海の向こうから、何だか赤くて丸いものが流れ着いてきた・・・それも大量に!
勇ましい顔のついたそれは、まぎれもなく「だるま」。
なぜだるまが?こんなにたくさんどこから・・・?
なんて考える暇もなく、気がつくと町は空前のだるまブーム。
あっちにもこっちにも、こんなところにも「だるま」。
その形と色で強烈な存在感を否応なしにするだるま、お目出たいけどそんなに使い勝手がいいとは思えないだるま。
ところが不思議としっくりきている、だるまだらけの町の風景。
なぜかセンスまで感じてしまうだるまグッズの数々。
なんて心まで染まりかけていると・・・。
作者の、日本人離れした軽快でハイセンスなタッチと、こてこての和物「だるま」というキャラクターという違和感のある要素が絡み合ってとっても面白い事になっています!
特に気になるのが、ずんっ、とせり出しただるまの頭の形。どうやらこちらは、だるまの持ついい形を追求するうちに、こんな面白い形になったのだそうです。(決してリーゼントではないそうですよ、念のため)。
是非、この不思議な感覚を体感してみてくださいね。
長らく絶版になっていた作品ですが、装丁・判型が変わり、復刊版として嬉しい再登場です!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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