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2022年6月の新刊&おすすめ絵本

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絵本紹介

2022.06.01

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2022年6月の新刊&おすすめ絵本〜雨が楽しくなる絵本〜

目次

6月といえば、はやり梅雨、雨の季節。洗濯物は乾かないし、食べ物は傷みやすくなるし、カビなんかも気になる……大人はあまり好きな季節ではないかもしれません。でも、子どもたちは、傘をさして外に出る特別感! 長靴で水たまりの中をじゃぶじゃぶ入っていく冒険心! ずぶぬれになる爽快感! 意外と雨が好きですよね。とはいえ、家の中にいなければいけない閉塞感はいやなもの。

だったら、絵本の世界に飛び込んで、非日常を味わってみましょう。

2022年6月の新刊&おすすめから、雨の時期におすすめの絵本をご紹介します。これを読めば、大人も「雨って良いものだな……」と思うかも?

雨粒のスクリーンに現れたのは、魅惑の五段重ねホットケーキ! バターとシロップたっぷりでさあ、召し上がれ! 『あまやどりのホットケーキ』

  • あまやどりのホットケーキ

    出版社からの内容紹介

    急に雨がふってきたので、公園で雨宿りをすることにした女の子。
    公園の東屋でほっと一息、目の前の雨の景色を眺めていると……  
    ザーザー降っていた雨がつぎつぎくっついて いろんな色に光り出し何かの形になっていきますよ……
    「あ! あれって……ホットケーキ!」きらきらした雨粒のスクリーンに現れる、楽しくって、想像力豊かな世界
    雨の日もちょっと楽しみになるわくわくの創作絵本です。

おじいちゃんに勇気を届けるため、『ふるふるひめ』、明日天気にしてください!

  • ふるふるひめ

    出版社からの内容紹介

    明日は、運動会。来週、手術をするおじいちゃんを勇気づけたいソウタは、ぜったいにリレーで優勝するぞ!とやる気に燃えている。しかし、天気予報では、雨。運動会が延期になると、おじいちゃんは見れなくなってしまう。ソウタは、てるてるぼうずを作り、「明日、天気にして下さい。」と強く願った。その瞬間、ふるふるひめが現れた。ふるふるひめは、どうやら天気を操れるらしい。晴れにしてほしいソウタは、ふるふるひめを喜ばせようとするが……。

遠足当日にまさかの雨! こぐまのモンタとお母さんが行った『あめのひえんそく』の場所は?

  • あめのひえんそく

    みどころ

    「あかあさん、あしたの おべんとうに
    たまごやきは ぜったい いれてね。
    あとね、ハンバーグとね・・・・・」

    準備はばっちり!こぐまのモンタは明日の遠足がまちきれなくて、
    お母さんにお弁当のリクエストまでしています。
    ワクワクする気持ちをおさえてようやく眠りにつきました。
    ところが、朝になってお外を見ると雨です。幼稚園からは「雨天中止」の連絡。
    あんなに楽しみにしていたのに、そんなのいやだよ!!

    あまりのショックにお布団の中で泣いていたモンタにお母さんが言います。
    「モンタ、おきて。えんそくに いくわよ!」
    外はまだ雨なのに、お母さんどういうこと?
    モンタとお母さんはどこに遠足にいったのでしょうか。
    お母さんはモンタのためにとってもとっても素敵な遠足を用意してくれたのです!

    見ているだけでほんわかしてしまう、可愛いくまの親子。
    雨の日の遠足という素敵なお話を優しい眼差しで描いたのは、まつおりかこさん。
    どこにいたって、どんな時だって、イマジネーションを少しだけ働かせれば、
    楽しい遠足の思い出を作ることができるんだって、モンタくんのお母さんは教えてくれます。
    大人が真剣に子どもの目線で楽しめることが子どもの空想を本物にする瞬間なのだと気づかされる作品です。
    雨の日じゃなくても、晴れの日でも読んであげたい絵本です。

この書籍を作った人

まつお りかこ

まつお りかこ (まつおりかこ)

