「しめしめ ハチがいるぞ たべちゃうぞ」
花のみつにつられているハチを、後ろからカエルが狙っています。うれしそうに舌舐めずりするカエル。でもその後ろには、大蛇がいます。
「しめしめ カエルがいるぞ たべちゃうぞ」
大蛇は舌を出してカエルを狙っているのです。しかしその大蛇を狙うのがハゲタカ。木の上から、鋭い眼で大蛇を睨んでいます。その大蛇を狙うのは……?!
「しめしめ」と獲物を前に喜ぶものの、実は自分が獲物になっていた。一寸先は闇とは、このことかもしれませんね。繰り返しの楽しさと、ドキドキな展開に目が離せません。
作者は『にんじゃサンタ』(PHP研究所)『そうだソーダ』(くもん出版)など、ユーモアたっぷりの作品で楽しませてくれる丸山誠司さん。独特な視点から繰り出されるドタバタ劇は、カラっと爽やかな笑いを届けてくれます。
さて、みんな自分が狙われていることに気がついて、「にげろにげろ」の大騒ぎ。いったい食べたのは誰?食べられたのは誰でしょう?ラストシーンまで見逃せませんよ。
(出合聡美 絵本ナビライター)
ハチをカエルが、カエルを蛇が、蛇をハゲタカが、ハゲタカをティラノサウルスが、ティラノサウルスを鬼が「しめしめ たべちゃうぞ」。さあ大変、みんな「にげろ にげろ」の大騒ぎ! さて、食べたのは、食べられたのは、誰? くり返しと、進んで戻る展開、ブラックユーモアのオチがおもしろい幼児向けの絵本です。原画を木の板に描き、木目の背景が土のにおいや風の音までも感じさせる、生命力あふれる絵本。読み聞かせにぴったり!
丸山誠司さん作でこの題名、そのオーラに引き寄せられました。
ハチを狙ってカエル、カエルを狙ってヘビ、と連鎖する「しめしめ」がスリリング。
さあ、最後のオニからスタート!
うんうん、すごいすごい。
でもやっぱり、ラストのオチが鮮やか!
題名、侮れません。
丸山誠司さんの絵が原始的でビビット。
この愉快な光景にぴったりです。
絵本ならではの豪快な表現にうなりました。
(レイラさん 50代・ママ 男の子30歳、男の子28歳)
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