新刊
きみとぼく

きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

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ゆびたこ

ゆびたこ(ポプラ社)

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はなびや

ママ・50代・愛知県、男の子22歳

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自己紹介
良い本って何だろう?と思います。子どもの喜ぶ本、大人がいいと思う本、お話会での読み聞かせに向く本、自分の好きな本、いろいろな視点があると思います。その時その時に自分が感じたことを大切に書いていきたと思います。

レビューを書くよりも評価をつけるのがとても難しいと感じることがあります。最終的には自分の好きな本という視点ですが、本一冊がこの世に送られる時に作家さんだけでなく、多くの人の熱意があるというのを知っているだけに、その辺はいつも複雑な気持ちになります。

2010年6月12日に4000件達成しました。いつも読んでくださってありがとうございます。
好きなもの
子どもの頃から好きなのは佐藤さとる、安房直子、ファンタジーが好きです。思春期の子どもの心の揺れを描いたカニグズバーグや、子どもの心を大切に描いたケストナーも。
絵本ナビに参加するようになってから、気になる作家が増えました。
たかどのほうこ、二宮由紀子などです。
投稿し始めた頃は息子がおもしろい本を好む時期だったこともあり、おもしろ系を選んでましたが、今は日本語の美しいものを中心に読むようにしています。
ひとこと
子どもと絵本を読むのがとても楽しいです。同じ時間を共有し、感想を話し合う、家族で共通の話題が持てるのがいいなと思います。子どもが絵本を選ぶ時期というのは難しいと思います。早すぎても遅すぎても子どものアンテナに引っ掛からないので。絵本ナビで「こんな本の感想はないだろう」と思って検索しても少なくとも一人は読んでいらっしゃる方がいて、毎回驚かされます。2007年5月下旬から投稿を始めました。良い作品なのに埋もれてしまっている作品をできるだけ紹介しようと思います。私のことをお気に入りメンバーとしていらっしゃる方がいることを知りました。ありがとうございます。

はなびやさんの声

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自信を持っておすすめしたい 生き方にしびれた!  投稿日:2020/09/02
ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯
ハーレムの闘う本屋 ルイス・ミショーの生涯 著: ヴォーンダ・ミショー・ネルソン
イラスト: R・グレゴリー・クリスティ
訳: 原田 勝

出版社: あすなろ書房
なんてかっこいいのだろう。なんてしびれる生き方。そして、言葉が素晴らしい。

特に、「わたしは、だれの話にも耳を傾けるが、だれの言い分でも聞きいれるわけじゃない。話を聞くのはかまわないが、それをすべて認めちゃいけない。そんなことをしていたら、自分らしさはなくなり、相手と似たような人間になってしまうだろう。勢いこんで話してくる人を喜ばせ、それでも、決して自分を見失わずにいるには、けっこう頭を使うものだ」は、部屋の壁に貼っておきたいような私にとっての金言。

ああ、かっこいい。大人とはかくありたい。

一人の人間のできることなんて、しれていると落ち込んでしまった夜には読み返したい。

本を誰かに手渡すことに、疲れた時には、この本を思い出そう。

ああ、本っていいなあ。私も静かに闘おう。
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自信を持っておすすめしたい 母が亡くなる辛さ  投稿日:2020/07/28
その景色をさがして
その景色をさがして 著: 中山 聖子
出版社: PHP研究所
 気持ちを丁寧に描く作家さんだと思った。多感な時期に母親を亡くすのは辛い。

 肉親の誰を亡くしても、しばらくはその喪失感から逃れることはできないが、母親は日常生活のすべてに関わっている存在なので、食事や四季の移ろいなどでも、寂しさが直結してしまう。

 最後の景色の描写が美しくて涙してしまった。繊細で優しい作風なので、他の作品も読んでみたい。
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自信を持っておすすめしたい 理由のない苦しさ  投稿日:2020/07/16
カーネーション
カーネーション 作: いとう みく
画: 酒井 駒子

出版社: くもん出版
子どもが育つ条件として、無条件の愛情という言葉がある。自分の子どもだけら愛せる。愛さなくてはいけないというのは、ある種呪縛のようなものかもしれないと思った。

読み終わってから、時間が経って、『白雪姫』の継母は実母だったという話を思い出した。昔話の時代なら、娘を愛せない母も愛子ほど苦しむこともなかったのでは。

人の心の中のすべての感情に、理由があるわけでもないのだろう。愛子は、自分が日和を愛せない理由を探ろうとするが、探れば探るほど苦しくなるように思った。自分の中に、理由のつかない感情が存在することの息苦しさではないだろうか。