1989年大分県生まれ。東京都育ち。女子美術大学版画コース卒業。見る人の気持ちをあたたかくする絵を描く。喜怒哀楽の表情が豊かな動物が特長。作品に『あめのひえんそく』(岩崎書店)、『おふろだいすき! しろくまきょうだい』(教育画劇)、『いっしょにあそぼう いない いない ばあ!』『ねんねのじかん ねてるこ だあれ?』(共に永岡書店)がある。

雨上がりにびしょぬれのぶたくん。あまやどりをしたのにどうしてそんなにぬれちゃったの? その理由はね……『すてきなあまやどり』

  • すてきなあまやどり

    出版社からの内容紹介

    ざあざあぶりのにわかあめ。ブタくんは大きな木の下であまやどりしたはずなのに、なぜかびしょぬれ。どうしてかっていうとね…。あまやどりの説明をするうち、どんどんエスカレートしていくブタくんのお話にページをめくる手がとまらなくなる、「雨の絵本」決定版! 迫力の観音開きページ付き。

この書籍を作った人

なかがわ ちひろ

なかがわ ちひろ (なかがわちひろ)

1958年生まれ。東京藝術大学卒業。子どもの本を中心に翻訳家として活躍するとともに作家・画家として絵本や童話作品を数多く手がけている。『どうぶつがすき』(あすなろ書房)で日本絵本賞翻訳絵本賞、『天使のかいかた』(理論社)で日本絵本賞読者賞、『かりんちゃんと十五人のおひなさま』(偕成社)で野間児童文芸賞を受賞。翻訳作品に『ふしぎをのせたアリエル号』(徳間書店)『ちいさなあなたへ』(主婦の友社)『せかいでいちばんつよい国』(光村教育図書)など、絵本や童話に『のはらひめ』(徳間書店)『めいちゃんの500円玉』『ハンカチともだち』(ともにアリス館)『すてきなひとりぼっち』(のら書店)「おたすけこびと」シリーズ(徳間書店)「プリンちゃん」シリーズ(理論社)「まほろ姫」シリーズ(偕成社)など。そのほかに『おえかきウォッチング 子どもの絵を10倍たのしむ方法』(理論社)、カモを育てた体験をもとにした『カモのきょうだい クリとゴマ』(アリス館)がある。

『ぽっつん とととは あめの おと』。雨の日はかえるさんのお家のティーパーティーにおよばれしよう!

  • ぽっつんとととはあめのおと

    出版社からの内容紹介

    「ぽっつん ととと……」と、雨が降っています。でも、あーちゃんは雨が大嫌い。つまらないなとすねていたところ、外でへんな声がきこえました。「ぽっつん とととは あめの おと……、けほっ」「つまらなかったら、ぼくんちに いらっしゃい!」それは、かえるくんでした。「あめの ひは、たのしい ことが、いーっぱい!」これをきいたあーちゃんは、かえるくんの家に遊びに行くことにしました。ねこのミーミも、ぶたのぬいぐるみのグータンも、おもちゃばこにいた、さるも、うさぎも……、全員でお出かけです。「ぽっつん とととは あめの おと」と、みんな楽しそうに歌いながら歩きました。かえるくんの家では、かえるくんのお母さんが料理をつくって大歓迎。森の仲間たちも加わり、ワイワイと盛り上がってしばらくたった頃でした。あーちゃんは、外の様子の変化に気づき、「あっ!」……

    陰影の美しい絵とともに読む、心がスーッと晴れるファンタジー絵本。

「PHPにこにこえほん」シリーズ

この書籍を作った人

戸田 和代

戸田 和代 (とだかずよ)

東京都生まれ。著書に「ぽっつんとととはあめのおと」(PHP研究所)、「かえるのかさやさん」「ねむくまのうた」(共に岩崎書店)など多数。「ないないねこのなくしもの」(くもん出版)で日本児童文芸家協会新人賞、「きつねのでんわボックス」(金の星社)でひろすめ童話賞を受賞。日本児童文芸家協会会員、日本文藝家協会会員。

