新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

話題
まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

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ヒラP21

その他の方・70代以上・千葉県

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自己紹介
子どもの通う小学校の読み聞かせをスタートに、絵本の世界に飛び込んだ私ですが、いつの間にか子どもは親離れ。
私だけが絵本の世界に残ってしまいました。
小学校、中学校での読み聞かせをベースに、障害者関連施設、高齢者福祉施設と新境地を開拓中です。

読み聞かせおすすめコーナー

公開

ヒラP21さんの声

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なかなかよいと思う 息子の天地人  投稿日:2009/08/02
直江兼続 愛と義に生きた武将 天下人徳川家康にいどむ
直江兼続 愛と義に生きた武将 天下人徳川家康にいどむ 作: 小西 聖一
絵: 牧田廣美

出版社: 理論社
息子が学校から借りてきた本です。
私の父親の大河ドラマ好きに刺激されたのか、買い与えた「日本の歴史シリーズ」のおかげか、はたまたたまたまなのか、テレビの「天地人」をそろって見ることになった我が家。
正直申せば、私はこの年まで直江兼続という人物を知りませんでした。
私もこの本によって新たな発見をしました。
この本の良いところは、児童向けに書かれていることに加え、ひとつの推論で歴史を語っていないところです。
史実は史実として説明し、間を埋める不確かな事実については、実際の資料を使ったり、史実の断片を使って「こう言われているけど、本当はこうだったかもしれない」とわかりやすく説明しているところです。
書かれたこと、聞いたこと、見たことを単純に鵜呑みしてしまう子どもたち(大人もそうですが)にとって、歴史を語る時とても重要なことだと思います。
これからのドラマの展開が楽しみになった父子でした。
参考になりました。 2人

自信を持っておすすめしたい 少年の心の風景を鮮やかに表現してます  投稿日:2009/08/01
やいトカゲ
やいトカゲ 作: 舟崎 靖子
絵: 渡辺 洋二

出版社: あかね書房
この絵本を読んで、とてもすがすがしい気分になりました。
軟らかな絵、自転車を失って気づいたさまざまな思い、そしてトカゲと少年の対話。
詩のような世界で、自分の中にスウッと入ってきます。

どこかで知っている話だと思ったら、息子が小学校4年だかの教科書で習った作品でした。
宿題でつっかえつっかえ家庭でくりかえした息子の音読。
作品を分析してみたり、短文を作ってみたり…。多分テスト問題にもなっていたような。
その時は、今回の叙情や感動を感じられなかったのですがとても良い絵本です。
絵本を見て、息子は話の良さと、授業で苦労したことと両方を思い出したようです。

私はこの絵本を絵と文とその中の事件、セリフを丸ごと受け止めたいと思いました。(テストに出されたら、先生の用意した答と違うかも知れない)
それほど素晴らしい世界がここにあるからです。

読み終えてから、嫁さんは別の角度からこの世界を分析しました。
まわりに広場があって、いつも自転車で遊びに行ける安全があって…。自分の家のまわりにそんな自然があったら、子どもものびのび出来るのに…。
絵本にでてくる友だちはのぶちゃんだけですが、カバーにも友だちいっぱいでいつも外遊び…。
教科書から離れてしまいますが、私も同感です。
そうでなければ、トカゲのシッポをつかんだり、トカゲとお話出来ないでしょう。

この絵本、感動したら、子どもの教科書と比べてみて下さい。
参考になりました。 0人

なかなかよいと思う 暑いときには頭がボーッ  投稿日:2009/07/31
?あつさのせい?
?あつさのせい? 作: スズキ コージ
出版社: 福音館書店
スズキ・コージさんの絵はとにかく暑い。
そしてこの内容。くそ暑いときには、こんなドタバタ劇も気分転換に良いかも知れない。
うまのはいどうさんがベンチにわすれたぼうしをを見つけたきつねのとりうちくんが拾って…。
それからは、とっかえひっかえのバトンタッチ。
息子は、「無理があるね」と一言。
そのあとが面白かった。
「誰が一番得したんだろう?」
損したのははいどうさんだけど、けっこう難問です。
「最後のシーン、みんな顔出してたよね」
さすが、見るところが違う。
裏表紙に出てくる、映画の撮影風景。なるほど、これは映画のスチール感覚の絵本なのだ。
「イカス」とか銭湯とかに刺激をうけたお父さんですが、説明は不要。
自分としては、ぶたのおやこの役どころが気になりました。立派な助演賞です。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい ちひろの世界  投稿日:2009/07/31
ひさの星
ひさの星 作: 斎藤 隆介
絵: 岩崎 ちひろ

出版社: 岩崎書店
とても哀しい話です。誤解されても何も言わず、口数の少ないひさ。
ひさの素晴らしさは、後から人が知るところとなります。
人によっては、「なんで主張しないの」と思うかも知れません。
不幸せすぎるから。
ひさにとっては、何の救いもない話のように思えます。

でも私は、いわさきちひろさんがこの絵本の絵を描いたことで、とてもおおきな意味を感じました。
ちひろさんは、平和を愛し子どもを慈しみ思想の人でもあるからです。さりげなく描かれたように見えがちな絵に、とてもすごいメッセージを込めています。
子どもたちの姿が、線で整えらるのではなく、絵の具と筆の醸し出す柔らかさで、とても強い存在感を示していることにも感銘します。
感性の絵とでも言うのでしょうか?

