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プチキューは小さな小さな貝の子どもでした。いつもひとりぼっち、さみしくなるとエンエンエンと泣きます。ある日、一度も行ったことのないところへ歩いてみようと、したべろみたいな足をふみだしました……。
詩人の言葉を読み、きれいな海の絵が見たくて自分用に買いました。
不自由はなかった小さな貝の子が、退屈なままでない、自分の足で世界を広げようと、いつもの場所を飛び出します。
きれいなものが見たくて、宝石がしまってあるという岩場を目指して
海の奥へ、奥へ
イカの結婚式に遭遇し、魚たちみんなで眺めます。
イカの行列なんて設定がおかしくて、印象的です。
星を眺める岩場について、きれいなきれいなものを眺めることはできたけど、寒くて、疲れて、力がもうない。
カニの子と喧嘩して、最中に絶命
残ったのは貝殻だけ。それも流されプチキューを知る者はいない。
小さなお話かと思っていたのに
とことん大きなお話でした。
けれどなによりびっくりしたのは2歳の娘がずっと聞いていたこと。
途中で絶対膝を離れると思っていたのに
最後まで集中力が切れることもなかった。
次の日もせがんできちんと聞いてくれた。
難しくないはずはないし、楽しくもないと思うのに
ほんものの言葉と絵にはこれほどの力があるのかと感激しました。 (ミルキーミルキーさん 20代・ママ 女の子2歳、女の子1歳)
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