この書籍を作った人

岡田 千晶

岡田 千晶 (おかだちあき)

大阪府に生まれる。ボローニャ国際絵本原画展2010入選。子どもの世界の繊細な表情をていねいに描く。作品に『ゆめのとびらをひらくとき』(カール・ニューソン作、岩崎書店)、『ハンカチさがし』(森山京作、文溪堂)、『ざしき童のはなし』(宮沢賢治作、ミキハウス)、『しゃっくりくーちゃん』(竹下文子文、白泉社)、『ボタンちゃん』(小川洋子作、PHP研究所)など多数。林 木林との絵本に『あかり』『ひだまり』『こもれび』(光村教育図書)がある。

歌人・東直子と画家・木内達朗がタッグを組んだ、目と耳で味わう日本の季節『あめ ぽぽぽ』

  • あめ ぽぽぽ

    出版社からの内容紹介

    ある雨の日、ぼくはママといっしょに公園に出かけます。
    ぽぽぽ、さあさあ、ぴとぴと、じゃくじゃく、きらきら…など、
    歌人・東直子がつむぐ、リズミカルに光る言葉の数々。
    子どもも大人も心地よくなる、雨粒が語りかけてくる絵本です。

    歌人・東直子の世界をさらに豊かな絵本に昇華させているのは、世界的に活躍する画家・木内達朗。そして絵本『としょかんライオン』(岩崎書店)、芥川賞受賞作『ポトスライムの舟』の装丁などを手掛ける若手人気デザイナー・名久井直子とのコラボレーションにも注目です。


「きせつのおでかけえほん」シリーズ

この書籍を作った人

ひがし なおこ

ひがし なおこ (ひがしなおこ)

東直子1963年広島生まれ。歌人・小説家。1996年「草かんむりの訪問者にて」で、第7回歌壇賞受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』(本阿弥書店)、『東直子集』(邑書林)。歌画集に『愛を想う』(画・木内達郎 ポプラ社)。小説に『さようなら窓』(マガジンハウス)、『とりつくしま』(筑摩書房)、『ゆずゆずり』(集英社)。絵本は『あめ ぽぽぽ』(くもん出版)が初めての作品。ミュージカル脚本やエッセイ、ラジオ・テレビ出演など幅広く活躍中。

この書籍を作った人

きうち たつろう

きうち たつろう (きうちたつろう)

1966年東京生まれ。イラストレーター。国際基督教大学教養学部生物科卒業後、渡米。Art Center College of Design卒。ボローニャ国際絵本原画展入選。アメリカン・イラストレーション年鑑等入選。講談社出版文化賞さしえ賞受賞。絵本に『蟹塚縁起』(梨木香歩・作 理論社)、『氷河ねずみの毛皮』(宮沢賢治・作 偕成社)。一般書の装丁画に『きみの友だち』(重松清・作 新潮社)など。

あまもりは大変だけど、『おいしい あまもり』なら大歓迎! なにが落ちてくるかはお楽しみ

  • おいしい あまもり

    出版社からの内容紹介

    今日は大雨。こんな日は、天井から雨漏りすることがあるんだ。でも、落ちてくる物は雨だけじゃないよ。それは、おいしいおいしい雨漏りだったんだ。

保育園でママがいなくなってイヤだと泣く『あめふりあっくん』。その豪快なあめふりに、段々みんなも応援しはじめて……

  • あめふりあっくん

    みどころ

    保育園や幼稚園に慌しく子どもを預ける朝。
    「いやだよう。ママが いっちゃったよう」
    特に新しいお友達が増える春の時期になると、あちらこちらからこんな大きな泣き声が聞こえてきますよね。
    あっくんもそのひとり。その泣き姿は何とも豪快です。
    あっくんより小さなお友達から大きなお兄さんお姉さんまで、みんなが何とかしようとかまってきますが、
    泣き声はかえって大きくなるばかり。
    そのやりとりがまた本当に実際に目の前で見ているかと錯覚を覚えるくらい、リアルで微笑ましいのです。
    子ども達の動き、言葉、表情まで・・・どうしてここまで描けちゃうのでしょうね!
    そして、外には本当の雨が降ってきて・・・。