ひさを捜す村人達の動き。遠くを見つめる村人の後ろ姿。
風景に溶け込んでしまっているようで、鮮明な子ども達の目。
登場人物のない絵にもメロディがあります。
いわさきさんの伝えたかったのは、理不尽な悲惨さに対して、「考えて下さい、考えて下さい」ということだったのでは。
絵がとても重いから。

この絵本を見て、ちひろさんの絵にとても感動しました。
絵を見て、考えて、受け止める絵本です。
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自信を持っておすすめしたい 平和への思い  投稿日:2009/07/28
まちんと
まちんと 作: 松谷 みよ子
絵: 司 修

出版社: 偕成社
原爆で死んだ少女。
トマトを待ちわびながら死んだ少女。
日常の生活と、それを一変させた原子爆弾。
トマトを待ちわびながら死んだ少女。
日常の生活と、それを一変させた原子爆弾。
トマトがとても象徴的に悲しみを訴えていると思います。
日常と地獄の落差の表現。
平和の象徴としての鳥。
とても素晴らしい絵本です。
言葉少なに、絵に込めた思いに圧倒されます。
1978年に出版された絵本だそうですが、1983年に大型本として改定されました。
その際に、2場面を加えたと言います。
それは、現代も飛び続けている鳥。
そして現代の大都会の風景。
平和への思いを現代に伝えたいという、松谷みよ子さん、司修さんの強い思いを感じました。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 若者たちの可能性  投稿日:2009/07/26
ウエズレーの国
ウエズレーの国 作: ポール・フライシュマン
絵: ケビン・ホークス
訳: 千葉 茂樹

出版社: あすなろ書房
固定観念にとらわれず、画一化された決まり事には無関心、周りの友人からは相手にされない、変わり者のウエズレーが主人公の物語です。

そんなウエズレーが夏の自由研究に取り組んだら、信じられない自分の世界が、展開されていきます。
その独創性と集中力には、あ然とするばかりです。
みんなと同じことをやるのではなく、関心をもったことをとことん進めていくと、発見があり、ひらめきがあり、やりたいことの世界がどんどん拡がっていきます。
まさに創造の世界です。
そして、友だちやまわりの社会を巻き込んでしまう文化まで作り上げてしまいました。
夏休みが終わったら一躍リーダーになっていたウエズレーに、今の若者たちの可能性を感じました。
自分らしく生きる中に、未来があるのかも知れません。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい レトロ時代のすごさ  投稿日:2009/07/24
アイウエ王とカキクケ公
アイウエ王とカキクケ公 作: 武井武雄
絵: 三芳悌吉

出版社: 童心社
五十音で作った物語。多少苦しさを感じたけれど、まとめ上げがうまい。
アイウエ王とカキクケ公の戦い。
息子自身が小学校で下級生クラスのクラスで読み聞かせをしたそうな。

で、絵に何か懐かしい感じがしてよく見ると、ストーリーの前後の劇場風景。楽団がいて、客席の女性の髪形…。これは活弁の世界だ。
この絵本は、昔懐かしい活劇の世界。
と、思った時にこの絵本のすごさを見つけました。
原案の武井武雄さん、文と絵の三芳悌吉さん共に明治生まれ。
原案はなんと大正時代に書かれた童話とのこと。
それを基に活動写真の記憶の中に取り込んで三芳さんが作品にしたのが本人七十歳。

それを考えると、なんと素晴らしい作品ではないでしょうか。
言葉遊びと、活劇のコラボレーション。どちらも子どもの通り道。
子どもが楽しんでくれるのだから、中途半端な評価はいけないと思いました。
現代絵本の味わいとはまた別の、芯の通ったものを感じます。

この本が出た翌年に武井さんは亡くなりました。
この作品を目にしてホッとしたのでしょうか。

渋いながらも、これからにつながる名作だと思います。
なにせアイウエオはなくなることのない、子どもたちの必須アイテムですから。
参考になりました。 3人

自信を持っておすすめしたい スゴすぎる児童文芸  投稿日:2009/07/22
12歳の空
12歳の空 作: 三船 恭太郎
出版社: 小学館
この本は、児童書というより児童作家の小説。
児童というより作家の域に達してしまった少年の文学作品である。

