「ぼくは、あたまがいいんだぞ!…って、自分でいうんだ、王さまは。」
頭のいいところを見せようと王さまが思いついたのは、名探偵になること!?
たまごやきが大好きで、わがままで、なまけもので、くいしんぼう。
こんな王さまが活躍するのが寺村輝夫さんの「ぼくは王さま」シリーズ。
「どこのおうちにも こんな王さま ひとりいるんですって」
というフレーズにもある通り、とんでもなく困った、でも愛嬌たっぷりの王さまは
親子三代にわたって愛され続けているみんなのお友だちなのです。
王さまが巻き起こす珍騒動・事件の数々は、今も変わらず子どもたちを惹きつけてやまないのです。
そんな王さまのお話が、親子でも、ひとりでも読める「絵本」となって新しく生まれ変わりました!
45年以上も「王さまの本」の絵を手がけられてきたのは和歌山静子さん。
ひげと王冠と赤いガウンを羽織った愛らしい王さまの姿はすっかりお馴染みですよね。
寺村さんのお話の面白さを熟知されている和歌山さん、
そしてその後多くの創作絵本も手がけられてきた和歌山さんだからこそ、
実現可能となった「新・王さまえほん」シリーズの誕生。
新しく絵を描き下ろされているのは勿論のこと、構成も和歌山さんの手によるこの作品。
「絵本」としての面白さを徹底的に追求したことにより、
寺村さんの物語と和歌山さんの絵に科学反応が起きて、また新たな魅力をみせてくれているのは、王さまファンにとっては嬉しい限りなのです。
そして、王さまの小さなお友だちが沢山増えること。寺村さんもきっと喜んでいるのでしょうね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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