重たい話だが、日和の周りに、桃吾・一喜・柚希など日和を暖かく見守る存在がいることに救われる。

家族のあり様は、一様ではなく、端から見たら不可思議なこともあるように思う。

心ざわつく話だが、不思議にこの家族の決着のつけ方には納得ができた。
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自信を持っておすすめしたい 大人も読むべし  投稿日:2020/07/14
あした、また学校で
あした、また学校で 作: 工藤 純子
出版社: 講談社
冒頭の「朝日が差しこむ六年一組の教室で、十一月の肌寒い秋風がカーテンをゆらした」の一文で、心は物語の中へすぐに入ってしまった。

毎日、毎日、児童文学を読んでいるが、今日本の児童文学どんなことになっているのだろうと思うぐらい秀作が多い。

この作品も、構成や登場人物の感情の描き方、登場人物の配置など、うーんとうなるほど、上手い。

特に、泣けたのは5章の「PTA運営委員会」の滝川祥子の話だ。
自分の子どもは悪くない、だがそれを皆がわかるように伝えるのは難しい。でも言わずにはおれない。そんな場面は、保護者であるなら、少なからず経験する場面だ。

思ったことを口にするということは、普段感情を抑えて調整をとろうとする生き方を選んできた人には苦痛である。自分のことなら、どんなことでも耐えられても、我が子がおかれている立場や気持ちを思ったら、そんなことも言ってはいられない。親の気持ちが痛切に伝わってきた。

物語は、大繩大会の練習時にベテラン教師がかけた不適切な言動が発端となり、それぞれの登場人物の受け止め方の違いや人物像・家庭環境が、浮き彫りになっていく。

この物語に出てくる子どもたちは、とても賢く勇気がある。子どもの時に、大人になっていく軸は育っていくのだなと改めて思った。

子どもの頃に、『飛ぶ教室』を読んで、大人になっても子どもの頃の気持ちを忘れない大人になろうと思ったことを思い出す。児童文学を侮ることなかれ。大人も読むべしなのだ。
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自信を持っておすすめしたい 子どもだけに任せておいていいこと?  投稿日:2020/07/12
となりのアブダラくん
となりのアブダラくん 著: 黒川 裕子
出版社: 講談社
3年ほど前から急速に外国人児童が増えはじめ、今や1クラスほどは外国人がいるいう状況の小学校を知っている。

その小学校では、主にブラジルからの転入生だが、日本語がわからずに1日の半分を学校で過ごす児童は、この本に出てくるアブダラくんのような気持ちなのだろうと思う。

月または週に何回か母語を話せるコーディネーターがやっていきたとしても、自分が今いる環境下で暮らしていくしかない。最初の1週間ぐらいは、興味津々で外国人児童の周りに集まってくる日本人の子どもたちも、そのうちに興味を失い、日本語がわからないからという理由で周りから去っていってしまう。

多文化共生と言われるようになって久しいが、いざ震災が起きたり現在のようなコロナ禍で取り残されるのも、外国人。

読みながらいろいろなことを考えさせられた。児童書だが、大人にも読んでほしい内容である。

子どもだけに解決を任せておいていい問題ではないと思う。まずは、異文化への理解から始めたい。

今、日本は日本人にとっても住みやすい優しい社会とは言いづらい。移住してきた人たちにとっても優しい社会であること、それを考えるのが大人の仕事なのだと思う。
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自信を持っておすすめしたい 笑いあり涙あり  投稿日:2020/07/03
天使のにもつ
天使のにもつ 著: いとう みく
絵: 丹下 京子

出版社: 童心社
勘違いで、職場体験先に保育園を選んだ楓汰の悲喜こもごもである。

出だしは、『ケイゾウさんは、四月がきらいです』と『君が夏を走らせる』がミックスしたような感じで笑いを誘う場面があった。

しかしである。現在の保育園及び子どもたちの社会は、そのような笑いで満ち溢れている社会ではない。そのことを、痛切に感じたうえで、いとうみくは次々と作品を世に送り出してくれているのだと思う。

『糸子の体重計』からその萌芽はあり、読者の心に波紋を起こさせる。

最後は、涙でいっぱいになっていた。しおん君のような子どもは今実際にごく身近で暮らしている。そして、風汰のような中学生もいる。

その二人が、偶然であっても関わりを持つことができたのであれば、職場体験も悪くはない。

そして、子どもの成長は評価や数値で測ることができるものではないということも、大人である私に再認識させてくれた。

どうか、どうか子どもたちが子どもたちが安全に幸せに育つことができる世の中であるますように!、そのことを切に願う。
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自信を持っておすすめしたい これがデビュー作  投稿日:2020/06/30
11番目の取引
11番目の取引 作: アリッサ・ホリングスワース
訳: もりうち すみこ

