雨の音――。ぞうさん、きりんさん、ありさん、くまさんの背中に降る雨は、それぞれみな違う音を出します。「ピッチャン、パッチャン」「ピロリン、ポロリン」「ピピ、ポポ」「シッポ、シャッポ」――。雨にぬれては大変と、小さな男の子が動物たちに傘を差し出してあげます。優しい笑顔といっしょに……。
雨の音、擬音語の豊かさが全体を包む、心温まる幼児絵本。詩はリズムが軽快で、雨の日が楽しくなることでしょう。動物たちの特徴を生かした雨の音は絶品です。大きな傘、柄の長い傘、小さな傘などなど、サイズの違う傘の存在も幼児にとっては魅力ですね。 雨という「自然」の存在に気づき、五感を働かせる機会を与えてくれる絵本は、男の子の「かさ、さしてあげるね」の優しい一言がグッと心に染み入る小さな秀作です。 ――(ブラウンあすか)
ぞうの背中に降る雨はピッチャン、パッチャン。きりんの背中に降る雨はピロリン、ポロリン。ありの背中に降る雨は? 雨の音の楽しさと、その音がきこえてくるような絵本です。
ぞうさん、きりんさん、ありさん、くまさん・・・
雨にぬれた動物たちに「かささしてあげるね」と
傘を傾ける優しい姿が描かれています。
ただ単に傘をさすだけのお話かと思いきや、
大きかったり小さかったり柄が長くなっていたりと
色んな傘が出てくる場面に息子は興奮。
動物が出てくると「かさ、ながくなるよ!」
と次の場面を先に言いたいようです。
雨の音も「ピッッチャンパッチャン」「ピロリンポロリン」
「シッポシャッポ」などとてもユニーク。
それぞれの雨の様子を表す線や色で、
降り方が全く違うように感じられますね。
同じ雨でもこんなに違う。
息子は何度もリピートをせがんできます。
短くシンプルな内容ですが、
楽しめる要素がたくさんある絵本だと思いました。 (空色のかわうそさん 30代・ママ 男の子1歳)
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