何だか一風変わった絵本が届きましたよ。
だって、主人公のキュッパというのは丸太の男の子なんです。でもすごくチャーミングなんです。そのキュッパが好きな事というのが、いろいろなものを集めること。
木の実から枝、なぜか落ちている帽子や靴、ねじやボタン、パイプから扇風機まで・・・もう本当になんでもかんでも。その日いちにちで拾ってきたものを床にずらりと広げてみているページは圧巻!!あーでもワクワクする、ドキドキする。色や形で微妙に整理されている感じもたまりません。子ども心をくすぐられるのでしょうか。
そういえば我が息子も色々な“かけら”を拾ってくる。自分が気になったものばかりだから、やっぱり並べてみると面白い。キラキラしていたものとねじが中心だったかな。
でも、ここからどうするの?
キュッパはきちんと分類するんです。分類して、ラベルをつけて棚にしまうのです。だからといって、棚には限界があります。とうとうキュッパの家の引き出しはいっぱいになってしまいました。さてどうしよう。
ここで登場するのが何でも知っているおばあちゃん。おばあちゃんのアドバイス通り、キュッパはひろってきたものをきれいに展示して、なんと博物館を開いてしまうのです!!
思いもよらない展開にぴっくりさせられますが、まだまだお話は終わりません。だって、キュッパは大繁盛しすぎの博物館につかれてやめてしまうんですから。その後の展開は・・・絵本で楽しんでくださいね。
作者のオーシル・カンスタ・ヨンセンはノルウェーの絵本作家。小さい頃からやっぱり収集するのが大好きだったそう。最後はエコのことも考えたりして、きちんとしたお話なんだけど、とにかく個性的な作品。そして、キュッパがいちいち可愛すぎる(笑)。あまりにも可愛いそのキャラクターに、日本ではグッズが販売されているみたいですよ。
何だか今後、どんな作品が生まれてくるのか想像できないだけに、とっても楽しみになってしまいました。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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