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ジュンイチ

パパ・60代・東京都

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ジュンイチさんの声

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なかなかよいと思う 前作に比べると一寸物足りない   投稿日:2020/03/22
せかいいちのいちご
せかいいちのいちご 作: 林 木林
絵: 庄野ナホコ

出版社: 小さい書房
「二番目の悪者」が、日本の絵本のレベルを超えていたので期待して読んでみました。
最初に得た感動を持ち続けることの難しさのようなことをテーマにしていると思いますが、前作に衝撃を受けたので、物足りなさが先立ちました。
実は、これも、「せかいいちのいちご」と正に同じことなのかと思った次第。
とはいえ、庄野さんの絵は、古き良き時代の絵本を彷彿させる出色の出来映えだし、林さんの文章は、読み手が引込まれずにはいられないもの。
文字のポイントが所々異なっている手法は、その完成度からすると物凄いレベルだと思います。
このコンビによるシリーズ化を期待しています。
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なかなかよいと思う 現代版のグリム童話   投稿日:2020/03/08
二番目の悪者
二番目の悪者 作: 林 木林
絵: 庄野ナホコ

出版社: 小さい書房
ビジネス書を読んでいたら、この絵本を推薦したので読んでみました。
大人向きと捉える向きもあるかと思いますが、小学生〜大人までを対象に網羅している現代版のグリム童話といった類の絵本だと思います。
スケールが大きく、示唆に富んでいるので、どの年代でも考えさせられる内容でした。
林 木林さんと庄野 ナオコさんのペアの作品のシリーズ化に大いに期待したいと思います。
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なかなかよいと思う 絵が魅力的   投稿日:2012/03/04
いっしょにごはんたべよ
いっしょにごはんたべよ 作: ペクソク
絵: ユエロ
訳: ピョン・キジャ

出版社: 平凡社
文のペク・ソクは、朝鮮民主主義人民共和国生まれ。
北越作家(朝鮮戦争のとき南から北に行った人)で、著作権者としての交渉が不可能とありました。絵のユ・エロは、大韓民国生まれ。
また、訳のビョン・キジャは、在日朝鮮人2世。
その複雑な背景が根底にある作品と言えそうです。

物語は、主人公のかえるが、お米を分けて貰いに兄さんを訪ねるというシーンから始まります。
道すがら、困っているカニ、バッタ、糞転がし、カミキリムシ、ホタルを助けてあげるのですが、そのため、兄さんの所に日が暮れての到着と成ってしまいます。
その帰り、かえるは、困ったことが起きる度に、行きに助けた昆虫達に助けて貰い、難なきを得るのですが、あまりに定説すぎる展開な気がします。
でも、分かり易いことと、その擬人化した絵が魅力的なので、水準的には高いものだと思います。
押し付けがましくないのも、好印象です。

何処か懐かしい絵と思ったら、昔のアニメの「みつばちマーヤ」にテイストが似通っている気がしました。
そう言えば、この手のアニメは最近見かけなくなりましたが、幼少期に相応しいのではないでしょうか?
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なかなかよいと思う リアルすぎる絵が衝撃   投稿日:2012/03/03
エロイーサと虫たち
エロイーサと虫たち 作: ハイロ・ブイトラゴ
絵: ラファエル・ジョクテング
訳: 宇野 和美

出版社: さ・え・ら書房
2009年南米コロンビアの作品。
物語は、
故郷から遠く離れたこの町に
ある日 わたしたちは 辿り付きました」
という書き出しで始まります。
どうも、パパと私で引越ししてきたようなのですが、何と、周りにいるのは等身大の昆虫のみ。
人がみんな昆虫に見えるという設定なのですが、その絵がリアル過ぎて、ある意味衝撃を受けました。
昆虫好きなら未だしも、好きでなければ、とても直視出来ない作品かもしれません。
時間の経過とともに、わたしは、周りの昆虫達とも仲良くなっていくのですが、最後まで、昆虫は昆虫のまま。
絵本の世界の常道で考えれば、最後は、昆虫が人間に変身しそうなものなのですが、徹底しています。
一読しただけでは、中々理解が進まなず、グロテスクな作品と評価しかけたのですが、その背景を知ると、
また、衝撃を受けました。

この作品は、単なる引越ししたわたしの寂しい気持ちとか孤独感を描いた作品ではなく、難民として辿り付いたことがテーマとなっていたのです。
難民の現状を伝える作品として、国連難民高等弁務官事務所の支援を受けて、ラテンアメリカ各地で配布されているとのこと。
だからこそ、これだけ重々しい印象が拭えなかったのだと、納得できました。

わたしの心理を描写しているのですが、それは、単一民族である日本では到底想像だに出来ないことなのでしょう。
あまりに深刻すぎるので、ためらう向きもあるかも知れませんが、その手法は絵本ならではのものであって、素晴らしい出来栄えと言えると思います。
快作と言うに相応しい作品として、オススメします。
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自信を持っておすすめしたい 生を受けた喜びを認識できる作品   投稿日:2012/03/03
いちりんの花
いちりんの花 作: 平山弥生
絵: 平山美知子

