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ごく近い将来と予見される、新型インフルエンザ大流行に備えるべく、病気についての正しい知識と予防法を、子どもから大人まで広く伝えるために医学博士自ら書き下ろした読み易い創作ファンタジー。薬作りに奮闘する若い魔女に勇気づけられる良書。
ローズは、かけだしの薬の魔女。ファーマ先生やアン先生のお世話をしながら、薬についての知識をつけています。
年に一度のワルプルギスの魔女のお祭りに、ローズが初めて参加しました。ところが、その年、病気の魔女がひとりも参加しません。病気の魔女は、別の場所でサバトを開き、なにやら怪しい相談をしているようです。
人間の歴史とともにある病気の数々、伝染病が、わかりやすく説明されています。歴史的大きな事件の陰には、必ずといっていいほど、疫病が関係していること等、改めて納得することでした。
伝染病が広がっていく経緯や、それに対するワクチンのこと、本当にわかりやすく描かれています。
魔法使いがお好きだという作者、医学博士という立場から、子どもたちに判りやすく、病気のことを教えてくれます。
昨年の秋から大流行した『新型インフルエンザ』我が家の子どもたちの三人のうち、ふたりがかかり、その対応をどうすべきか、心配したことでした。子どものうちから正しい知識をもっていると、また冷静な判断ができるはずです。
暑い夏を乗り越え、今度は次の波がやってきます。
ひとりでも多くの子どもさん、もちろんおとなも一緒になって読んでほしい一冊です。
物語と並行して、載せられているコラムも、興味深く読むことができました。 (おしんさん 40代・ママ 男の子23歳、女の子21歳、男の子18歳)
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