出版社: 鈴木出版
息をつかせぬ展開とは正にこの作品のような作品を指すのだろう。

祖父のルバーブを盗まれた主人公が、物々交換で取り戻す資金を得ていく。「わらしべ長者」を彷彿とさせる展開だが、それだけではない。

作品に出でくるワード「難民」「アフガニスタン」「タリバン」と3つ並んだところで、主人公の少年の現在の境遇や歩んでいきた道のりが透かして見えてくる。

途中で、作者のことを知りたくなり、作者紹介を読んだら、これがデビュー作だということで、そのことにも驚いた。

悲しみを経験したことがある者は、人の悲しみにも敏感であることが多い。悪役も出てくるが、良き仲間や助けてくれる人たちの援助の仕方のさりげなさに心が熱くなる。

そうか、同時多発テロから18年なんだなと改めて思った。その年に生まれた息子が18歳である。

現在、コロナ禍が続く中、子どもたちだけでなく大人もこの作品から元気や勇気をもらうのではないかと思う。

鈴木出版さん ありがとう。
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自信を持っておすすめしたい こんなことがあっていいはずがない!  投稿日:2020/06/28
兵士ピースフル
兵士ピースフル 作: マイケル・モーパーゴ
訳: 佐藤 見果夢

出版社: 評論社
戦争に赴かざるを得なかった二人の若い兵士の物語である。

戦争の最前線で真っ先に死にさらされるのは、階級の低い兵士だった。彼らの多くは、家族のそばにいたかったし、大切な家族を戦争から守りたかったからこそ、戦地に行ったのだ。

戦時下、冷酷な者は平時以上に冷酷になる。優しい人は、平時以上に優しくふるまう。人としてのこの差はなんだろう。

人の命はその人だけのものではなく、
家族や亡くなった人と縁がありつながっていた人のものでもある。
心の中で大事なものが壊れてしまうのだ。

戦争においては、明確に敵の国と味方の国という明確な区切りがあるはずだが、上官に逆らったり、意に添わない動きをすれば制裁を受けてしまう。

なんだ、これは。
戦争ってそもそもなんなんだ。

こんなことがあっていいはずがない。こんなことが許されてはいけない。読み終わってから、すぐさまPCに向かい泣きながらレビューを書いている。

モーパーゴが書かずにはいられなかった気持ちがよくわかる。
怒りと祈りが伝わってくる作品だ。
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なかなかよいと思う 難しい問題  投稿日:2020/06/25
ビター・ステップ
ビター・ステップ 作: 高田 由紀子
絵: おとない ちあき

出版社: ポプラ社
このおばあちゃんの症状は、脳血管性認知症なのかなと思った。
私の亡くなった母が脳梗塞の後、感情のコントロールができなくなったり、物取られ妄想があったりと、娘としてかなり苦しんだ経験があるからだ。

幸いにも私は当時カウンセリングを勉強していたので、先生や先輩たちに精神的に助けてもらった。

児童書としては、最初からかなり重たい内容だった。主人公のあかりが小学生でありながら、奮闘している姿が健気に思えた。

今の児童書には、昔に比べてかなりハードな内容が盛り込まれている。子どもたちに介護の現状を知らせるということよりも、このような環境に育つ子どもたちに、「悩んでいるのはあなただけではないよ」というメッセージが作者から送られているような感じを受けた。

まずは、大人がしっかりと考えるべき問題だと思うが、悩んでいる子どもたちに何らかの形で届くといいな。
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自信を持っておすすめしたい 佐藤まどかさん ありがとう  投稿日:2020/06/23
セイギのミカタ
セイギのミカタ 著: 佐藤 まどか
絵: イシヤマ アズサ

出版社: フレーベル館
読んでいる間中、私は小4の木下だった。感情移入とも一体感とも違うが、私は木下として、周一・ひとみ・大我とどう向き合うのか、それより先に自分の気持ちにどう向き合うのかを考えていた。

大人になってから児童書を読む時、親の立場であったり、周辺の登場人物の立場で読んだりと、主人公として物語の世界の中に存在することができない時がある。

でも、今回は違った。私は間違いなくこの物語の空間にいて木下だった。

読み終わった後も、ドキドキが止まらなかった。うまく言語化できる自信はないが、この本はぜひ紹介したいと思った。

タイトルが、『セイギのミカタ』だからといって、小さな勇気を出してみようなどという感想で大人らしくもっとらしくしめくくりたくない。

まずは、子どもが目につくところにそっと置きたいと思う。佐藤まどかさん ありがとう。
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