出版社: 講談社
2012年1月の初版。
文、平山弥生さん、絵、平山美知子さんという親子による作品。
平山の姓から、もしやと紹介欄を見ると、やはり、あの平山 郁夫さんの奥様と娘さんでした。
平山郁夫さんと言えば、現代日本画壇の最高峰に位置する画家であり、弥が上にも期待は高まります。
その奥様である平山弥生さんの経歴が凄いです。
何と、東京藝術大学を首席で卒業。
将来を嘱望されたものの、結婚後、夫を支えることに徹したとのこと。
それが、郁夫さんの遺言によって、活動を始めたというのですから、人に歴史ありといったところです。

物語は、太古の地球の歴史からを、簡易な表現で綴ったもの。
神さまの素敵な贈り物が、いちりんの花。
その花の誕生以来、人間が生まれ出でて、繁栄するのですが、悲しいことが起こったとあります。
絵からすると、原爆のキノコ雲。
人々が争うようになり、沢山の人が亡くなり、花も草も木も焼かれ、動物のいなくなってしまうのですが、
それでも、お日様は私たちを照らしてくれますと結んでいます。
そして、そこには、象徴的ないちりんの花が咲くのです。

とても穏やかな気持ちにさせられる作品です。
そう、いつでも、お日様は私たちを照らしてくれるし、周りには、花が咲き、小鳥は歌をうたい、犬や猫がいて、1日が始まるという、当たり前のことに感謝して生きないとならないのです。
生を受けたことの意味を考えて、決して奢ることなく、過ごしていきたいものだと改めて思いました。

最後の一文を引用します。

「ページを開いたみなさんへ
平山 弥生

宇宙からの旅人なのでしょうか?
それとも
神さまからのおくりものなのでしょうか?
すべては
いちりんの花から始まりました
この本のページを開いたみなさんへ
どうか心に咲いている
みなさまそれぞれの花を
いつまでも いつまでもたいせつに
育ててあげてください
いつまでも・・…いつまでも・・…」

心の琴線に触れる文章だと思いました。
多くの方に読んで欲しい作品です。
参考になりました。 6人

なかなかよいと思う 楽しいストーリー展開   投稿日:2012/03/03
ワニくんのいえ
ワニくんのいえ 作・絵: みやざき ひろかず
出版社: BL出版
初めて読んだのですが、「ワニくん」シリーズは、10冊を超える人気シリーズとなっているようです。
作者の宮崎博和さんは、1984年に第1回ニッサン童話と絵本グランプリ絵本大賞受賞を契機に絵本作家となったとのこと。

物語は、
「いつのまにか すっかり くたびれた ぼくの いえ」
という書き出しで始まります。
それから、ワニくんの家探しが始まるのですが、いわく付きの物件ばかり。
迷路の家とか、山の頂上の家、崖下の家など、その発想が最高です。
最後に見つけた家が、何処となく懐かしいというのが、とてもホッとする展開で、なかなか良く出来た
物語だと思います。

絵自体、淡いパステルカラーが基調なのですが、他に類を見ないもの。
白の背景と良く調和していて、親しみ易い絵調だと思います。
シリーズの他の作品も読んでみたくなりました。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい 人の尊厳を考える作品   投稿日:2012/03/03
つぼつくりのデイヴ
つぼつくりのデイヴ 文: レイバン・キャリック・ヒル
絵: ブライアン・コリアー
訳: さくま ゆみこ

出版社: 光村教育図書
2010年のコールデコット賞オナー賞受賞作品。
ブライアン・コリアーは、2002年に「キング牧師の力づよいことば」、2006年に「ローザ」でもコールデコット賞オナー賞を受賞しています。
原題は、Dave the Potter: Artist Poet Slave

物語は、今から200年位前、アメリカ、サウス・キャロライナ州にいた奴隷の陶工であるデイヴを描いたもの。
彼は、陶工であるとともに、詩人だったようです。
その壺に刻まれた詩が、心に響きます。
「わたしの家族はどこなのか?
すべての人―そして国に、友情を
―1857年8月16日」
「十字架を背負ってこのつぼをつくったのは私
悔い改めない者は滅びるだろう=」

奴隷であるのに、文字が書けるというのは、至極稀なはずであって、しかも、こんな風に壺に刻むという行為は、極めて危険な行為であったに違いありません。
おそらく、その豊かな才能のお陰で、少しばかりの自由を手に入れていたのでしょう。
そんなことに想いを馳せるとき、その奴隷の歴史を考えずにいられなくなります。
丹念に壺を作る工程を描いているのですが、その所々に鎖や足かせ、畑で綿を摘む奴隷達が描かれており、
デイブがかなり特別な奴隷であったことを示しています。
ブライアン・コリアーの骨太の絵は、まさに、黒人の歴史を描くのに最適なもの。
シリ−ズと言うわけではありませんが、ブライアン・コリアーの作品を読むことは、奴隷制度を考え、人の
尊厳とは何かということを考えるきっかけになると想います。
小学校高学年位が対象の作品です。
参考になりました。 2人

