パンを作ったことがありますか? 生地をこねて、発酵させて、成形して焼き上げて。この成形作業は、どんな形にしようかなあ、と子どもたちも大好きだと思います。でも、パン屋の店員も道具もみんなおばけだったら、一体どうなるのでしょうか?
♪こわーい こわい うらめしや〜
ぎょろろんべろーん ドロロンパン
くくくく けけけけ おばけのパン♪
おやおや、何やらあやしげな歌ですね。でも、何だか愉快な楽しそうなパンがたくさんありそうです。深夜の零時にお店の奥で繰り広げられる、おばけのパンやさんの様子を、思い切ってのぞいてみましょう。
パン生地をこねるのは、てながあしなが。長い手足でこねています。めんぼうころりんはパン生地を薄くのばして。成形して作るのは、ばけきのこやオニツノコロネなど、おばけがモチーフのパンばかり。定番のラインナップができたら、新作パンに取り掛かります。新作パンは大掛かりな様子ですが、どんなパンが焼きあがるのでしょうか?
ようやくお店も開店し、大にぎわい。みなさんなら、どのパンを選びますか? アマビエ2種、いのちのかがやき(大阪万博のマーク! )なんて、トレンドですね。ばけチョコペンでデコレーションするばけしょくパン、きっと子どもたちに人気でしょう。そうそう、気になる新作パンは? うわー!
たくさんのおばけたちに、美味しそうなパンのラインナップ。それもそのはず、作者のいちよんごさんは、妖怪検定中級を持ち、妖怪カルタ大会やワークショップを行っている妖怪スペシャリスト。加えて、パン学校にも通ってパン作りの経験もあるそうです。それだけに、リアリティ抜群なのですね。コラージュを駆使したおばけたちは、少し怖いけど、どことなくユーモラスで親近感があります。パン作りの道具たちもおばけですが、それだけに、本格的なパン作りの様子もしっかり楽しめると思います。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)
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ミイラパンにオニツノコロネ、夜な夜なおばけたちが名物パンをつくるおばけのパンやさん。お客さんもみーんなおばけ! この日も開店前から大行列。焼きたてパンのにおいがほわ〜んとひろがって、いよいよ「おばけのパンや かいてんで〜す!」 きょうもお店は大繁盛。ところが、みんなで力を合わせてつくった新作パンが、まっくろこげでちょうちんがまからとびだした!?
ふんわりとおいしそうな切り絵のパンは全部で36種類。作者のいちよんごさんは、以前パン職人だったので、パンの焼き色はもちろん、パンづくりの工程や道具のおばけにも元プロならではのこだわりが。どのパンも思わず食べてみたくなります。ちなみに、おばけのパンやさんの人気ナンバー1は「ばけしょくぱん」。みなさんもお気に入りをみつけてくださいね!
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