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まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

新刊
ねえ、おぼえてる?

ねえ、おぼえてる?(偕成社)

国際アンデルセン賞画家賞受賞作家最新刊

  • 泣ける
  • ためしよみ

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もゆら

その他の方・60代・神奈川県

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自己紹介
 自宅と図書館の本棚を行ったり来たり。街から本屋さんが引潮のように消えていく。悲しいなぁ。
好きなもの
 心躍る音、きらめく色、時を孕んだ文字、手にとって読む絵本。やっぱり、想像したり、創造することかなぁ。
ひとこと
 絵本に励まされ、教えられ、涙や笑いをたくさんもらって育てられ、しあわせなこと、しあわせなこと。

もゆら箱

公開

  • おおやまさん
  • つみき
  • ポッケのワンピース
  • あめのひのくまちゃん
  • でんしゃが きた
  • 福音館文庫 ミス・ヒッコリーと森のなかまたち
  • まめだぬき
  • 宮沢賢治の絵本 貝の火
  • 海をわたった折り鶴
  • むしのほん
  • おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください。 五年一組 八木 湧太郎

もゆらさんの声

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自信を持っておすすめしたい 生きてる!きらきら!  投稿日:2023/10/11
百年たってわらった木
百年たってわらった木 作: 中野 美咲
絵: おぼ まこと

出版社: くもん出版
 どうして百年も、わらえなかったのだろう?
どうしてひとりぼっちだと、思うのだろう?
どうしてがんばれガンバレ、つぶやきたくなるのだろう?
どうしていじめは、なくならないと言うのだろう?

 自分のままをさらけだす? つらぬく? がんばる? どれも違うように私には思える。生きるものはゼロから生まれたのではないこと、一人でいられないことを知っているからだ。見ること、聞くこと、話すことを失った偉人も、なくして一番辛かったことはそれらではなく、他とのコミュニケーションだと語ったことを思い出す。

 はなしの後ろを、前を、おぼ画伯の力強い絵力が覆っている。大木の凛々しさ、威厳を絵筆がなぞり出す。百年という時間の大きさに負けない色のいのちが、ページいっぱいに溢れている。あぁ、絵本だなあ、そう実感してしまう。

 伝えたいおはなし、知ってほしい現実、見てほしいこの絵。他とのコミュニケーションを求めて、ありのままだ。生きていること、それがきらきら光っている。

 作家中野美咲に感謝、おぼ画伯、くもん出版に感謝。
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自信を持っておすすめしたい 大切なこと  投稿日:2023/10/04
きつねのおはなはん
きつねのおはなはん 作: 中川 正文
絵: 二俣 英五郎

出版社: 福音館書店
 ぜーんぶ見開き絵で、登場人物がお話舞台の中をちょっと滲んだ和風の筆使いで現れると、どこか懐かしくて、どこかハイカラな頃の世の中を思い出します。画伯二俣英五郎の記憶とリンクできたのかなぁ。

 化かし化かされ、きつねと人間のむかし話ではありません。
お寺のご住職と、そこに住む「きつねのおはなはん」と、ご近所のマンケはん夫婦とその娘おたみの、すったもんだの、いや不思議の人情ばなし。

 一本の、ピンクの花柄パラソルが印象的に描かれます。きつねおはなはんの持ち物です。堂々と「きつね」と明かして登場するのも不思議ですが、人と違う、空気を読めないことが煙たがれる風潮が、今の時代と何ら変わらなく描かれていることにも、不思議を感じます。

 「ああ、これは・・・」と、絵本の舞台に吸い込まれたまま、ページを覗き込んだ私です。日本人の心を、改めて思いました。大切なこと、忘れそうになっているのかも。

感謝。
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自信を持っておすすめしたい 気持ちよくズブヌレ  投稿日:2023/10/04
どしゃぶり
どしゃぶり 文: おーなり 由子
絵: はた こうしろう

出版社: 講談社
 大胆な構図が好きだ、はたこうしろう画伯の絵。
まるで、カメラの目を持っているようだ。何の変哲もない空と雲なのに、何かが起きるように活かされて紙の上に現れる。