なかなかよいと思う 冒険が楽しい   投稿日:2012/03/03
ぼくたちの いえは どこ?
ぼくたちの いえは どこ? 作: アレクシス・ディーコン
絵: ヴィヴィアン・シュワルツ
訳: 木坂 涼

出版社: 徳間書店
2011年のイギリスの作品。
主人公は、7匹の動物。
ハムスターかモルモットのような生き物です。
それが、穴の中で眠っていたのですが、だんだん大きくなって、穴からはみ出してしまいます。
その穴の家は、スプリングベッド。
辺りを見回すと、そこは廃棄物処理場のようです。
7匹の仲間は、家探しに出かけるのですが、暗いのが好きらしく、それぞれが頭に何かを被って行動します。
なので、付近の様子が良く分からないという設定が◎。
海だと思ったり、地の果てだと思ったり、砂漠だと思ったりと、その意外性が実に楽しいものです。

仲間を犬から助けるのに、みんなで力を合わせるまでは良かったのですが、最後のオチは、一寸飛躍し過ぎな感があります。
結局、穴というキーワードには忠実だったものの、それって、最初の設定から外れているからです。
「井の中蛙、大海を知らず」ということを表現したかったのか?分かりかねますが、あまりにも意外なエンディングでした。

途中までの展開は、とても良かったので、一寸残念です。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 東日本大震災の直前の日本が俯瞰できる作品   投稿日:2012/03/03
新幹線のたび 〜はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断〜
新幹線のたび 〜はやぶさ・のぞみ・さくらで日本縦断〜 作・絵: コマヤスカン
出版社: 講談社
2011年3月20日初版の絵本。
この日に大きな意味があります。
なぜなら東日本大震災が起きたのが、3月11日だからです。

物語は、青森に住む主人公のはるかが、春休みにパパと一緒に鹿児島に住む祖父・祖母を訪ねる設定です。
その交通手段が新幹線。
はやぶさ、のぞみ、さくらを乗り継いで行くというものですが、鉄道マニアでもなければ、本来は、飛行機でしょうが、その設定が絵本ならではの素晴らしいところです。

この絵本は、その道すがらを大きく俯瞰して描いています。
かなりデフォルメされた日本なのですが、日本が如何に平地が少ない国なのか、改めて知ることになりました。
そして、その土地の町並みとか、建物、旧跡なども、実に分かり易く描かれています。
日本地図の学習も、こんな風だったらきっと、好きになるに違いないと思える位の出来栄えだと思います。

しかし、この絵本が貴重なのは、東日本大震災直前の日本を描いているということに尽きると思います。
岩手から宮城に続くリアス式海岸、日本三景の松島、相馬市、いわき市等、その姿は、津波によって変貌してしまっており、そのことを想うと真摯な気持ちにならざるを得ません。

勿論、作品としても1級品ですが、それ以上に東日本大震災の直前の日本を見ることができる作品として、多くの方に見て欲しいと思います。
参考になりました。 6人

なかなかよいと思う ポップな絵が秀逸   投稿日:2012/02/26
いろいろこねこ
いろいろこねこ 作: マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵: アリス・プロベンセン マーティン・プロベンセン
訳: 木原 悦子

出版社: 講談社
1949年の作品。
絵は、アリス&マーティン・プロベンセン夫妻。
アリスは1918年、夫のマーティンは1916年のシカゴ生まれで、1944年に結婚。
翌年、ニューヨークへ移り絵本の挿絵を描くようになり、ニューヨーク・タイムズ紙の年間「最優秀イラストレーテッド・ブックス」に何度も選出。
1982年の「A Visit to William Blake’s Inn:Poems for Innocent and Experienced Travelers」(未訳)でコールデコット賞オナー賞、1984年の「栄光への大飛行」でコールデコット賞受賞しています。
文は、言わずと知れたマーガレット・ワイズ・ブラウン。
享年42歳で亡くなったのが1952年ですから、晩年の作品ということになります。

何と言ってもポップな色づかいが最高です。
アリス&マーティン・プロベンセン夫妻の作品は、どれをとっても似ていないので、その才能の非凡さに脱帽といったところ。

物語は、こねこのペンキやさんが、いろんな色を作り出していくというもの。
この発想が◎。
色に興味を持ち出した頃、読み聞かせると、その色合いの素晴らしさと相まって良い効果が期待できそうです。
色を作る課程で、ピンク・紫・オレンジなどを生み出していくのですが、理屈でなく感覚で伝えてくれるからです。

ただ、物語として後半は一寸難解かも。
後半の物語を理解しようとすると、対象年齢が上がってしまうのが残念です。
絵を楽しむという絵本の素晴らしさを、体感出来る作品としてオススメします。
参考になりました。 0人

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