かまきりのちょんが、朝目覚める。じっと観察していると、朝のお化粧のように足や触角をなめたり、獲物を逃したり。ありの群れの真ん中に落ちたり…。 昆虫好きの作者が、あたたかなまなざしで忠実にかまきりの姿を描くことで、読者がかまきりの気持ちに自然に寄り添い、じっと観察できるような1冊になっています。1967年に刊行されて以来、長く子どもたちに愛され、リクエストが絶えない作品です。
カマキリのちょんの行動をリアルに描き出してあります。
まるで実況中継のような、絶妙なリアル感がいい塩梅です。
足や触覚をなめ始める様子を、「朝のお化粧かな。」ととらえる感性がいいですねえ。
テントウムシを取り逃がし、ミノムシに振り落とされ、アリの群れに落下!?
頼りなさそうですが、ちゃんと別の獲物を捕らえますよ。
この余裕がたまりません。
あくまで淡々とした語りが程よくちょんのキャラクターを浮かびあがらせます。
擬人化していないのにこの境地、さすが得田之久さんクオリティですね。
(レイラさん 50代・ママ )
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