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たった ひとつの ひかりでも

たった ひとつの ひかりでも(評論社)

どんなに暗くても、きっと見つかる、希望の光。

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あさやん

その他の方・60代・東京都

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あさやんさんの声

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自信を持っておすすめしたい 運命   投稿日:2007/11/27
けやきの木の下で
けやきの木の下で 作: 三輪裕子
絵: 鈴木 まもる

出版社: PHP研究所
ひとりぐらしのおばあさん。年々ひどくなるひざの痛みに耐えかねて、長年住み慣れた家を離れ、娘の所へ移る決心をします。思い出と共にずっと過ごした家。そして、5年前に亡くなったおじいさんのお父さんが遺した樹齢200年のけやきの大木。町のみんなを見守り、町の移り変わりをじっと見守ってきたそのけやきの木も切られてしまうことになりました。物語では描かれていないのですが、けやきの落ち葉は凄いです。おそらく、おばあさんはそれも1人で一生懸命掃除していたのではないでしょうか。おばあさんがいなくなってしまえば、空き家は取り壊され、新しい宅地かなにかにするためには、木も邪魔になるというわけです。(現在の町の様子が描かれたページでは、おばあさんの家だけが、新しい町並に埋もれていることがわかります。)
おばあさんは、大事なけやきの木の運命を未来へつなげようと、一計を案じます。
「わたしは、けやきです。(中略)どなたかわたしをもらってください。(後略)」という手紙を掲示しました。
けやきには町の人達にもたくさんの思い出がありました。みんなはあちこちから集まり、切り倒されるけやきを見つめ、それぞれ枝や幹を持ち帰ります。
この本は、人から読んでもらって知ったのですが、丁寧に切られて、だんだん小さくなっていくけやきの様子や、残った大きな切り株の年輪をいとおしそうに数えるおばあさんの場面は切なくて切なくて、嗚咽してしまいました。
でも、200年の命は、新しいたくさんの運命を得て、生き続けていきます。ああなるほどなあ、と安堵できる結末です。
暖かな文章、おばあさんの思いを綴る暖かな絵。是非御覧になってみてください。
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自信を持っておすすめしたい 冴え渡る   投稿日:2007/11/17
月と少年
月と少年 作・絵: エリック・ピュイバレ
訳: 中井 珠子

出版社: アシェット婦人画報社
冬の夜のきーんとしたスクリーンに冴え渡る月にぴったりの、素敵なお話です。
レタリングもレイアウトも、繊細で、「月のみちかけ屋さん」新人のティモレオンくんや、ティモレオンくんを応援する登場人物を引き立てます。
宇宙飛行士じゃなくたって、ロケットじゃなくたって、月に行けるんです。
月の形は「月のみちかけ屋さん」にお任せを!
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自信を持っておすすめしたい 心配性   投稿日:2007/11/09
ヒギンスさんととけい
ヒギンスさんととけい 作: パット・ハッチンス
訳: たなかのぶひこ

出版社: ほるぷ出版
このお話は、ほるぷ出版の大型紙芝居で出会いました。(絵はそのままで、八木田宜子さんの訳です。)
インパクトのある絵と、おいおいとつっこみたくなるヒギンスさんの行動に子供達はぐっと入り込んできます。
1年生から6年生までオッケーでしたが、「何分前」という言い方は、大人でも勘違いしている人がいるので、「何時何十何分」という言い方にしたほうが、混乱しないかなという感じです。
ヒギンスさんは、几帳面で心配性。そんな人にとって、誰が決めた「時」なのやら、時計という代物は厄介者だったことでしょう。時計がない時には、自分のペースでこつこつと暮らしていたのでしょうから・・
懐中時計で、とりあえずの安心を得たものの、なんだか、さらなる心配事が増えそうで、ヒギンスさんの今後が案じられます(笑)。
絶版ということで残念に思っていたところ、なんと本日、古本屋で105円で発見。・・買ってしまいました・・
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自信を持っておすすめしたい 虫の居所   投稿日:2007/11/08
はらのなかのはらっぱで
はらのなかのはらっぱで 作・絵: アーサー・ビナード
訳: 長野 仁

