南の島にひとりぼっちで住んでいた、魔物のマンガラン・グリーン・ベクーは、川で水あびをして遊んでいたお父さんとぼうやをみて、二人がうらやましくなります。ふしぎな呪文をとなえてお父さんそっくりに化けたマンガラン・グリーン・ベクーは、自分が本当のお父さんだと、ぼうやを連れていこうとします。どちらが本物のお父さんか見分けがつかないので、島の王様に相談することになりました。王様はお父さん二人に、交代でぼうやをたいこに入れて山のぼりをするよう命じますが……。
スマトラ民話だそうです。絵もスマトラっぽくて、個人的には大好きです。
あんまり紙芝居を読むのがうまくなくても、とてもうまい脚本なので、それだけでも読む価値あります。
南の島に住む魔物が、つぶやきます。
「おとうさんっていいな、ぼうやがいて孤独じゃない」と。
だから、お父さんに化けて子供を誘拐。
でも、本当のお父さんとばったりでくわすのです。
ここからが、結構面白いです。
さあ、本当のお父さんは???どっち?
お父さんでいるのもつらいよ、と魔物は心底思うのです。
お父さんの権力(?)を復活させたい家庭には(?)ぜひ読んでほしいです。 (セルバさん 30代・ママ 女の子6歳、女の子5歳、男の子0歳)
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