 雨粒が物語るドラマ、黄色い傘がスーパースターになる。文字ですら彼の絵になる。

 ずざぁ ずざぁ ずざぁ
じゃばばば ざばああああああ

 気持ちよくズブヌレの絵本、最高だね。今年の夏は暑かったからなぁ。

感謝、感謝。
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自信を持っておすすめしたい 無二を思う  投稿日:2023/09/10
鉢の木
鉢の木 文: たかし よいち
絵: 石倉 欣二
監: 西本 鶏介

出版社: ポプラ社
 絵の魅力に惹かれた一冊。

 監修西本氏の解説に、謡曲「鉢木」のえほんとある。
武士の道義を語る内容・・・そんなむずかしいこと・・・
そう思いながらページを繰ると

 天吹雪く真白のページに、笠目深の修行僧一人、
白一色雪覆う陋屋の小窓に、人肌漏れる女一人、
もてなしを恥入る主の、仙人枕噺に映す異国のまぼろし、
吹雪の外からページ中へ、破レ家主が入れる三鉢の木色、
上野国からいざ鎌倉、延々遥々道中に武士のハレ様痛々しさ・・・。
石倉画伯の、不思議な色の世界に誘われていく心地よさ。

 丹精込めた盆栽、唯一の老木を薪に・・・。
あぁ、この方に身を預けよう、そんな心境に人はなれるのか、信仰が見え隠れする本は苦手だが、主の心境が鏡のように自身に映るのがよく分かる。

 唯一無二「鉢の木」を無くし、陋屋の主は何を得たのだろう? 執権に回復せられた御家に安堵? そうではない。武士の誇りか? 人を信じ抜く自分か? それとも・・・。私は深く考え込んでしまった。

 ポプラ社に、感謝。
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自信を持っておすすめしたい 空中えほん  投稿日:2023/01/26
こんにちは あかぎつね!
こんにちは あかぎつね! 作・絵: エリック・カール
訳: さの ようこ

出版社: 偕成社
 なんで、何で?なんでなの?!
真っ白のページに、反対の色の絵が宙に浮く!
誰もが目をこすってわが目を確かめること間違いなし。
エリックカールの茶目っ気たっぷりな作品は、とうとう脳科学ステージにまで到達していたのだ。恐るべし。

 ゲーテ色彩論、難しい内容の分厚い研究論文だ。それを画伯は面白がって、子どもにいとも簡単に補色残像実証実験室として、手元に届けてしまった。専門家もビックリだろう。

 これは危ない。。。一度見たらクセになる。。。
感謝を述べることも忘れてしまう。。。
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なかなかよいと思う 大きなゆめ  投稿日:2023/01/26
ちいさい タネ
ちいさい タネ 作: エリック・カール
訳: ゆあさ ふみえ

出版社: 偕成社
 なんてカラフル!なんて大冒険!
花のタネは世界をかけめぐっているんだなぁ。
風をつかまえるのが上手なちいさいタネは、偶然という力をもらい、大きな大自然の必然を上手にいなしてゆく。まるで過去を知っていたかのようだ。

 ちいさいタネの絵本なのに、ページを繰るたびに勇気をもらっている気がする。エリックカール画伯の色彩マジックがそうさせるのだ。さあ、どうぞって、差し出されている気がする。

感謝。
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自信を持っておすすめしたい 家に、帰ろう。  投稿日:2022/12/09
リスとアリとゾウ
リスとアリとゾウ 作・絵: デイジー・ムラースコヴァー
訳: 関沢明子

出版社: BL出版
想像してみる、
 一見なにもかもが異なっている、リスとアリとゾウ。ページから、独りよがりがあふれんばかりだ。家のこと、焚き火のこと、食事の量、味つけのこと、掃除のこと、夜空の星のことやら好みのことまでぜーんぶ。そりゃそうだ、ちがうんだもの、自分と自分以外は。

リスがさらわれた!事件だ、たいへんだ!
想像してみる、
 小さな小さなアリが正義の味方、どうやってか囚われのリスのところにたどり着く。しかも助けを、ゾウを呼びに行くと言う。びっくりするほど頼もしい。駆けつけたゾウも怪力で、リスの自由を取りもどす。それぞれが、それぞれの意志で。

