山また山の村はずれにあるおかしな「どろぼうがっこう」の話・・・どろぼうの学校?
そう、もう子どもたちはこのキーワードだけで目がキラキラしちゃうはずです。
だって、どろぼうが学校で何を教わるのでしょう。
先生はどんなどろぼうなのでしょう。
生徒たちはどんな様子なのでしょう。
どろぼうがっこうの校長先生は、世にも名高い「くまさか とらえもん」先生。
くまさか先生はあるとき授業の終わりに宿題を出します。
「明日までに何かどろぼうをやってこい。」
「はーい。」「へーい。」「ほーい。」「わかりやしたー。」
可愛い(?)生徒たちは、返事をして帰っていきます。
翌日。さて、どんなどろぼうをしてくるのかと思いきや。
自分のうちから取ってきたとか、ありのたまごをどろぼうしてきたとか・・・
とんでもないどろぼうばかりで、くまさか先生はかんかん!
でも、すぐににっこりしてこう言うのです。
「明日は隣村まで、みんなで遠足にいきます。」
どろぼうが遠足、つまり!?
ぶっそうだけど、愛嬌があって。
ちょっぴり怖いけど、かなりお間抜け。
こんなおかしなどろぼうがっこう、ありえないから面白い。
予測がつかないから引きこまれちゃうのです。
1973年の発売以来、ずっと子どもたちを喜ばせ続けているこの絵本。
かこさとしさんの代表的な作品の一つでもあります。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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