    幼い子ども達にとって、家族と離れる瞬間はつらい時間。当然ですよね。それは家族にとっても同じ。
    でも、子ども達は案外強いのです。保育園での様子を見ているとわかります。
    そしてこの絵本には、子ども達のそんな生き生きとした姿で溢れています。
    あっくんもきっと明日には誰かをなぐさめてあげたりしているんじゃないかな。

この書籍を作った人

浜田 桂子

浜田 桂子 (はまだけいこ)

1947年、埼玉県川口市生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。田中一光デザイン室勤務の後、子どもの本の仕事を始める。絵本に『あやちゃんのうまれたひ』『あそぼうあそぼうおとうさん』『あそぼうあそぼうおかあさん』『てとてとてとて』(以上、福音館書店)、『ぼくがあかちゃんだったとき』『さっちゃんとなっちゃん』(共に教育画劇)、『ぼくのかわいくないいもうと』(ポプラ社)、『あめふりあっくん』(佼成出版社)、イラストエッセイに『アンデスまでとんでった』(講談社)、『おかあさんも満一歳』『アックンとあやちゃん』(共にアリス館)など。

キリ・ママおじさんの傘を盗んだ『かさどろぼう』は誰? スリランカから届いた大らかでユーモアあふれるおはなし。

  • かさどろぼう

    出版社からの内容紹介

    町で、生まれて初めてかさを見たおじさんは、「なんてきれいで便利なものだろう」と、喜んで村へ買って帰りました。ところが何度かさを買っても、そのたびにぬすまれてしまい…? 小さな村を舞台にのびのびと語られる、ユーモラスなお話。第三回野間国際絵本原画コンクール入賞作、待望の復刊。

関連記事:「雨を楽しむ絵本」人気ランキング1位〜10位

文字はないのに雨の音が聞こえてくる! 巨匠・太田大八が描く雨の日の出来事『かさ』

  • かさ

    かさ

    作・絵:
    太田 大八
    出版社:
    文研出版

    みどころ

    女の子は赤いかさをさして、黒い大きなかさを抱えてお父さんを駅まで迎えにいきます。お父さんに会えるまでの道中のこのちょっとした出来事が、文字は無く、黒一色で描かれており、女の子のかさだけが赤く彩られています。それがかえって女の子の心情を浮かび上がらせ、印象的な絵本になっています。

関連記事:雨を楽しむ絵本(2) お気に入りの傘とながぐつで♪

この書籍を作った人

太田 大八

太田 大八 (おおただいはち)

1918年、大阪府生まれ。幼児期をウラジオストク、少年時代を長崎県で過ごし、その後東京へ移る。多摩帝国美術学校図案科卒。日本童画会賞受賞。『いたずらうさぎ』(福音館書店)ほかで小学館絵画賞、『やまなしもぎ』(福音館書店)で国際アンデルセン大賞次席、『だいちゃんとうみ』(福音館書店)で第15回絵本にっぽん賞、『絵本西遊記』(童心社)で第45回産経児童出版文化賞などを受賞。主な絵本に『だいちゃんとうみ』『馬ぬすびと』『やまなしもぎ』(以上、福音館書店)、『かさ』(文研出版)、『ともだち』(講談社)など多数。挿絵を手掛けた児童文学作品に『みどりいろのたね』(作:たかどのほうこ/福音館書店)、『二分間の冒険』(作:岡田淳/偕成社)などがある。2016年8月2日逝去。

雨が降ってきた! レインコートに帽子、長靴に着替えて、傘をさして外に出よう! 『雨、あめ』の喜びが凝縮された、文字なし絵本

  • 雨、あめ

    みどころ

    レインコートを着て雨のふる庭へ飛び出していく喜び、クモの巣に光る雨のしずく、水たまりに広がる波紋、びしょびしょの体をふいて温かい飲み物を飲む瞬間、雨上がりの庭の澄んだ空気。
    画面隅々まで雨の日の楽しさ、美しさに溢れていて、いきいきと描かれた新鮮な世界が目に飛び込んできます。字の無い絵本。

関連記事:雨を楽しむ絵本(3) 雨がふると喜ぶのはだあれ?

