大きな頭におむつ一枚。ピンクのほっぺにつぶらな瞳。
思わず「うちの子に似てる!」と言いたくなる、愛らしいおかおの赤ちゃんがももんちゃん。
この絵本の主人公です。
どんどこどんどこ、どんどこどんどこ。
ももんちゃんは急いでどこかに向かっています。
どんどこどんどこ、どんどこどんどこ。
ひとりで橋を渡り、坂道をのぼり、やっとたどり着いた山の上では大きなくまさんがとおせんぼ。
すると、「どーーん!」 ももんちゃんはくまさんを投げ飛ばし(⁉)、ひたすらどんどこ進みます
「どちっ」あら、たいへん!ころんで頭をぶつけちゃった。
でも、ぐっとがまん。
ももんちゃんが急いで先でまっていたのは…?
最後は「そうだったのね」と誰もがにっこり安心。簡潔で大胆な展開と、声に出して気持ちのいいリズミカルな言葉に乗って、あっという間に最後のシーンまでひきこまれてしまうママにも赤ちゃんにも大人気の「ももんちゃん あそぼう」シリーズの代表作品です。
ももんちゃんの人気の秘密は、繰り返し読めば読むほど楽しくて、読めば読むほどももんちゃんが可愛くなってしまうところ。理由はたくさんあるのでしょう。豊かな表情、ユーモラスなお話、個性的なキャラクターのおともだち、言葉の響き…。でも、一番の魅力はやっぱりももんちゃんの明るさとたくましさ。読んでいるママがスカッとするほど力強いのです。いつだって不安と隣合わせのママには、とっても効果的。いつの間にか表情だって明るくしてくれます。
そんなママに読んでもらう「ももんちゃんの世界」。子どもたちにとっても、きっと嬉しくてたまらない時間のはずです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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