出版社: フレーベル館
体内アドベンチャーと言えば、「じごくのそうべい」ですが(笑)この本の体内図もすごい!ブラックジャックや朝田龍太カみたいなスーーパーー外科医のいない500年前に書かれた医学書である「針聞書」には、人間の病気の原因になると思しき63種の「虫」が描かれ、なんともユーモラスな絵と共に居場所や特徴、治療法が示されているというのです。
その中から選りすぐりの18種の虫たちがこの絵本に登場。アーサー・ビナードさんの楽しい講釈とともに、体をめぐります。途中、胃付近の「はらのはらっぱえんかいじょう」でのりにのった虫たちが「はらがでたでた〜はらがでた〜サノヨイヨイ」と踊り出すんですから、たまりません。
その勢いに乗って、出版元の九州国立博物館のミュージアムショップでは、この虫くんぬいぐるみを販売中とか。
大した虫たちです。
この虫たちをきも〜いと思うか、おっもしろ〜いと思うかは、読み人次第です!
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自信を持っておすすめしたい いとしさとせつなさと心強さと・・   投稿日:2007/10/27
狐 作: 新美 南吉
絵: 長野 ヒデ子

出版社: 偕成社
感想のタイトルが、歌の題名みたいになってしまいましたが、どうしても、こんな気持ちだったので・・

表紙の絵を見て、秋のお話かなあと手に取りました。実際は、「かそかな春の夜風」に包まれるお話なのですが、秋から冬への季節にも心温まります。
夜祭りに向かう大きい小さいとりまぜた7人の子供達の無邪気な心の高鳴りと不安が、新しい下駄と狐つき、夜祭りの賑わいと心細い帰り道の描写に見事に織り込まれています。
そのない交ぜの気持ちは、主人公である、ひとりっこでやせっぽちで甘えん坊の文六ちゃんに集約され、優しい母ちゃんが包み込んでくれるのです。
新美さんの語り口は、いつもとても温かく、ゆっくりと丁寧に声にのせていくと、自分が穏やかに穏やかになっていきます。
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自信を持っておすすめしたい まじゅつです   投稿日:2007/10/19
のどからあいうえお
のどからあいうえお 作: 斉藤 洋
絵: 高畠純

出版社: 偕成社
中国からやってきた魔術師「ご・じゅうおん」さんが、のどからいろんなものを出してごらんにいれます!
さあ、皆さん想像してみましょう。
「あ」が出ます(これは簡単)
「い」が出ます(うわっ)
「う」が出ます(ああ、あれね)
「え」が出ます(うんうん)
「お」が出ます(はいはい)

と五十音を網羅していきます。こういう発想は世の中の子供が既に思いついていそうですが、あえて絵本。斉藤さんと高畠さん。おもしろい!笑えます。
あ、魔術師でも出せないのもあるし(笑)、まだ出してないのもあります。子供と一緒に考えて遊びたいです。それを更に高畠さんが絵にしてくれたりしたら最高ですね。
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自信を持っておすすめしたい 意外な人に読んでもらって・・   投稿日:2007/10/16
おばけ、ネス湖へいく
おばけ、ネス湖へいく 作・絵: ジャック・デュケノワ
訳: 大澤 晶

出版社: ほるぷ出版
誰に読んでもらったかというと、「稲垣吾カ」さんです。もちろん、テレビを通じてですが。
実に実に淡々と読む稲垣さん、、、途中イントネーションが?なところもありつつ、絵本のクローズアップと、読んでいる稲垣さんのショットのシンプルな繰り返し。読んでもらっている子供の目線だなあと言える気負ったところのない構成が、この本のおもしろさをかえって引き立てたようです。
物語の主人公は気づいていないけれど、読者はわかってるという構造は、子供の優越感とじりじり感を刺激しますね!
おばけもネッシーもとても可愛くて、コレクションしてしまいそうです。
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自信を持っておすすめしたい 公認   投稿日:2007/09/21
月夜のオーケストラ
月夜のオーケストラ 作・絵: イエンス・ラスムス
訳: 斉藤 洋