この書籍を作った人

ピーター・スピアー

ピーター・スピアー (ぴーたーすぴあー)

1927年6月6日 オランダのアムステルダム生まれ。 有名なジャーナリストでイラストレーターでもある父の影響を受けイラストを描くようになります。 海軍で兵役を終え、オランダで雑誌記者をつとめた後、1952年にアメリカへ渡りニューヨークでイラストの仕事を始めます。以後100冊以上の絵本のイラストの作品を生み出しています。初めて文も手掛けた「きつねのとうさんごちそうとった」ではコールデコット・オナーブック、「ノアのはこ船」では1978年コールデコット賞を受賞しています。 現在は奥さんのキャサリンさんとロングアイランド在住。

安房直子さんの雨の世界が、銅版画で新たによみがえる優しく切ないファンタジー作品『青い花』

  • 青い花

    みどころ

    うら通りに、傘の修理をしている小さな「かさや」がありました。
    主人の若者は、山ほどの傘のなかに座って、毎日せっせと仕事をしていました。
    ほそいほそい雨のふる日、かさやは、小さな女の子が垣根にもたれてぽつんと立っているのを見つけます。

    「かさをもってないのかい」

    かさやは女の子と、町へ傘にはる布を買いに行き、海や空の色に似た青い傘を作ってあげました。

    その日から不思議なことが起こります。かさやのもとへ、町中の女の子から青い傘の注文が舞い込んだのです。大忙しになったかさやは――

    教科書にも掲載されていた安房直子さんの名作童話『青い花』。
    本書は、パステル画で描かれていた1983年刊行の絵本(岩崎書店刊)を、南塚直子さんが銅版画で全面的に描き直して出版されたものです。
    銅版画で描き出される雨脚の線、鮮やかに画面に開く傘の美しいこと! 物語を包み込むような色彩に見入ってしまいます。
    かさやが女の子とデパートでクリームソーダを飲むシーンも、ぜひ実際に手にとって眺めてほしい場面のひとつ。最高においしそうです……!

    雨の日の少し切なく優しいファンタジー。
    大切なことは何なのか、いつまでも心に残る物語です。

この書籍を作った人

安房 直子

安房 直子 (あわなおこ)

1943年、東京都生まれ。日本女子大学国文科卒業。在学中より山室静氏に師事、「目白児童文学」「海賊」を中心に、かずかずの美しい物語を発表。『さんしょっこ』第3回日本児童文学者協会新人賞、『北風のわすれたハンカチ』第19回サンケイ児童出版文化賞推薦、『風と木の歌』第22回小学館文学賞、『遠い野ばらの村』第20回野間児童文芸賞、『山の童話 風のローラースケート』第3回新見南吉児童文学賞、『花豆の煮えるまで―小夜の物語』赤い鳥文学賞特別賞、受賞作多数。1993年永眠。

「おふくさん」シリーズ第3作は、『おふくさんのてるてるぼうず』。おふくさんと鬼さんがてるてる坊主を作ったら、雨はやむのでしょうか?

