|
雪のクリスマスイブ。クララは名付け親から、くるみわり人形をもらいました。 その晩、真夜中に目をさますと、人形がねずみの兵隊におそわれています。 クララがどうにかねずみをやっつけると、人形は呪いがとけて、 王子様の姿になりました。 そしてお礼にクララをお菓子の城に招待してくれて…?
バレエで知られる物語に、英国で人気の絵本画家が絵をつけました。 美しいクリスマスの物語を、詩人・蜂飼耳の訳でお楽しみください。
秋に家族旅行で軽井沢へ行ったとき、絵本美術館で初めて本物のくるみ割り人形を見てから、今年のクリスマスには4歳の娘にこのお話をちゃんと教えてあげたいと思っていました。そしてたまたま本屋さんで見ていたらこちらが。しかも宮崎駿監督の太鼓判付きの帯が。お?読んでみたい。
開いてみると本当に色とりどりのすてきな情景がたくさん!お菓子のすてきな匂いまでしてきそうな絵ばかりで、ひとつひとつの小物を眺めていても飽きません。独特のタッチが華やかなのにアンティーク、綺麗なのにシック。圧巻です。
それから決め手は小さな子にも読みやすいこと、わかりやすいこと、そして訳し方です。
★醜いくるみ割り人形→クララはどんなプレゼントより一番と気に入る
★くるみ割り人形を兄がらんぼうに扱い壊れた→みんなにも貸してあげていたら壊されてしまった
★お菓子の城のシーンの情景と魅せ方
★ラストが他のくるみ割り人形の絵本によくある「夢を見たんだよー」と大人が笑って終わり、ではなく、「またこんなすてきなことが起こるといいな」とクララ自身が思って終わる。
です。クララの優しさや性格が絵本の随所にもにじみ出ていて、娘にもこんな心をもって物やおもちゃと接してほしいなと感じました。自分も子供のころにこんな夢を見た錯覚さえするような、優しさに満ちた絵本です。これだけ原書が古い絵本だと、いろんな訳し方や解釈があるので、比べるのもまたおもしろいですね。 (バルサ&シンさん 30代・ママ 女の子4歳、女の子1歳)
|