恐竜の魅力って何でしょうか?
ビジュアル? 迫力満点の戦い? 化石に込められたロマン?
恐竜好きな人の数だけ、その魅力はあげられると思いますが、その内のひとつに、名前の格好良さもあるのではないでしょうか。
今回登場するのは、「ケツァルコアトルス」という恐竜。
「ケツァルコアトルス」とは、古代アステカ文明を築いたインディオたちが信仰していた「翼をもったヘビの神」という意味だそう。
翼竜の中でも最大級の体は、翼を広げると10メートル以上になるそうです。
なるほど、ミステリアスな名前の風格を持つ翼竜なのですね。
耳から聞くだけで、気分は一気に恐竜時代へ。
恐竜好きの子どもたちの気持ちにも納得です。
恐竜トリケラトプスの子・リトルホーンが、父親のビッグホーンと大活躍する大人気「恐竜トリケラトプス」シリーズ、
いつものように、プテラノドンの子、プテラぼうやたちとの友情も見逃せません。
大昔のアメリカ大陸を舞台に、旅を続けるビッグホーン、リトルホーン、プテラぼうや。
彼らの前に、進路の通行を妨害するケツァルコアトルスが登場するのです。
他の草食恐竜たちも困っているということで、作戦を練ることに。
何しろ、相手は空からの攻撃。
さあ、どんな作戦をとるのでしょうか。
一難去ってまた一難、ハラハラドキドキの展開は迫力満点です。
リトルホーンやプテラぼうやの活躍も、子どもたちにとっては嬉しい展開ですね。
恐竜絵本作家である黒川みつひろさんは、恐竜や古生物について造詣が深く、
その知見が、リアルな物語につながっています。
さらには、カラフルで愛らしい造形に、親しみを感じる読者も多いことでしょう。
子どもたちに支持されて30年近くロングセラーになっている恐竜絵本シリーズ。
恐竜の知識も学べて、物語も楽しめる、魅力満載の一冊です。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)
続きを読む