出版社: 小学館
絵本を読み聞かせするとき、たとえば、電車がガタゴト〜みたいなもので、絵本をゆらしてみせたりすることがあります。喜ぶ子もいるのですが、「動かさないでっ!見えないじゃないっ!」と怒られたこともあります(笑)
素人の安易な演出は、聞き手の厳しい〜目に審判されますね。
この本は、「ひっくり返して読むこと」が公認!
満月の夜の、あの何とも言えない神秘的な空気が、素晴らしい色合いで描かれ、不思議な出来事、奇妙な登場人物が、しっくりと馴染んでいます。
こんなふうだったらおもしろいだろうなあ、という発想に、作者が丁寧に取り組んでいるのが魅力的です。
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なかなかよいと思う 厳密にはネイティブじゃないけれど・・   投稿日:2007/09/13
瓜子姫っこ
瓜子姫っこ 語り: 鈴木 サツ
絵: 飯野 和好

出版社: 瑞雲舎
随分前に、遠野に旅行に行ったとき、全くラッキーなことに、鈴木サツさんの生語りを聞くことが出来ました。(売り子姫ではないけれど)。
私は東北生まれなので、聞き取ることが出来ましたが、一緒にいった友達は面食らったようです。でも、冬の寒い夜、いろりばたで聞いた語りは幻想的で、聞き取れなくても十分楽しむことができました。
その鈴木サツさんの語りの文字化、東北人でも読み取りにくいかもしれません。方言の音感というのは、文字にできないのですよね。
それでも、飯野和好さんの手書き文字と、なまめかしい絵がこの物語の世界にぐいっと引き込んでくれます。
そして、音読し始めると、サツさんの声がよみがえり、東北の血が騒ぎ、結構イケる朗読ができました。
思い切り気取った標準語バージョンと、なまめかしい方言バージョンで、上演中です(笑)。
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自信を持っておすすめしたい 大小の概念   投稿日:2007/09/07
シロナガスクジラより 大きいものって いるの?
シロナガスクジラより 大きいものって いるの? 作・絵: ロバート・E・ウェルズ
訳: せな あいこ

出版社: 評論社
数や大きさの大小の概念というのは、すべての物事を考える基礎になると思うのですが、学校で習う算数では、意外にそこのところがおろそかなまま、公式的なものに突入していきますよね。算数セットという「数や形や大きさ」を体感できる優れた道具がありながら、ほとんど使われることなく、子ども達が、教科書という平面で、疑問を積み残したまま、年を重ねていくのはもったいないなあ、と感じています。
しかし、平面でありながら、この絵本は、魅力的な表現で、大小の概念を展開していきます。ゾウやライオンや馬といった、子どもにとってわかりやすい「大きなもの」が、1ページ目から、既に小さい(笑)。そして次々と、大きなものが小さくなっていくわけなのですが、その小さくなる描き方が可愛らしくユーモラスで、エベレストが地球のヒゲになっている絵なんて、もう、とっても好きです。
「たいようサイズのオレンジ100こ、あつあつのおいしさ」なんていう表現もツボ。限られた絵本の枠の中に、アイディアいっぱいです。だから、少し大きい子が、題名を聞いた途端に、宇宙という回答を用意してしまったとしても、この本は、次は何が出てくるのか、どんなふうなのかという興味をそらしません。

人間は、自分より小さいもの弱いものを認識することで(あの人より私の方がましだわ、みたいな)プライドを保つというような格言を、どこかで聞いたことがありますが、それでは、思い上がりの愚かな未来になってしまうでしょう。自らを卑下したり、矮小化するということではなく、「・・・より大きいもの」は、無限であり未知なのだと、心を広げていくことが、人間を豊かにし、地球を円やかにし、宇宙の未来を明るくするのだろうなあ、と思いました。
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