  • おふくさんのてるてるぼうず

    みどころ

    読めば誰もが笑顔になってしまう「おふくさん」シリーズ。
    『おふくさん』『おふくさんのおふくわけ』に続く、待望の最新作です。

    山の奥深くにある家で、にこにこふくふく顔の10人のおふくさんたちが仲良く暮らしています。
    そこへ、毎度お馴染み、おにさんがやってきて……。
    「あめを やませろ」と無茶なことをいうおにさんに、おふくさんたちは、「てるてるぼうずを つくりましょう」と提案します。

    ♪てるてるぼうず〜 てるぼうず〜 あ〜した てんきにしておくれ〜♪

    おふくさんたちが並んで歌う様子は、なんともユーモラス。
    歌が繰り返されるたびに、おにさんの顔もどんどんゆるくなっていきます。
    「ふくは ねてまて。ゆったり まてば ふく きたる」

    「つらいことは、こころに つめたい あめが ふりつづくように、
    ふあんになったり、しょんぼりしたり…
    でも そんなときは、『ふくはねてまて』
    ゆったり ねむって、まってみて。
    めざめたときには、こころに ひがさしこんで、
    きっと きもちが はれている!」

    これは、作者の服部美法さんのメッセージです。

    梅雨時期のちょっと憂鬱な気分も、この本を読んだら晴れるかも?
    笑顔で福を招きたいですね。

「おふくさん」シリーズ

この書籍を作った人

服部 美法

服部 美法 (はっとりみほ)

三重県生まれ。大杉華水氏に師事し、伊勢型紙を学ぶ。子どもの本の専門店「メリーゴーランド」(三重県四日市市)主宰の「絵本塾」に参加。絵本作品に『おふくさん』(大日本図書)、「もりのちいさな はいしゃさん」シリーズ(文・上平川郁里/山画廊)、『つきに いった うさぎの おはなし』(学研)などがある。

お空の上でかみなりちゃん「〇め」を降らそうと思うんだけど、「まめ」?「かめ」?それとも……『そらから ふるもの なんだっけ?』

  • そらから ふるもの なんだっけ?

    みどころ

    雲の上でお留守番しているかみなりちゃん。
    ちょっと憧れのとうちゃんの真似をしてみたくなります。
    たいこをどん!
    「えーと… なんて いうんだっけ?」

    あれあれ大変、かみなりちゃん。
    なにを降らすのか忘れちゃったの…!?

    「そうだ!
     まめ ふれ まめ ふれ、どんどこどん!」

    あーーーやっちゃった。
    すると、空の上からは
    「ぽつぽつ ぽつぽつ ぽとぽと ぽとぽと…」
    色んな種類のお豆さんがたくさん降ってきた!!
    少し違うよね?

    「そうだ!
     こめ ふれ こめ ふれ、どんどこどん!」

    …そうじゃなくて。

    「かめ ふれ かめ ふれ、どんどこどん!」

    これじゃあ、地上も大騒ぎです。
    そろそろ正解を思い出してあげて、かみなりちゃん。

    「そうだ こんどこそ!」

    頼むよ、かみなりちゃん。
    こんな調子でちゃんと「あれ」を降らすことはできたのでしょうか。

    作者は「ばけばけばけばけ ばけたくん」シリーズで大人気の岩田明子さん。この作品も、またまたみんなで読んだら盛り上がりそうですよね。なにしろ、みんなが想像している斜め上の飛んでもないものが次々に落ちてくるんですから、たまりません。かみなりとうさん、早く帰ってこないかな…。

    みんなで笑いながら、かみなりちゃんの応援をしながら、このヘンテコなやり取りを存分に楽しんでみてくださいね。

この書籍を作った人

岩田 明子

岩田 明子 (いわたあきこ)

1967年、東京生まれ。1991年、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業。2004年、子どもの本専門店「メリーゴーランド」(三重県四日市市)主催の「絵本塾」に参加。絵本作品に「ばけばけばけばけ ばけたくん」シリーズ、『とんねる とんねる』『どっしーん!』『どんどん くるくる(中尾昌稔・文)』『そらからふるものなんだっけ?』(ともに大日本図書)、『こちら たこたびょういん』(PHP研究所)、『はらぺこソーダくん』(佼成出版社)、『でてくる でてくる』(ひかりのくに)がある。