「第二回12歳の文学賞」の大賞作品として読んだときは、その自由奔放さと文章の大きさに驚いたものだが、続編として書かれた小説を読むと、はるかにそれを飛び越えてしまって、限りない可能性を感じさせながら大進化していた。
ただただスゴイと思うばかりである。

前述文学賞の大賞作「ヘチマと僕と、そしてハヤ」を書いたのが10歳。私は、その時点で文章のタッチのすごさと、これだけ長い小説をまとめ上げる力に感服したものである。

続編として12歳にして書き上げた「それからの僕らの空」はとてつもない長編小説である。
その中で、前作の登場人物でもある、僕と親友のハヤ、ガールフレンドの涼子ちゃんは、その後の自分たちの心の中、生活、考え方と様々なディテールが見事に描かれている。
転校生としてのハヤの家庭事情。小学校生活の中での様々な出来事と純粋な気持のぶつかり合い。成長していくクラス仲間と自分自身。
卒業までのエピソードがユーモアでがっちりとまとめ上げているので、爽快さを強くしている。
そして、それぞれの登場人物がのびのびとしていて屈折していないのは、作家がまだ成長期であるからだと納得させられる。これ以上登場人物が感情のひだに深みをもってしまったら、もう児童文芸ではない。読み手としての児童はついてこられないだろう。

といいながら、恭太郎君は11歳時の作品「とびら」でとんでもないことをしてくれた。
怜子おばさんに乗り移って、同窓会に参加してしまうのである。
話の展開、12歳のくせに(ゴメンナサイ)30年前を経験しているかのような大人の描き方。45歳の同窓会にいかにも行ったことがあるかのように書き上げている部分。自分でも「そうだった、そうだよね」と納得できる。タイトルの「とびら」の由来を文中にさりげなく描いているきめの細かさ。雪を桜にかけて描写するところなどはにくいばかりの叙情感。熟成感というか老練さすら感じさせる。

すでに、私は子どもの文章などとは思わず、この作品に呑みこまれ、感情移入して全肯定。時折、思わず涙腺を緩ませてしまいました。
大の大人をここまで惹きつけるなんて凄すぎるぞ。
こんな子がそばにいたら恐いぞ。

「12歳の文学」を読んで、同世代の文章に何かを感じた息子。
この作品を読んで何というだろうか。期待しながら、本を渡してみた。

この本の評価には、☆を10個でも少ないと思っています。
参考になりました。 1人

自信を持っておすすめしたい ユトリロの白  投稿日:2009/07/21
ペンキや
ペンキや 作: 梨木 香歩
絵: 出久根 育

出版社: 理論社
淡々としたお話だけど、とても深みのあるお話です。
人の心を色にする、その人に合った色を作る。
ペンキやにとって、色って微妙に違っていること、その色を作ることがとても大変でもあり、やりがいのあることなのです。
芸術家ではなくて職人。
ペンキやの一生と、ペンキやの魂が凝縮されています。
そして、何よりスゴイのは絵。
この話の命は色の微妙な表現です。
ここで絵を描くことは、自分を試されることかも知れません。
ユトリロの白、元気の出るレモンイエロー、思い出が滲むような水色…。
絵を描いた出久根さんは、主人公のしんやになりきって描いたのでしょうか?
この絵本が私の気持ちを吸い取ってくれるよう。
心がしんとおさまっていきます。
参考になりました。 1人

なかなかよいと思う 写真通のための絵本  投稿日:2009/07/20
たかちゃんとぼく
たかちゃんとぼく 出版社: 小学館
この本は、読む側の関心と読んでもらう側の気持ちがつながらないと難しい本かも知れません。

扱われている写真はモノクローム。イメージ写真ではなく、芸術写真。デジタル画像ではなく、フィルムプリント。
写真の内容ということより、写真そのものに様々な技術が駆使されています。屋内でストロボを使わないライティング、スローシャッター、アウトフォーカス…。カメラアングルの撮り方、構図、写景の切り取り方…。写真好きな人には気になる写真です。なるほど、著者紹介を見ると、細江英公氏は写真家でした。この手の写真に慣れていない人には、良く分からない世界かもしれません。

その芸術写真でストーリーを作っているのですからスゴイと思います。ただ、写真の世界としては昭和30年代から40年代の撮り方。古さを感じるかも知れない。

写真による絵本というのは初めてですが、絵とは違う面白みがありました。
ストーリー通りの写真を写すということは難しいでしょうし、ストーリーに効果的な画像にするというのは、見る側の問題もあるでしょう。そして、とった写真は修整できないという緊張感のもとに成り立っている。
写真に合わせてストーリーを変えていくことも必要なのだとも思いました。

ただ、ブラックタイガーは話の重要な登場人物だけに、あの写真だけはマイナスです。
写真や映像の技法では、何気ない風景や物に効果的に意味を持たせることがあるのですが、絵本としては子どもにわかりづらいかも。
と、息子から一言ありました。
参考になりました。 0人

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