
こぐまは居心地のいい森で、しあわせにくらしていました。 ところがある日、山火事がおき、こぐまは森にいられなくなってしまいます。 「どこかおちつけるところをさがさなくちゃ」 こぐまのあたらしい居場所はみつかるでしょうか。 居場所とは? 家とは? 作者が問いかけます。
こまやかな心情をていねいにすくいとる、テッケントラップの絵本。 あざやかな色彩や、動物たちのかわいい描写も人気です。

こぐまが住んでいる場所を失った原因が山火事だっただけに、頻発している山火事を想像してしまいました。
住人の被害だけではなく、住んでいた動物たちはどうしたのでしょうか。
こぐまくんの居場所探しは、切実な問題です。
どんな動物にも自分のエリアがあるのでしょう。
この絵本では、動物たちの共存できる場所という、インクルーシブな終着点を用意しています。
ヒューマニズムに満ちた落としどころではあるのですが、主人公がクマだけに、別の問題を連想してしまいました。
町中に出没するクマは、やっぱり怖いですね。
絵本の世界と現実の世界は、やっぱり別物のようです。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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