ハッピークリエイター・たかいよしかずさんの人気シリーズ第10作目! ようかいたちの雨傘はとってもユニーク! 『ようかいむらのしとしとあめふり』

  • ようかいむらのしとしとあめふり

    みどころ

    人気の「ようかいむら」シリーズ10作目。
    ようかいむらに雨の季節がやってきましたが、今年は雨が降りません。
    一つ目小僧のじろきちと、猫又のたまにゃが「ぜんぜん あめが ふらないね」「ほんとに ふらないにゃー」と話をしています。
    そこへ先祖代々傘屋を営む、唐傘おばけのかさのすけもやってきて、「うちの みせも つぶれちゃうよ」と困り顔。

    「そうだ しとしとさんに たのもう」
    雨女のしとしとさんのおかげで、あっという間にしとしとから、ざーざー降りへ。
    かさのすけの傘屋には、妖怪たちが行列を作ります。
    それぞれどんな傘を選ぶのか、眺めてあれこれ想像するのが楽しい!
    ひゃくめの傘は目玉がいっぱい、がしゃどくろの傘はホネだけ!?
    さて一方、しとしとさんからもらったカッパをなくした、河童のかわたろう。
    カッパはどうなったかというと……?
    詳しくは絵本を見てのお楽しみです。

    仲良しの妖怪たち、雨ふりのある一日。
    シリーズ作者は、「おはなし・くろくま」シリーズ(くもん出版)をはじめとする絵本だけでなく、キャラクターデザインなど様々な分野で才能を発揮する、たかいよしかずさん。
    「見た人を元気にする作品づくり」というたかいさんのモットーどおり、妖怪たちは妖しげで変てこだけど、かわいくて、全くこわくないのです。
    そんなようかいむらの住人たちにもっと会いたくなったら、シリーズの他の作品も見てみてくださいね!

「ようかいむら」シリーズ

この書籍を作った人

たかい よしかず

たかい よしかず (たかいよしかず)

大阪府堺市生まれ。魚座。大阪芸術大学デザイン学科卒業。(株)京田クリエーション入社。2001年、2003年、2006年、2011年ボローニャ国際絵本原画展入選。明治「マーブル チョコレート」キャラクターの「マーブルわんちゃん」、兵庫県西宮市観光キャラクター「みやたん」など、多くのキャラクターデザインを手がけるとともに、イラストレーターとしても活躍している。その他の主な作品に、『怪談レストラン』シリーズ(童心社)の装丁・挿し絵、『おはなし・くろくま』シリーズ『わくわく・くろくま』シリーズ(ともにくもん出版)、エッセイ集『キャラクターデザインの仕事』(大日本図書)『うごくくるまえほん 』(ミキハウス)など。見た人を元気にする作品づくりがモットー。

持ち主の手を離れ、風に乗って違う世界を見てみたい! 黄色いかさの大冒険 『雨の日は、いっしょに』

  • 雨の日は、いっしょに

    出版社からの内容紹介

    僕は、ハルくんの黄色いかさ。今日は雨ふりだからうれしい。だって、かさって、雨の日しか外に出られないからね。でも、たまには別の人のかさになって、いつもとちがう景色を見てみたいなあ……。風に乗って小さな空の旅に出た、黄色いかさくん。はたして素敵な“お似合い”を見つけることはできるのでしょうか――。ちがう世界を知って、初めて大事なことに気づくことができた黄色いかさくんの、冒険と成長の物語。

「おはなしみーつけた!」シリーズ

関連記事:【季節のおすすめ読み物】『雨の日は、いっしょに』

この書籍を作った人

大久保 雨咲

大久保 雨咲 (おおくぼうさぎ)

三重県生まれ。子どもの本専門店メリーゴーランド主催の童話塾で創作を学ぶ。第21回ニッサン童話と絵本のグランプリ優秀賞受賞、「飛ぶ教室」(光村図書出版)の第9回「作品募集童話部門」で優秀作。主な作品に『ずっとまっていると』(そうえん社)、『ドアのノブさん』『うっかりの玉』(以上、講談社)、『あらいぐまのせんたくもの』(童心社)、『雨の日は、いっしょに』(佼成出版社)がある。

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