たまごのすきな王さまのうちに赤ちゃんが生まれ、お祝いに国中の人にたまご焼きをごちそうすることになりましたが……。「おしゃべりなたまごやき」の姉妹編。
我が家の学者タイプ男、長男がはまったのが、寺村輝夫さんの「ぼくは王さま」シリーズです。
自分でも何度も読み、何度も「読んで」と持ってきますし、さらに自分で「王さまの本」まで書くほど(現在11巻くらい)です。どこがツボにはまったのか、とにかくどの話でもオーケーというくらい大好きなのです。
この絵本は、その王さまの話の一つです。
玉子焼きの大好きな王さまが、王子様誕生のお祝いの食事に選んだのが玉子焼き。大勢に振舞うので、「ぞうのたまご」で作るように、と命令します。
誰も最後まで「ぞうのたまご」が存在しないことに気がつきません。もしかしたら読者も「ぞうのたまごで作る玉子焼きってどんなのかしら」なんて思ってしまうかもしれません。
「ぞうはたまごを産まない」ということから生まれたナンセンスですが、特大のフライパンやかまどなど、規模が大きくて、気持ちが良いほどです。
我が家では、ぞうのたまごを探す時の歌に勇ましいフシがついていて、次男が時々嬉しそうに「ぞう、ぞう、ぞうっ♪」と歌っています。
我が家にあるのは、絵本ではなく、お話集『ぼくは王さま』で、挿絵が和田誠さんです。長新太さんとはまた違った、飄々とした味があり、こちらもお薦めですよ。 (金のりんごさん 40代・ママ 女の子11歳、男の子8歳、男の子6歳)
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