そしてあの家へ、みんなで帰る。
 好きとか、ごめんねとか、ありがとうとか、うれしい悲しいとか、目に見えない気持ちはそう、ただただ美しい。自分以外がどう思おうとも、信じることがどれだけ清らかなことか。

 白い紙の上で、文字たちと謳ってものがたる黒く細いペン画、ページいっぱいに広がる森色の想像、夜空に光る欠片の想像、不思議で懐かしい想いを誘う想像、みんな素敵な構成だ。

BL出版、翻訳者、作者 Daisy Mrazkovaに、感謝。
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自信を持っておすすめしたい ドラマティック  投稿日:2022/10/15
めぐり めぐる
めぐり めぐる 作: ジーニー・ベイカー
訳: わだ すなお

出版社: ポリフォニープレス
 初めて見たジーン・ベイカー画伯の絵本。
なんだ?これは・・・息をのみ、声出せず、見入る私。
「めぐり めぐる」原題「Circle」、生態系を深く慮る。

 それはドラマティックイメージ&ストーリー!
シギ科「オオソリハシシギ」の渡り(越冬地オーストラリア>>経由地中国>>繁殖地アラスカ>>またまた戻り越冬地オーストラリア)が、一人の車イス男の子の思い「空を飛べたらなぁ」をもとに描かれてゆく。
 ジーン・ベイカーの画法コラージュ(自然物例えば羽毛、砂粒、樹皮やら布帛など)が、気が遠くなるほど精緻芸術されている。お陰でページを繰る手が止まるのだ、困るほどに。
 そして、地球の環境保全という課題を強く感じる。人間の意識、いや本能の行先がどこなのか?という画伯の問いかけだ。自然への畏敬と、本能への威厳、生命への尊厳・・・困難なテーマが祈り込まれているように思えるとさらに手が止まる、アァ困った。

 足に負傷を負った男の子の思いは、オオソリハシシギと同じ、いただいた生命を自然と共に活かし切ることだろうか?
小さな地球儀を、もう一度よく見てみようと思う。

 ポリフォニープレス社に、感謝。
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自信を持っておすすめしたい あこがれ  投稿日:2022/09/16
わたしもがっこうにいきたいな
わたしもがっこうにいきたいな 文: アストリッド・リンドグレーン
絵: イロン・ヴィークランド
訳: 石井 登志子

出版社: 徳間書店
 無い物ねだりするとすぐ叱られてた記憶、無い物ねだりされてすぐ邪気にしていた記憶は、わたしだけだろうか?

 まだ小さい5歳の妹の無い物ねだり「学校へ行って勉強したい」を、二つ年上7歳の兄が自然と受け止める。この二人の無い物ねだりを教師も自然と受け止める。あぁ、なんかいいな、羨ましいな。
 葉っぱ舞い散る木が迎える校庭、手造りの木製ロープ遊具、木造の、草花香る教室も、あぁ、なんかいいな。
コンピュータの未来感もなんにもないけど、安らぐな。

 「こんな風に自然と受け止めるには、どうすればいい?」
そう自問することができた、すてきな絵本です。

感謝。
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自信を持っておすすめしたい 愛らしい未熟と、これから。  投稿日:2022/08/15
ともだちって だれのこと?
ともだちって だれのこと? 作: 岩瀬 成子
絵: 中沢 美帆

出版社: 佼成出版社
 ネズミとテンの、友情のおはなし。
生まれたての友情は些細なことで揺れ動く繊細そのものです。
誰かが何かを言ったわけででもないのに一人で、あたふた動揺する、信じる自分と不安で潰れそうになる自分が二人、心の中にいるのがわかるものです。私も経験した覚えがあります。

 友情は、一人で作れるものじゃぁないですね。ふたり、三人、もっといっぱいで、頼り頼られて少しずつ頼もしくなっていくのでしょうね。

 良本をありがとうございます。
岩瀬・中沢両氏に感謝。佼成出版社に感謝。
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