッセオは、南側の壁が崩れ、地下の部分がむきだしになっていますが、大きさは十分に感じることができます。
といっても、トムとジェリーはそんなことおかまいなし。
アレーナ(舞台)の下で追いかけっこして頭をガチーン!ウーン・・・。
目が覚めたら古代ローマにいたトムとジェリー。怪しがられて兵士たちに追いかけられる2人を、ページをめくりながら追いかけるうちに、なんとコロッセオのなかをぐるっと案内してもらえちゃいます。
猛獣たちを、地下からアレーナ(舞台)の上にあげるための、人力エレベーター。グラディエーター(猛獣と試合をする剣闘士)の控え室や、登場口。皇帝が試合を観戦するためのテーブル、客席裏側の通路など、かつてはこんなふうだったのか!と思える、コロッセオの在りし日が生き生きと描かれています。
イタリアで一番有名な遺跡コロッセオを学び、2000年前を想像するのに、ぴったりの絵本です。
「トムとジェリーのたびのえほん」は、他に、アメリカ編(ぼくらのジューヨークへようこそ)、イギリス編(これがロンドンだ!)、日本編(富士山にのぼる)などがあります。
このシリーズは、本文がほぼひらがなで書かれ、わずかな漢字もルビがふられているので、低学年のお子さんもOK!
トムとジェリーといっしょに、旅のぼうけんを味わってくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
続きを読む